この動画を紹介したこの記事を読みました。脳科学と無関係じゃんというところはさておき、ファミコンのカセットに息を吹きかける行動(“ニンテンドー・ブロウ”というらしい)が、ほんとに因果の誤謬なのかという話。

 カセットと本体との接点が悪くなるのは錆とか埃が原因だと思います。錆の場合、息を吹いてもとれないでしょうが(だから、自分はCRCとか使ってました)、埃ならとれるかもしれないし、何より、カセットを出したり入れたりすることで接点が研磨されて通電するという随伴性があるのではないでしょうか。

 つまり、部分的あるいは確率的な因果はあるのではないかと。偶発的強化による迷信行動というよりは、モデリングや伝聞されたルール支配がきっかけでVRで強化されている行動のように見えます。完全に迷信行動なら、反応形が人によってもっと多様になるのではないでしょうか(カセットを振るとか、机の上でトントンするとか)。

 また、人によってはルールを記述することなく、ほぼ“無意識的に”吹いているかもしれません。その場合には、“因果の推論”さえないのだから“因果の誤謬”とも言えないと思います。あるいは“因果の推論”なしにも、“因果の誤謬”に見える現象は生じるということでしょうか。

 ちなみに上の動画でもこの記事にある画像からもわかるように、NESという略称して親しまれていた米国で販売されていた“ファミコン”は日本のファミコンとは全く異なる外装で売られていたようですね。

Hitohanaze2

おかげさまで、非常にスローなペースで、でも継続的に売れてはいるそうで、このたび増刷となりました。お買い上げいただいた読者の皆さんに感謝致します。

編集者のKさんから「増刷出来」というキーワードをいただいたときに、「出来ました」の「ました」を省略した若者語かと、またもや語彙のなさをさらけだしそうになり、でも寸前で辞書を調べ、「出来」は「しゅつらい(or しゅったい)」と読み、「物事ができあがること」を意味することを学んでことなきを得ました。

増刷が決まってから入稿まで数日しかなかったので、手直しは少々です(相関係数のところは直しました)。

地震、津波、避難について書いてあるのですが、3.11の後では、やはりそのことに触れないと不自然だとは思いつつ、今回は時間がなくてそのままです。次回、また増刷の機会があれば、なんとか対応しようと思います。

ちなみに、この本、大学受験の国語の試験で何回か使われています。著作権がらみで使用許諾願いというのが来るんです。そういうのは初めてだったので最初はちょっと戸惑いました。問題を読むのも怖かったです(とんでもない勘違いされていたらどうしようと...)。これも新書の特性でしょうか。

本屋さんでピンクの帯をみたら、ぜひどうぞ(笑)。


 2011年最後の記事として、行動分析学特講のレポートである学生が取り上げていたテーマを掘り下げ、視考してみました。

 まずはレンタルビデオのビジネスモデルの随伴性分析です。従来からの店舗型、ここ数年で伸びてきた郵送型(月定額制)、今後の展開が予想されるオンデマンド型(ただし、月定額制)の三種類についてタコ足ABC分析をしてみました。

Abc

 

 店舗型は「来店行動」が必要なところ、レンタルのたびに支払が発生するところ(明確な弱化の随伴性があるところ)が他のビジネスモデルとの違いです。このため、来店を促す仕組みを工夫しないとなりません。店舗の立地条件、ダイレクトメール、割引キャンペーンなどの先行条件にかかわる要因と、来店が高確率で強化されるように在庫を確保したり(来店行動の強化)、2本借りたら3本めは無料のような料金システムを提供したり(支払いに関わる弱化随伴性を緩める)するなどの結果にかかわる要因があります。

 宅配型は「来店行動」が不必要なところ、レンタルのたびに支払が発生しないところが店舗型にはない優位点です。返却にかかる行動コストも低いところをセールスポイントにしていますが、実は返却しに来店すれば、そのときにまたレンタルする確率も上がるので、これだけ比較して店舗型が不利とは言えません。ただし、宅配型は基本的に契約サービスなので、契約行動の随伴性は別途考えなくてはならず、契約時には「ポストに返却」は有利に働くことでしょう。月に借りられる本数が決まっているサービスでは、一枚借りるたびにその月のレンタル可能数が減るわけですが、業者はこのフィードバックを巧妙に隠しているように思われます。契約時には「借りなかったぶんの持ち越し可能」条件が有利に働くと思われますが、契約後はやはり毎月何枚借りていて何枚持ちこされているかはわかりにくくしているようです。これはもしかすると続けてレンタルしたいコンテンツが月制限によって借りられなくなるというリスク(例:ドラマのシリーズもので次をすぐに観たいときなど)を回避する随伴性を設定し、そのルール支配行動を使って、より高額な(業者にとって利益率の高い)プランへ誘導する方略かもしれません。

