法政心理で学びたい方へ

心理学とは

心の世界は,主観的で,外から見えない個人的なことのように思われがちです。しかしこれを客観的に観察し,測定できるような形でとらえ科学的に分析していくのが心理学という学問です。

法政心理の特徴

1. 広い視野から心理学の全体像をきっちり捉える

 この二本の柱を土台として,多様な心理学をバランスよく学んでいくことで,人間の心の働きを客観的・科学的に捉えて理解する能力を身につけることができます。個人的な問題から社会全体の問題に至るまで,人間に関する諸問題の解決に心理学の考え方を適用し,役立てられる人材を育てること,それが私たちの心理学科の目標です。

2. 心の働きを科学的に見つめる力を養う

3. 社会に出てからも役立つスキルを学ぶ

大学院について

関連情報

入試について(学部編)

よくある質問とその回答

Q: 研究者になりたいのですが,大学院進学は必要ですか?

A: 将来大学で教えながら研究をするのなら,修士・博士課程まで終えて,博士号を取得することがほぼ必須と言えるでしょう。研究に興味があり,実験や調査をしたり,データを分析している毎日が楽しくてたまらないという人は大学院に進学して,研究者への道をぜひ目指して下さい。

Q: 卒論ではどのような研究ができますか?

A: 基礎から応用,実験から観察,調査まで,幅広い研究をすることが可能です。文学部案内にはこれまで各研究室で行われた卒業論文の題目をご紹介していますので参考にしてください。ただ,これはほんの一部に過ぎません。皆さんのやる気とがんばりがあれば,どんな研究でも可能です。

Q: 卒業後の進路について教えて下さい。

A: 民間企業,公務員,その他,様々な業界や業種に就職しています。割合としては一般企業(マスコミ関係・人材開発・人事労務・企画広告など)に就職する卒業生が多くいますが,心理学の力を直接生かせる職業として,教育相談や福祉,司法・矯正機関などの公務員を目指すことも奨励しています。大学院に進学し,研究職を目指す人や心理学に関わるさらなる資格を目指す人も少なくありません。心理学科で所定の単位を修得すると,「認定心理士」が取得できます。また,「教員免許(中学校の社会,高等学校の公民)」や「図書館司書」「学校図書館司書教諭」「博物館学芸員」「社会教育主事」の資格取得も可能です。心理学や福祉職などの国家公務員や地方公務員を目指す学生のため,勉強会を組織し積極的に支援しています。大学院に進学しながら専門職の公務員試験(家庭裁判所調査官補や科学捜査研究所など)を受け,合格している先輩も多いです。

Q: 法政大学文学部心理学科で取得可能な教職・資格にはどんなものがありますか?

A: 認定心理士,中学校教諭一種免許状 ( 社会 ) ,高等学校教諭一種免許状 ( 公民 ) ,図書館司書,学校図書館司書教諭,博物館学芸員,社会教育主事があります。

Q: 心理学を活かせる公務員職にはどんなものがありますか?

A: 以下のようなものがあります。すべての職種で公認心理師,臨床心理士の資格は必要ありません。

家庭裁判所調査官:家庭裁判所で審判する事案の中には,法律だけで解決出来ず人間科学的な手法をもちいて解決すべきものが少なくありません。例えば離婚離婚時の子どもの養育権親権養子縁組虐待などに関する問題や少年非行や少年犯罪に関する問題です。これらの事件について調査を行い裁判官とともに事案の解決に当たる心理学(教育学、社会学、社会福祉学)の専門家が家庭裁判所調査官です。主体的に様々な問題の解決にあたることができるので非常に責任のある重要な仕事です。法政心理のOBやOGもいます。家庭裁判所総合職試験(家庭裁判所調査官)で採用されます。

法務教官:少年院や少年鑑別所に勤務し,少年に対して生活指導を行います。家裁調査官や法務技官よりも長期間にわたり少年と接することになります。法務省専門職(人間関係)採用試験(法務教官)によって採用します。

法務技官:全国の少年鑑別所刑務所法務省矯正局に勤務し少年の心理アセスメントや処遇決定に重要な役割を果たす心理職です。また、犯罪者や非行少年の処遇について専門的な立場からの政策立案などにもかかわります。国家公務員総合職(人間科学),法務省専門職(人間関係)採用試験(矯正心理)で採用されます。法務省の心理職ではもっとも多く採用があり人気です。法政心理のOBやOGも活躍しています。

保護観察官:全国の保護観察所法務省保護局に勤務し非行少年や犯罪を犯した人々の社会内処遇(社会内での立ち直り支援)を扱います。自ら,少年や犯罪者と面接・指導(カウンセリング的なものも含む)を行うほか,具体的に少年などと関わる保護司の方を管理したり,専門家として,政策立案などに関与する場合もあります。法務省専門職(人間関係)採用試験(保護観察)で採用されます。

その他国家公務員研究職:警察庁防衛省厚生労働省農林水産庁などの研究機関で心理学に関する研究業務にあたります。毎年採用があるわけではありませんがプロファイリング(警察庁)や航空事故調査(防衛省)など興味深い研究に従事出来る可能性があります。法政心理のOBやOGもいます

地方上級 (心理職 ):地方自治体によって仕事内容が違います。福祉職など別の名称で募集していることもあります。おもに児童相談所や障害者に関連する施設,病院での心理判定,相談業務、教育研究に従事します。行政的な仕事もあります。地方公務員試験(上級・心理職)児童相談所職員採用選考教育研究所職員採用選考などで採用されます。法政心理のOBやOGも働いています。

警察心理職:各県警に採用され県警の少年課や少年センターに勤務します。非行少年やその家族への相談カウンセリング補導非行防止活動(講演など)を行います。地方公務員試験(上級・心理職)警察事務職員採用試験(心理職)警視庁Ⅰ種(心理職)などの試験(県によってシステムは若干異なります)で採用されます。法政心理のOBやOGもいます

科学捜査研究所(心理研究職):各県警の科学捜査研究所に勤務しプロファイリングやポリグラフ検査の実務と研究開発を行います。実際の事件捜査に加わり心理学の知識を使用して犯罪捜査を支援します。警察官ではない(研究職)なので拳銃はもてません。各県の科学捜査研究所職員採用試験で不定期に募集されます。法政心理からは非常にたくさんのOBやOGが科捜研に就職しており科捜研就職には非常に強いです。

Q: カウンセラーってどんな仕事ですか?

A: 心に関する専門的な知識や技術をもって,心の問題解決を支援する仕事で,その活躍に分野によっては心理職,相談員,心理判定員,心理療法士などと呼ばれる事もあります。全国の学校ではスクールカウンセラーが配置されるようになりました。代表的な資格として国家資格の公認心理師や,公認心理師の仕組みができあがる前に長い歴史がある臨床心理士や学校心理士があります。

Q: 公認心理師ってどんな資格ですか?

A: 公認心理師法をもとに制定された心理職では我が口で唯一の国家資格です。詳しくは所管する厚生労働省のサイトや資格試験や研修などを取りまとめている一般財団法人日本心理研修センターのサイトをご覧ください。

Q: 法政心理で公認心理師の受験資格は取得できますか?

A: 文学部心理学科のカリキュラムは公認心理師養成には対応していません。受験資格を得るためには法政大学であれば法政大学現代福祉学部臨床心理学科の受験をお勧めします。

Q: 臨床心理士ってどんな資格ですか?

A: 臨床心理学の知識・技術をもって研究期間・医療機関等で働く仕事の事です。その仕事の内訳は臨床心理査定・臨床心理面接・臨床心理地域援助・臨床心理学的研究に分けられます。その内,世間で特にカウンセリングと認識されているのは臨床心理面接にあたります。職場としては病院や学校,施設やクリニックなどがあります。

Q: 臨床心理士になるにはどうすればよいのですか?

A: 臨床心理士指定大学院を修了する事で受験資格が得られ,資格試験への合格を持って資格が得られます。詳しくは公益財団法人日本臨床心理士資格認定協議会のサイトを参照して下さい。

Q: 学校心理士ってどんな資格ですか?

A: 学校生活におけるさまざまな問題について,アセスメント・コンサルテーション・カウンセリングなどを通して, 子ども自身,子どもを取り巻く保護者や教師,学校に対して,「学校心理学」の専門的知識と技能をもって,心理教育的援助サービスを行うことのできる方に対して認定する資格です。 

Q: 学校心理士になるにはどうすればよいのですか?

A: 学校心理士の受験資格を満たすカリキュラムを提供している大学院を修了する事で受験資格が得られ,資格試験への合格を持って資格が得られます。詳しくは一般社団法人学校心理士認定運営機構のサイトを参照して下さい。

Q: 法政心理で学校心理士の資格は取得できますか?