 

在宅型サービスにおいては強化の遅延が一番の課題です。人気のコンテンツだと数週間、場合によっては数ヶ月後にようやくDVDが届くことになるので、ウィッシュリストに登録した時点での確立操作は視聴時にはすでに弱まっていることもあります。対策として、追加料金を支払うことで即納するサービスもあるようですが、そうなるとコンテンツあたりの料金が店舗型に比べてかなり割高になり、利用頻度は下がることが予想されます。おそらく、今後、業者としては遅延中(DVDが届かない間)にも何らかの好子を提示するサービスを併用してくるのではないでしょうか(例:DMM.comでは月額契約者がネット経由で見放題になるサービスを開始しています)。

 オンデマンド型はまだ日本ではあまり浸透していませんが、今後、著作権などの問題が解決したら(音楽業界がネットでのダウンロード販売を最終的には受け入れたように)、おそらく急速に進むことでしょう。現在でも一部のネットテレビで売り切り型のオンデマンドサービスが存在します(例:アクトビラ)。しかし、これらのサービスはインターフェイスの操作性が低く(画面の移行に何秒もかかり、文字入力が困難なめ検索も難しく)、コンテンツあたりの価格も高いため、これは全く勝負になっていません。そこでここではhuluに代表される月定額制見放題のサービスの随伴性を視考してみました。来店行動も必要なく、強化の遅延がほぼないことが最も強力な武器です。利用料支払とレンタル行動の間に弱化の随伴性がまったくなく、返却や遅延金などのコストもゼロです。期待して(確立操作が高くて)レンタルしたのにちっとも面白くなかった(消去された)ときにも、従来型(特に店舗型)では我慢して最後まで観てしまうことがあるでしょうが、この形態ならすぐに鑑賞を中止して次に観たいコンテンツを見始められます。今のところ、huluでは視聴可能なコンテンツの数に限りがあり、これが当座の弱点となりますが、これは各供給会社との契約次第でしょう。

 

ちまたで噂されているように、もしAppleがhuluを買収し、AppleTVのサービスとして展開するか、もしくはこれも噂されているiTV(スティーブジョブズが残したロードマップに計画されていると言われるAppleの革新的なテレビ)に組み込まれれば無敵となるでしょう。

 今回の随伴性分析からiTVに期待するのは、以下の点です。

  1. 料金は月定額制で見放題プラン。
  2. 現AppleTVのインターフェイスかそれ以上の操作性(文字入力をまったくなくしても検索ができるようにするか、何らかのイノベーションでテレビ画面での簡易な文字入力を可能にする。iPhoneを遠隔キーボードとして使うというのは案かもしれない)。
  3. 処理速度も現AppleTVかそれ以上。
  4. 通常のTV(デジタル放送など)の情報やブラウザ(これもTV画面で簡単に使えるように)情報からコンテンツ選択画面へダイレクトにリンクする。
  5. もちろん視聴した感想などはFacebookやTwitterなどと連携してすぐに書込めたり、読めたりする。
  6. (要するに)iPod/iPhone+iTunesがCDプレイヤーとCD店頭販売&レンタルにとって変わったように、iTVがDVD/BDプレイヤーとTV、店頭型・宅配型のレンタルサービスに、操作性、統一性、ユーザリティなどによってとって変わるということでしょうか。

 来年が楽しみになってきました。

3.11後に始めた節電の自己実験からわかってきたこと:日々のこまめな節電行動が維持されるかどうかは、些細にみえるようなちょっとした行動コストに大きく影響される。

以下、例です。

とりあえず家にも研究室にも、待機電力を減らすため、スイッチ付きコンセントをつけまくりました。

Outlet

ところが、うまくいくところと(ON/OFF行動が維持される)、そうでないところ(たいてい、付けっぱなしになる)がでてきました。

たとえば、自宅でのホームシアター用プロジェクター、アンプ、プレイヤーの電源は、使用後、問題なく消せるのに、無線LANルーターの電源は消し忘れます。どちらも似たような場所にコンセントがあり(リビングのテレビの左右)、リビングでの定位置(ソファ)からは同じくらいの距離なのに。しかも、使用頻度は無線LANの方が高いのに(それでも2日に1回、30分くらいですが)。

なぜだろう?