A: 学校心理士の資格を得るには大学院へ進学することが必要です。法政大学人文科学研究科心理学専攻(市ヶ谷)は学校心理士の受験資格を満たすカリキュラムを提供しています。大学院に進んで資格を取得した先輩もいます。

Q: 公認心理師や臨床心理士と精神科医はどのように違うのですか?

A: 診断・投薬等の医療行為の役割を担うのが精神科医で,カウンセリング・心理検査等の役割を担うのが公認心理師や臨床心理士を中心とするカウンセラーとなります。その為,カウンセラーが重度のクライアントに対応する際には,精神科医・心療内科医と連携をとる事が一般的です。

Q: 法政大学の現代福祉学部臨床心理学科と文学部心理学科で学ぶ内容はどのように違いますか?

A: 臨床心理学科(多摩キャンパス)では心の発達や臨床に重点をおいていて,教育相談センターや病院などでの実習もできるようなカリキュラムになっています。詳しくは臨床心理学科のサイトをご覧下さい。文学部心理学科(市ヶ谷キャンパス)では,臨床も含めた幅広い分野の専任スタッフが「認知」と「発達」を軸にした多様な授業を展開しています。文学部心理学科は基礎から臨床以外の応用を幅広くカバーしていると考えて下さい。

Q: 心理学系の大学に入った場合と医学系の大学に入った場合の取得できる資格の種類や方法,または将来の進路などはどのように変わってくるのでしょうか?

A: まず,臨床心理学を学んで病院や学校などの現場でカウンセラーとして働きたい場合には,公認心理師や臨床心理士ないしは学校心理士などの資格を取得する必要があります(資格がなくても,いわゆるカウンセラーの仕事をすることはできますが,採用や条件は厳しくなると思います)。職場としては,学校,病院,療育施設,企業の相談所などが代表的です。一方,医学部に進学して精神科医の免許を得れば,病院で医師として働くことができます。病院では,精神科医が診察・処方を担当,臨床心理士がカウンセリング・心理テストを担当するのが一般的です。臨床心理士や学校心理士の資格しかもっていなければ「医師」としての仕事は,あたりまえですが,できません。従って,まず,将来,医師として仕事をしたければ医学部へ,カウンセラーとして仕事をしたければ,受験資格を得ることができるカリキュラムを提供している心理学科などへ進むのが望ましいということになります。

Q: 大学で心理学を学びたいと思っているのですが,人の気持ちやその気持ちの起きる理由などを考えることは,心理学の分野に入りますか?

A: 感情が起きる理由を研究することは,もちろん心理学の分野に入ります。実験や調査をして,科学的に研究していきます。心理学は,人の心が関わっているあらゆるものが研究対象になります。そのため分野は幅広く,様々な他の学問とも密接に関わり合っています。心理学を学ぶための大学選びでは,心理学が学べるというだけでなく,自分が学びたい分野が深く学べる大学を選ぶことも大事だと思います。

Q: 法政大学の文学部心理学科では犯罪心理学について詳しく勉強することはできますか?

A: はい,できます! 元警視庁科学捜査研究所研究員の越智啓太教授が犯罪心理学という授業の教鞭をとっています。犯罪心理学の授業では,殺人鬼の行動パターンや,それに基づくFBIのプロファイリングの仕組みなども学べます。越智教授のゼミに入れば犯罪心理学に関係した卒論研究をすることもできます。越智教授は公務員を目指す学生の育成にも熱心なので,将来警察などで犯罪心理学に関わる仕事に就きたいという学生を手厚く応援してくれます。

Q: 法政大学の文学部心理学科の雰囲気を教えてください。

A: アットホームでとても和気あいあいとしています。1学年60人くらいなので,同じ学年の人はみんな友達になれるくらいです。先輩後輩も,上下関係もあまりなく,仲良くやっています。ピアサポーターという学生の自主的な団体もあって,学科の新入生歓迎会や,スポーツ大会,卒業パーティーなどのイベントなども行われます。心理学科によくいるタイプというのは特にありませんが,みんなで話すのが好きな人は多いかもしれません。

入試について(大学院編)

大学院の指導教員について

大学院入試に出題される「法政心理キーワード(用語集)」について

よくある質問とその回答

Q: 心理学専攻の特徴は?

A: 法政大学の大学院には多摩キャンパスに人間社会研究科臨床心理学専攻があり,心理臨床やカウンセリングを専門とするスタッフが臨床心理士を育成しています。市ヶ谷キャンパスにある人文科学研究科心理学専攻は認知と発達を二本柱とした基礎研究に力点をおいています。詳しくは大学院案内や大学HPにて公開されている授業シラバスをご参照ください。

Q: 資格はとれますか?