というわけで、スイッチを切る行動のABC分析をしてみると、どちらもスイッチを切るためにはソファから立ち上がって2ー3歩、歩かなくてならないという行動コストが発生することがわかります。

しかしながら、ホームシアター系電源の場合、映画を観終わったら、いずれにしても立ち上がってBDやDVDをプレイヤーから取り出し、ポストへ返却するために封筒にしまわないとなりません(そうしないと次のBDやDVDが送られてこない)。ソファから立ち上がる行動はこの連鎖に内包されています。

2一方、無線LANの方は、ソファから立ち上がって移動するという行動がそのままコストになっています。

1

そんな馬鹿な、それだけ節電に熱心なら、そのくらいの労力はなんとも思わないはずでは?と思われるかもしれませんが、そこが行動の原理の面白いところ(のはず)。

そこで、無線LANの方に赤外線リモコンを導入してみました。これなら、立ち上がるという行動コストなしで電源を切ることができます。

Remotecontrol


その結果。じゃ〜ん。無線LANの電源OFF行動も見事に維持されるようになりました。

行動って、こんなもんです。

ところで、このミニ実験に気を良くし、続いて冷房の電力消費を削減できるといわれているサーキュレイターにも同じリモコンを導入してみました(暑くなってきたらON、涼しくなってきたらOFF)。ところが、無線LANのスイッチと混線することが発覚。TVのリモコンのように周波数みたいのを設定できないのですよ。う〜ん、残念。

まだまだ自己実験は続きます。



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昨年度の行動分析学特講の演習の一つ「"性格"のABC分析」から、チーム「コロ助」が挑んだ肉食系女子の捕食行動のABC分析を紹介しよう。

まずは課題分析を使い"肉食系女子"とタクトされる行動群を特定する。ビデオクリップ法を用いてできるだけ具体的に、場面を限定して、具体的な行動を書き出して行く。

このとき、"肉食系女子"以外の女子(たとえば"草食系女子")の行動と比較しながら書き出すと、このタクトを制御している弁別刺激が明確になりやすい。

演習ではコンパのときの振る舞いが具体的な状況として特定され、ボディタッチ(気に入った男子の腕や肩をさわる)という行動が焦点化された。

次にタコ足ABC分析によって、こうした行動が強化される随伴性と、強化されない随伴性を書き出して行く。

こうしてみると、肉食と草食を分けるいくつかの変数が明らかになってくる。

一つは男子との関係(メルアドを交換したり、二次会に誘われたり)がどれだけ好子として確立しているかという"動機づけ"に関する変数。元々、「異性」がどれだけ好子として機能するかに個人差があるかもしれない(sexだけではなく「恋人」としての独占的な関係やそれによる安心感など)。どうやらずいぶん個人差があるのではないかというのが受講生たちのナマの声。ただし、ここには生得性の好子と習得性の好子の両方が関係しており、どちらがどのくらい強化力を持ち、どこにどれだけ個人差があるのかはよくわからなかった。

もう一つは随伴性の違い。"肉食女子"の行動は男子からのリアクション(注目獲得であれ「照れ」であれ)が出現することで強化される。"草食女子"の方は同じ行動をしても注目されないとがっかりするとか、"ひかれるのがこわい"というルール支配行動で抑制的になっているそうだ。もしかすると相手の微細な反応(眉をひそめるとか体を少し後に引くなど)が嫌子として機能するかしないか(微細な社会的刺激への感受性の違い)ということや、逆にこうした刺激が好子として機能するかどうかということ(そういう刺激の元でさらに積極的に行動したときに強化されてきたという履歴がある"肉食系"と、そうした微細な刺激によって相手への接近が弱化される"草食系")に二つの派閥の違いがあるのかもしれない。

こうした違いがコンパでの捕食行動レパートリー獲得の初期段階で現われると、その後の発達に大きく影響しそうである。おそらく"肉食"と呼ばれるようになった女子は、初期の強化により(もしかすると偶発的に、あるいは容姿などの生得的優位性も加算され)、変動的結果によるシェイピング(『行動分析学入門』 p. 113)により、次第に捕食行動のレパートリーの数と質を拡大、向上させていく。視線合わせ、接近、ふくれっつらやアヒル口などなど、"ぶりっ子"から"ツンデレ"まで、ありとあらゆる女性行動の機能的レパートリーが習得されていく。

これに反して初期の段階で弱化された女子は、条件性抑制により全般的なオペラント水準が低下し(話をしない、視線もあわせない)、"ひかれたらどうしよう"という内言により、おどおどしたり、視線を下に向けたり、他の女子と話したりする。こうした行動は男子に"ひかれる"ことやその不安を回避することで強化されるが、そのため機能的な捕獲スキルの形成は妨害される。

受講生からのコメントで興味深かったのが、同じ女子の視線が持つ機能の違いである。コンパであまりにも露骨な捕獲行動を示す女子に不快感を示す女子も多く、これが極度に積極的な捕食行動を抑制してきたわけだが、"肉食系女子"という命名がなされ、一般化したことで、以前に比べれば社会的な許容範囲が広まった可能性がある。"肉食ー草食"尺度上の個人差は今後ますます拡大していくかもしれない。

 

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被災地・者支援として寄付したポイントの報告があがってきた。セゾンカード(永久不滅ポイント)は5月5日現在でなんと5億円以上が集まったそうだ。

まさに塵も積もれば山となるである。

通常,塵も積もれば山となる型の随伴性を記述したルールは行動を引き起こしにくいが(例:毎日30分ジョギングすればダイエットできる),今回の場合,被災された人たちのために「今」何かをしたい,何もできないのは心苦しいという強力な確立操作が作用し,各々の寄付行動そのものは嫌子消失による強化随伴性で自発され,強化されていると考えられるが,同時に,大手の企業であれば相応のポイントが累積するだろうという,短期決戦による「大勢が塵を積もらせれば一瞬として山になるはず」というルールも効いているのかもしれない。

家庭での節電行動も同じで,これまでは「どうせ私がコンセントを抜いても地球レベルの温暖化には何の影響もない」だったルールが,「皆が一斉にコンセントを抜けば消費電力が一斉に下がる」というルールに変わる可能性を秘めている。

FacebookやTwitterを介した中東の民主化運動も同じで,「自分一人が○○しても(投票しても)無駄だ」というような民主主義を滅ぼす絶望的ルールが「皆で○○すれば何かが変わる」楽観的ルールに変わりつつあるところに注目である。

情報システムがこのルール(が記述する随伴性)の変化に一役買っているのは間違いないが,集団行動が一気に自発する,エポックメイキングとなるような社会事象も必要なのだろう。

こうしたルールの変化が,事態が落ち着いたり,時間が経過した後にどうなっていくのか(情報システムによる随伴性の変化はそのままで),しっかり観察していこう。

Photo

たたたたたいよう 楽しく いたいよう
ビタビタしたら ミンミンするよ
アセロラ体操、サントリー)

最近、授業(行動分析学特講)の課題としてやってるテレビCMの分析。これまではレスポンデントや"Evaluative conditioning"の枠組みから解釈されてきたテレビCMの効果だが(参考文献)、言語行動と等価性の枠組みの講義の後で、応用課題として視考させると、受講生も興味を持って取り組んでくれる。

Cm

CM中の刺激に反応して「アセロラ」とか「ビタミン」と考えたり、言ったりする行動の自発頻度が、最初はエコーイックやテクスチャルにより、そしてそれが次第にイントラバーバルやタクトに移行していく。

自分の場合、ちょっと喉が痛いなぁとか風邪気味だなぁと思うときにコンビニでアセロアを買うことが多い。これは「ビタミン」と「風邪予防」の間に元々成立している等価性(CMによって形成されたわけではないという意味で)に「ビタミン」と「アセロア」の等価性が追加されることで、「風邪」→「アセロラ」のイントラバーバルが発生したり、風邪の症状がでているときにアセロアを飲む(ビタミンを多く含んだものを摂取する)と症状が緩和されるという嫌子消失の随伴性(ただし、おそらくは偶発的強化の伴なるルール支配行動)により逃避行動としてアセロラの購買行動が自発されやすくなったりする、などなどと考えられる。

こういうふうに視考してみると、CMで購買行動を増やそうとするなら、その商品の購買場面で想定される確立操作や弁別刺激、誘発したい行動を書き出し、そのうち未形成の関係性をつくる刺激の提示法をデザインすれば良いということになる。少なくとも、概念上は。

参考文献

中島 定彦 (2006). 商品広告と古典的条件づけ--研究展望(1) 行動科学, 45(1), 51-64.
中島 定彦 (2006). 商品広告と古典的条件づけ--研究展望(2) 行動科学, 45(2), 27-36.
中島 定彦 (2010). テレビCMは逆行条件づけか? 人文論究, 60(2) , 39-53.

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地球温暖化防止(CO2削減)というスローガンではなかなか進まなかった個人や家庭での節電だが、今回の福島原発での事故による大規模停電の怖れから、待機電力を減らしたり、照明を暗くしたり、冷蔵庫や空調の設定温度を変えたり、電球をLEDに買い替えたりと、"日本人らしい賢さ"を発揮している(随伴性の違いによるこのあたりの行動の差異はとても興味深いものだがその分析はまたの機会に)。

省エネ行動を引き出し、継続させるためには、測定とフィードバックが有効であることがコミュニティ行動分析学の研究からわかっている。これは以前にもこのブログで紹介した

実は原発の事故後から東電、そしてYahoo! Japan が東電の電力使用量をwebで公開していた。これだけ大規模なパフォーマンスフィードバックの例は世界初ではないかと、ひそかに興奮していたのだが、今回、それがさらに進化した。