人文科学研究科心理学専攻のカリキュラムは学校心理士の受験資格には対応していますが,公認心理師や臨床心理士の受験資格には対応していません。法政大学の大学院に進学して公認心理師や臨床心理士の資格取得を目指すなら人間社会研究科臨床心理学専攻を受験してください。

Q: 夜間や日曜祭日に開講されてる授業はありますか?

A: 基本的にすべての授業科目は昼間開講です。9割以上の授業科目を1限(8:50-10:30)から5限(16:50-18:30)に開講しています。法政心理ネットの「在校生の方へ」に次年度の暫定時間割を公開していますのでご参照ください。

Q: 授業はどのように行われていますか?

A: ほとんどの授業が1クラス10人以下の少人数制で演習が多い講義形式で行っています。実習を行う授業科目もあります。詳しくは大学HPにて公開されている授業シラバスをご参照ください。

Q: どのような授業科目があるか教えて下さい。

A: 授業科目の一覧は大学のHPで履修案内や時間割で確認してください。各授業の詳しい説明はシラバスで公開していますので参照してください。こちらの大学院案内ページからアクセスすれば各種情報を見つけやすいはずです。

Q: 研究指導はどのように行われていますか?

A: 研究室によって違いはありますが,週に1回,授業時間やその他の時間を活用して研究に関する打ち合わせや指導をしているところが多いです。

Q: 研究に使える機材にはどのようなものがありますか?

A: 高額機材としては脳波計,光トポグラフィー,眼球運動測定装置,赤外線サーモグラフィカメラ,生体計測のためのポリメイトなどがあります。

Q: 実験室はどのくらいありますか?

A: 個別実験に適した小実験室が4部屋,防音された実験室が1部屋,10-15人くらいの集団実験に適した部屋が1部屋があります。実験実習で使っている定員40人ほどの実験室もあり,授業がない時間は集団実験を実施するのに利用可能です。

Q: 大学院生はどのように研究活動に取り組んでいますか?

A: 人それぞれですが,修士課程では1年次の間にできるだけたくさんの授業を履修したい人が多く(2年次は就活と修論に集中するためです),授業や授業の課題で忙しくしている院生が多いです。授業は昼間に開講されているため,昼間に大学に来ている院生が多くなります。修士2年次以降で履修科目が少なくなると,たとえば学外のフィールドにでて実験や調査を行ったりする院生もでてきますし,データ解析や論文執筆のために夜遅くまでスタディルームに残る院生もでてきます。全体的にいえることは,修士課程の2年間は授業や研究にとても忙しく,充実した毎日になることは間違いないということです。博士課程は修士課程に比べて授業科目数が少ないこともあり,また仕事をしがら研究をしている人もいて,もっとばらばらにそれぞれ活動しています。

Q: 法政大学の学部出身者の割合は?

A: 年度によって異なり,定員も少ないですから年度ごとに偏りがありますが,おおよそ半数くらいです。

Q: 留学生はいますか?

A: 年度によって異なります。留学生向けの入試を行っている他の専攻や大学院に比べると人数は多くないです。

Q: 社会人大学院生はいますか?

A: 年度によって異なります。社会人向けの入試を行っている他の専攻や大学院に比べると人数は多くないです。

Q: 心理学専攻で採用している「集団指導体制」とは?

A: 大学院生はどこかの研究室に配属されることになりますが,所属する研究室以外の教員に研究について日頃から気軽に相談したり助言がもらえる体制をとっています。年に3回,専攻全体で研究発表会を開催していて,そのときには主に他の研究室の教員や院生から質問や助言がもらえます。大学院生が主に集う部屋(「スタディルーム」と呼んでいます)があり,大学院生同士が所属する研究室に関係なく奇譚のない討論ができるようになっています。

Q: 大学院在学時に学会発表をする機会はありますか?

A: 奨励しています。学会発表に対する補助金も大学院から支給されています。補助金に関して詳しくは大学院課へお問い合わせください。

Q: 奨学金などの経済的支援について教えて下さい。

A: 一般的な奨学金に加え,法政大学独自の奨学金や補助金があります。年度によって内容が異なりますので,HPでも情報公開していますが,大学院課で最新の情報を入手してください。

Q: RA(Reseach Assistant)やTA( Teaching Assistant)をする機会はありますか?

A: RAについては研究費の獲得状況によります(年度や研究室によります)。TAは心理学科の学部授業やその他情報系の授業などで多数募集があります。

Q: 英語力はどの程度必要ですか?

A: 修論や博論の研究に取り組む際には英語で書かれた先行研究を読むことは必須です。心理学の英語論文を読み,理解する力は必要ですし,英作文の力も必要です。なお博士課程では英語で論文を書いたり発表することを学ぶ授業科目も提供しています。国際学会での発表は博士論文の提出前に満たさなければならない要件の一つになっています。心理学専攻課程博士の授与規程は法政心理ネットの「在校生の方へ」で公開していますのでご参照ください。 なお,入試時にはTOEFLやTOEICなど外部英語テストの成績提出は求めていませんし,合否判定にも影響しません。

Q: 入試のための勉強はどのように進めたらいいでしょうか?

A: 前年度の試験問題を大学院課から入手できます。模範回答は公開していません。まずは問題を取り寄せて傾向を読み取ることをお勧めします。過去問題を読めば問題の構成(英語は読解と全訳,大問は用語と研究計画)がわかるでしょう。用語については出題範囲が決まっています。研究計画に関する問題については,調査研究もしくは実験研究を立案する問題がほぼ毎回出題されています。入試準備として学習範囲を確認することは難しくないはずです。

専門用語については各種辞典や用語集などを覚えるだけでも得点できる問題になっています。研究計画立案については心理学の研究論文をできるだけたくさん読むこと,実験法や調査法の教科書で学ぶことをお勧めします。大学HPにて公開されている授業シラバスで専任教員が担当する授業科目を検索すると各授業で教科書や参考書に指定している図書や文献がわかるようになっています。それらを参考にするとよいでしょう。

過去問題を読んでいただければわかるように,英語問題に使われる素材は英文としては読解が易しい文章を選んでいます。辞書も持ち込み可能ですから,日頃から英語の論文や資料を読み込み,辞書を引くことに慣れておけば受験対策になるでしょう。ただし,著作権の関係で本文を掲載していない場合があります。

Q: 面接ではどのようなことを聞かれますか?

A: 進学する動機,法政を志望された理由,大学院で取り組みたい研究,将来の展望などをお聞きします。第2志望の指導教員から,その研究室に配属になった場合に取り組みたい研究を問われることもあります。準備しておきましょう。

Q: 専任教員にはどのような人がいて,どのような研究をしていますか?

A: 大学院案内に教員一覧や担当授業科目が掲載されていますのでご参照ください。各教員が取り組んでいる研究や業績などについては,法政大学学術研究データベースで検索すれば論文や著書がわかります。参照してください。

Q: 私が取り組みたいと考えている研究テーマについて指導を受けることは可能でしょうか?

A: まずは指導を希望する教員や受講したい授業科目を大学院案内やwebシラバス,法政大学学術研究データベースで検索し,大学院で取り組みたいと考えていらっしゃる研究テーマとの一致度を検討してください。ご自身で判断できない場合には研究室訪問をして詳しく質問することをお勧めします。

Q: 出身学部が心理学ではないのですか,大学院から心理学を学ぶことは可能でしょうか?

A: 実験や調査に関する実習経験や心理統計に関する知識や技術がないと確かに不利になるとは思いますが,入試で合否を決めるのは試験の得点のみです。出身学部は合否判定に影響しません。心理学以外の学部をでてから大学院に進学し,独力で基礎を学びなおした人も少なからずいますので,入試の時点で諦めることはないと思います。学部時代に学ぶ機会がなかったことについては,大学院入学後に指導教員が学部の授業の聴講などを薦めることもあります。

大学院に入る前に研修生として基礎を固めることも可能です。1年間研修生として学び,2年目以降に大学院を受験するという制度です。研修生の間は学部の授業を聴講したり,大学院の授業を先取りして受講することもできます。なお,研修生を優先的に合格させる仕組みではありません。大学院の入試は他の受験生と同じ基準で選抜されます。研修生制度について詳しくは大学院案内を参照してください。

Q: 受験のさいに提出した研究計画を入学してから変えることは可能ですか?

A: 可能です。実際,多くの院生が入学し,先行文献を読んだり,授業や指導を受けていくうちに,研究計画を立て直しています。

Q: 修論や博論研究で取り組む研究テーマは自由に選べますか?