これまで公開されていたのは、おおよそ1時間〜1時間半くらい前の実測値。だから、これから夏にかけて消費電力が上がって行くと、webでの数値は95%で、まだいくばくかの余裕がありそうに見えても、がん!と広域大停電が発生してしまうという悲惨な事態になりかねない。

そこでYahoo!は独自に計算したロジックにより、むこう24時間の電力消費の予報を公開し始めた。誤差2%程度というから、かなり信頼できる。天気や湿度、不快指数などの気象条件と電力消費の間の相関を使っているらしい(日経新聞, 2011/4/28, 朝刊)。

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詳しくはこのページで。

ただ、こういうリアルタイム性が必要になるパフォーマンスフィードバックにはほんとうはwebは適さない。

放送各局には消費電力が許容範囲のたとえば85%を超えた時点でテレビ放送の右上とかに常に消費電力を表示したり、97%を超えたら「緊急地震速報」のように携帯に通知をして身の回りの電気機器をOFFにするように促すなどの手続きをぜひとも検討して欲しい。

年末ジャンボ、26億円未換金 みずほ銀行は23日までに、昨年の年末ジャンボ宝くじ当せん券のうち、一等(2億円)5本、二等(1億円)4本、一等の前後賞(5千万円)25本の計26億5千万円分がまだ換金されていないと発表した(日本経済新聞, 2010/11/24, p. 34)。

 我田引水になりますが、拙著『人は、なぜ約束の時間に遅れるのか』では「人が、なぜ宝くじを買うか」も分析しています。

 答えは「夢のため」。こう書くとあたり前のようですが、宝くじの購買行動を強化しているのは、まず当たることのないくじそのものではなく、当たったらこれ買おう、あれ買おうと思いをめぐらせる行動の機会だと分析しています。

 年末ジャンボ一等の当選確率は1千万分の1と言われていますが、夢をみる機会を得る確率は1.0ーー百分の百でハズレなし--です。

 そして、このように考えると、宝くじを買った人のうち、意外にも多くの人が抽選日をかなり過ぎてから当選確認をする理由もわかります。当選確認をすると、はずれていたことがわかるからです(夢をみる機会を失います)。好子消失による弱化です。

 未換金の高額当選があるということは、当選確認を先延ばししているうちに、くじを紛失してしまったり(くじそのものには好子としての価値がそれほどないということです)、次の宝くじが販売され、そちらを買ってしまったりして、結局、当選確認をせずにいる人たちがかなりの数いるということでしょうね。

 ここ何年か(もしかすると十何年か)の政策で最も成功したのではないかと思われるエコポイント制度が終了(エコカー減税)もしくは限定(家電エコ)される。この政策のために確保した予算がなくなるからだが、つまり消費行動を促進させるのにそれだけ有効だったということだ。「内需拡大」がお題目状態で何をやってもだめ状態なのに、唯一の成功例を打ち切るのはまったく解せない。
 政府主導で特定の産業に補助金をだしてもりたてるのはうまくいかないし、無駄が多い。そんなことができるなら企業はどんなときにも成功することになるが、実際にはそうはいかないし、だいたい成功例がない。減税も一手だが、国策として促進したい産業に金が回るとは限らない(消費が拡散したり、貯蓄に回る)。国策として促進したい産業が提供する製品やサービスを購入する消費者の行動をインセンティブを与えて強化する制度は行動分析学から考えても有効な政策と言えるだろう。
 問題はどのくらいのインセンティブを用意すれば消費行動が実際に誘発されるかという点だが、マイレージやスーパーのポイント制度をみる限り、換金率はそれほど高くなくてもいい。むしろ、ポイントが確実にたまること(比率が明示された定比率強化スケジュール)と、たまったポイントが幅広い商品と交換できること、そして交換に手間がかからないことあたりが重要な変数だ。そしてシステム自体への「信頼感」を維持するために、交換比率は決して「改悪」してはいけない。このあたりのノウハウはトークンエコノミーシステムの研究や実践、カード会社の取り組みなどから、かなり累積している。
 だから例えば家電エコポイントなら、ターゲットとなる家電(たとえば燃費の悪い旧型冷蔵庫やエアコン、洗濯機)の全国での台数とそのうち何台をエコポイントで買い替えさせるかという目標台数を決定し、それにいくら費やすか(いくら費やすのであれば、CO2排出権や省エネ技術革新へのコストとして均衡するか)を計算して総額の予算を計算し、まずは最低限の換金率(たとえば楽天スーパーポイントを参考に100円で1ポイント)から始め、効果をリアルタイムでモニタリングしながら消費行動の頻度が低い場合には期間限定で換金率をあげるキャンペーンをする...など、企業がすでにやっていることを踏襲するだけでも、もっと有効に実施できそうなのだが。
 エコポイントは環境省・経済産業省・総務省の協同プロジェクトらしい。縦割をぶちぬくという仕事のやり方としても優等生だ。ぜひとも継続して改善して頑張って欲しいな。

「カラス、男女見分ける」 カラスは人間の男女の顔を見分けられる——。宇都宮大農学部の杉田昭栄教授(神経解剖学)と、宇都宮大と東京農工大の連合大学院博士課程に在籍するエチオピアの女子留学生ベザワーク・アフェオーク・ボガレさん(32)の研究結果を宇都宮大が発表した。11月1日付の米科学誌電子版に掲載される(日本経済新聞, 2010/10/31, p.30)。

 記事によると、実験ではカラスを被験体に、男女の顔写真をふたにした容器を使って、男性の写真をはったふたを選ぶと中の餌がもらえるように訓練したそうだ。何種類の顔写真を使ったのか、刺激般化が生じるかどうかをテストしたのか、強化随伴性を反転させてみたのか(女性の顔を選ぶと餌がもらえる)は不明。容器をどのように使ったのかも不明(この手の実験では「クレバーハンス」の問題を回避するために行動分析学ではスキナー箱などを使って人手が介在しないように実験をするのだが...)。

 ハトにピカソとモネの絵画の判別ができるのだから、カラスに男女の顔判断ができてもそれほど意外ではない。

 むしろ、「カラスは男女を認識しながら人間を攻撃する知恵がある」という杉田教授の解釈の方が〈意外〉かも。

 カラスが人の顔写真を手がかりに「男女」を弁別できることがわかったとしても、それが路上で人を襲うときの手がかりになっている保証はない。むしろ、背の高さや服装、単数か複数、カラスと対峙したときのリアクション(向かって来るか、遠ざかっていくか)、あるいは棒などの武器になりそうなものをもっているかどうか、などなどの方が、餌にありつけるかどうかの弁別刺激としては有効だと思われるからだ。

 女性でも(顔が女性っぽい人でも)カラスからの攻撃を撃退できる人はたくさんいると思いますよ。

つきあってて時々「もう別れよう」と思うことがある。

昔はそう思ったら最後、速攻で別れてたような気もする(若かったなぁ〜)。

最近ふと考えた。「別れよう」と思う行動は、実はスケジュール誘導性攻撃行動の一種ではないかと。

スケジュール誘導性攻撃行動とは、高負荷の比率スケジュールや消去によって引き起こされる攻撃行動で、人だけでなくハトやネズミでも確認されている(キンギョで実験したこともありました)。

ハトの場合、たとえばキーを100回つつかないと餌がでない条件にして、そのときに他のハトやハトの模型を実験箱に入れておくと、キーをつつく前にそれをつつきまくる。人でも同様の実験が行われている(ただし、攻撃対象は人形やパンチングボール)。

そこで「別れよう」と思う行動を視考してみた。

(続きは「心の見える化-随伴性の視考術-」で)

つきあってて時々「もう別れよう」と思うことがある。

昔はそう思ったら最後、速攻で別れてたような気もする(若かったなぁ〜)。

最近ふと考えた。「別れよう」と思う行動は、実はスケジュール誘導性攻撃行動の一種ではないかと。

スケジュール誘導性攻撃行動とは、高負荷の比率スケジュールや消去によって引き起こされる攻撃行動で、人だけでなくハトやネズミでも確認されている(キンギョで実験したこともありました)。

ハトの場合、たとえばキーを100回つつかないと餌がでない条件にして、そのときに他のハトやハトの模型を実験箱に入れておくと、キーをつつく前にそれをつつきまくる。人でも同様の実験が行われている(ただし、攻撃対象は人形やパンチングボール)。

そこで「別れよう」と思う行動を視考してみた。

別れ言葉.jpg

自分の場合、「メールするね」って言ってたのにメールが来なかったり(携帯に着信通知がないかどうか見る行動が消去される)、「仕事で遅くなりま〜す」ってメールがきてたのに帰ってきたら飲み会だったことがわかったり(酒・タバコくさくなって嫌子出現)、「言われなくても片付けるわよ」って言ってた髪の毛のついたブラシが洗面所に放置してあったり(片付け要求の消去と嫌子の出現)すると「別れよう」と思う(これだけじゃないけど、代表例)。

決して本当に別れたいわけではない(と思う)。

別れてしまえば、「別れよう」と思う行動を誘発している、どちらかといえば迷惑でアンハッピーな刺激や条件からは逃避できるけど、その他の楽しくハッピーな刺激や条件も失ってしまうから。