A: 専任教員が指導できる範囲内でという制限は付きますが,大学院生本人の興味や関心を優先して研究に取り組むことを奨励しています。研究室で決まっているテーマを大学院生本人の意思に反して無条件で割り当てるような指導はしていません。

Q: 筆記試験の合格点を教えて下さい。

A: 申し訳ありませんがお答えできません。非公開情報です。

Q: 受験者数と合格者数を教えて下さい。

A: 申し訳ありませんがお答えできません。非公開情報です。

Q: 大学院修了者のその後の進路について教えて下さい。

A: 専門職の公務員に就いたり,一般企業に就職したり,修士から博士後期課程へ進学したりしています。修了生が10人以下の小さな専攻ですので,その年々に修了する院生さんの志望により全体的な傾向が影響されます。犯罪心理学の研究室があるため,科学捜査研究所などの組織に就職する修了生が比較的多いことが専攻の特徴の一つになっています。具体的な企業名は個人情報にあたりますので,大学院案内などに掲載されている情報以上はお出しできません。

Q: 研究室訪問をした方がいいですか?

A: 博士後期課程進学を目指して受験される方は研究室訪問をされることを推奨しています。修士課程を受験される方は研究室訪問をする必要はありません。研究室訪問の有無が入試の合否判定に影響することはありません。

研究室訪問を希望される場合には大学院課に問い合わせをしてください。教員との連絡は大学院課をまずは介して行われます。

Q: 在学生の方とお話できますか?

A: 残念ながら公な機会は設けていません。研究室訪問をされるなら,そのときにそうした要望があることを教員に伝えてください。場合によってはそのような機会を設けてもらえるかもしれません。もう一つ,より確実な方法は現役大学院生が学会で発表しているところへ行って話を聞くことです。研究の話も,裏話も聞けるかもしれません。

Q: 大学院に入学した後の研究計画を研究室訪問時やメールにて相談することは可能ですか?

A: 対応は教員次第です。研究に関する一般的な質問や相談に回答してくれる教員はいるでしょうが,受験対策として願書に書くための研究計画立案を手伝ってくれる教員は少ないと思います。

Q: 私は大学院に進学すべきでしょうか?

A: 申し訳ありませんがお答えできません。こちらからご提供できるのは大学院の情報のみです。あとはご自身でご家族やご友人など身の回りの方にご相談の上,お決めください。

Q: 私は貴心理学専攻と○○大学院(どこか他の専攻や大学院)のどちらに進学すべきでしょうか?

A: 申し訳ありませんがお答えできません。こちらからご提供できるのは当大学院の情報のみです。あとはご自身でご家族やご友人など身の回りの方にご相談の上,お決めください。

Q: 他大学の大学院と両方に所属することは可能でしょうか?

A: 制度的には可能だと思いますが,念のため大学院課に確認してください。 授業や授業の課題,実験や調査の実施,データ分析,そして論文の執筆には相応の時間と労力を要しますから,現実的にはかなり難易度の高い挑戦になるでしょう。なお,本大学院に所属しながら,本大学院では提供されていない授業科目を他大学や大学院で科目等履修するということであれば現実的な選択肢になるかもしれません。

Q: 14条特例について教えて下さい。

A: 我が国の大学院は「大学院設置基準」という文部科学省の省令にもとづいて設置されています。大学院に対しては,近年,高度な専門性をもった社会人の養成への期待が高まっていますが,社会人にとって,修士課程の2年間職場を離れることは困難です。そこで,大学院設置基準第14条「大学院の課程においては,教育上特別の必要があると認められる場合には,夜間その他特定の時間又は時期において授業又は研究指導を行う等の適切な方法により教育を行うことかできる」と規定されるようになりました。この改正により,職場を離れる期間をできるだけ短縮して大学院に進学することが可能になったのです。

心理学専攻のカリキュラムは昼間開講のため,このままでは学びたくても入学しにくいという声も聞かれます。また,職場において様々な「心」の問題に取り組んでいる専門家に,心理学の最新知識を学びながら優れた応用研究や実践研究を進めていただくことで,大学として社会に対する貢献ができるのではないかと考えています。そこで,「14条特例」を適用して,学校や役所,企業や団体などに勤めながら最新の心理学について学びたいと望んでいる人や,職場で直面する様々な問題に心理学を応用しながらその方法を学びたいと願う人たちに対して大学院の門戸を開いています。「14条特例」の適用を希望する場合は出願〆切日の1ヶ月前までに大学院課(i.hgs@ml.hosei.ac.jp)に連絡して下さい。また,入学後,指導教員と相談し,研究計画書を提出して下さい。