若気の至りとは、こうした随伴性に気づかずに、「別れよう」と思うことはすなわち「嫌いになった」とか「あわない」ことと思い込み、そのままそれを口にだし、相手の表情が変わることで強化されるという短期的な環境変化に行動が制御されている状態なのかもしれない。

(そういや夕飯を待たされるだけでも「別れよう」って思うときあるもんな)

電子マネーが普及し始めた。自分の財布にもPASMO、SUICA、Edy、nanacoが入っている(早く規格を統一して一枚で済むようにして欲しいもんだ)。

日経新聞の記事によると、電子マネーの利用客は、現金で買い物をする客に比べて、客単価が15%近く高いらしい(2007.6.14)。電子マネーを使い始めるような人がそうでない人に比べて経済的に余裕がある可能性もあるから単純比較はできなのだが、購買行動にかかる随伴性が明らかに違うのもまた確かだ。

通常、現金決済の買い物行動には、欲しい物が手に入るという好子出現による強化と、代金を支払うという好子消失による弱化の両方がかかっている。

Cashbuying


これが電子マネー決済になると、直後に財布からお金がでていくというtangibleな嫌子消失の随伴性がなくなる(弱化からの復帰)。支払うたびに電子マネーの残高は減るのだけれど、その提示時間は一瞬で、正直言って、自分はよく見ていない。

決済と同時に「シャリーン」と“気持ちいい”音がするという、幻惑的な好子出現によって遮蔽されているような気もする。ちなみに、このような電子音は携帯やPCの操作に随伴しているので、強化力がありながら、あまり気づかれてることのないステレス的な習得性好子になっているのではないかと疑っている。しかも、電子マネーの中にはポイントやマイレージ加算されるものもあり、新たに付加的随伴性が追加されているということも見逃せない。

Ecashbuying

というわけで、電子マネー。使い過ぎにはご注意を。

電子マネーが普及し始めた。自分の財布にもPASMO、SUICA、Edy、nanacoが入っている(早く規格を統一して一枚で済むようにして欲しいもんだ)。

日経新聞の記事によると、電子マネーの利用客は、現金で買い物をする客に比べて、客単価が15%近く高いらしい(2007.6.14)。電子マネーを使い始めるような人がそうでない人に比べて経済的に余裕がある可能性もあるから単純比較はできなのだが、購買行動にかかる随伴性が明らかに違うのもまた確かだ。

通常、現金決済の買い物行動には、欲しい物が手に入るという好子出現による強化と、代金を支払うという好子消失による弱化の両方がかかっている。

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これが電子マネー決済になると、直後に財布からお金がでていくというtangibleな嫌子消失の随伴性がなくなる(弱化からの復帰)。支払うたびに電子マネーの残高は減るのだけれど、その提示時間は一瞬で、正直言って、自分はよく見ていない。

決済と同時に「シャリーン」と“気持ちいい”音がするという、幻惑的な好子出現によって遮蔽されているような気もする。ちなみに、このような電子音は携帯やPCの操作に随伴しているので、強化力がありながら、あまり気づかれてることのないステレス的な習得性好子になっているのではないかと疑っている。しかも、電子マネーの中にはポイントやマイレージ加算されるものもあり、新たに付加的随伴性が追加されているということも見逃せない。

Ecashbuying

というわけで、電子マネー。使い過ぎにはご注意を。

サッチャー錯視とは?
 
 顔の画像の一部を変形させると不気味な印象を引き起こすようになるのに、同じ画像をひっくり返して見せると、そういう印象があまり起らないという現象。元英国首相のマーガレット・サッチャー氏の顔写真が見本に使われたため、このように名前がついているらしい(このwebページに小泉前総理の顔を使ったデモがあります)。

サッチャー錯視についてわかっていること:

(1) 顔写真の一部分を加工し、歪ませる(両目の位置を左右に広げたり、片目を上下反転させたり)。

(2) そうやって変形した顔の画像を正立して提示すると、観察者にはとても奇妙な印象を与える。

(3) ところが同じ画像を倒立して提示すると、そのような奇妙さがほどんど感じられなくなる。

(4) このような現象は顔の認知に特有と言われている。


サッチャー錯視はなぜ起るのか? 随伴性ダイアグラムを描いて、視考してみました。

サッチャー錯視とは?
 
 顔の画像の一部を変形させると不気味な印象を引き起こすようになるのに、同じ画像をひっくり返して見せると、そういう印象があまり起らないという現象。元英国首相のマーガレット・サッチャー氏の顔写真が見本に使われたため、このように名前がついているらしい(このwebページに小泉前総理の顔を使ったデモがあります)。

サッチャー錯視についてわかっていること:

(1) 顔写真の一部分を加工し、歪ませる(両目の位置を左右に広げたり、片目を上下反転させたり)。

(2) そうやって変形した顔の画像を正立して提示すると、観察者にはとても奇妙な印象を与える。

(3) ところが同じ画像を倒立して提示すると、そのような奇妙さがほどんど感じられなくなる。

(4) このような現象は顔の認知に特有と言われている。


サッチャー錯視はなぜ起るのか? 随伴性ダイアグラムを描いて、視考してみました。

感情も行動だ

Myillustrationtolhayes

リンダ・ヘイズ先生(ネバダ大学リノ校)の「心理学は“感情”をどうとらえるか?」という講演を聞いてきた。

複雑でデータがない理論的な話なのに原稿を読むプレゼンテーションで、スライドは文字のみ。この人、元々はカナダの人だったように記憶しているのだが、なぜか英語は南部っぽいアクセント。お盆疲れも重なって、理解度は急降下。解説をしてくれていた学生さんの日本語訳に誤訳が多いように感じたのもそのせいかも。

せめてこのくらいの視覚的情報下さいよぉとノートにメモしたイラストがこれ。

後で見たら自分でもよくわからない(^^;;)。

たぶん、こんなことだと思う(Lヘイズ先生の話そのものではなく、それをヒントに自分で考えていたこと)。

・「感情」というのは単一の生理学的指標(たとえば心拍数)で測定できるものではない。
・生体の“内部の”いくつかのオペラントやレスポンデントの相互作用としてとらえられるのではないだろうか?
・その中には私的出来事と呼ばれる成分も含まれるだろうし、当然、“外部”との相互作用も含まれるだろう。

推察される機能的関係は、たとえばこんなもの。

感情も行動だ

Myillustrationtolhayes

リンダ・ヘイズ先生(ネバダ大学リノ校)の「心理学は“感情”をどうとらえるか?」という講演を聞いてきた。

複雑でデータがない理論的な話なのに原稿を読むプレゼンテーションで、スライドは文字のみ。この人、元々はカナダの人だったように記憶しているのだが、なぜか英語は南部っぽいアクセント。お盆疲れも重なって、理解度は急降下。解説をしてくれていた学生さんの日本語訳に誤訳が多いように感じたのもそのせいかも。

せめてこのくらいの視覚的情報下さいよぉとノートにメモしたイラストがこれ。

後で見たら自分でもよくわからない(^^;;)。

たぶん、こんなことだと思う(Lヘイズ先生の話そのものではなく、それをヒントに自分で考えていたこと)。

・「感情」というのは単一の生理学的指標(たとえば心拍数)で測定できるものではない。
・生体の“内部の”いくつかのオペラントやレスポンデントの相互作用としてとらえられるのではないだろうか?
・その中には私的出来事と呼ばれる成分も含まれるだろうし、当然、“外部”との相互作用も含まれるだろう。

推察される機能的関係は、たとえばこんなもの。

江戸しぐさ

Edosigusa

地下鉄の構内でよくみかける「江戸しぐさ」のポスター。公共広告機構によるマナーアップキャンペーンだ。

雨の日にすれちがうときには「傘かしげ」、長いすなどに座っているときに後から人がやってきたら腰をうかして空間をつくる「腰浮かし」など、ぎくしゃくしがちな都市生活を気持ち良く過ごすためのマナーが紹介されている。

調べてみると、江戸時代、人口が爆発的に増加した江戸の街を過ごしやすくするために、商人のリーダー達が考案したマナーで、その数は八千以上あるらしい(ただいま資料を取り寄せ中)。

江戸っ子の「粋」を守るために、あえて文章化はしなったというから、いったいどうやってこのルールを普及させ、行動をマネジメントしたのか(ほんとうに庶民の行動がこのルールの支配下にあったのかどうかも含めて)、とても興味深い。

でも確かに自分が子どもの頃にはまだこうした粋な習慣が残っていたように思う(そんなに昔じゃないけど)。

イライラしてすぐにキレる人が多く、街で出会う人と人の関係が殺伐としている現代、ぜひこの江戸しぐさを復活させたいなぁと思う今日この頃です(巨大パフォーマンスマネジメントプロジェクト)。

Edosigusa

地下鉄の構内でよくみかける「江戸しぐさ」のポスター。公共広告機構によるマナーアップキャンペーンだ。

雨の日にすれちがうときには「傘かしげ」、長いすなどに座っているときに後から人がやってきたら腰をうかして空間をつくる「腰浮かし」など、ぎくしゃくしがちな都市生活を気持ち良く過ごすためのマナーが紹介されている。

調べてみると、江戸時代、人口が爆発的に増加した江戸の街を過ごしやすくするために、商人のリーダー達が考案したマナーで、その数は八千以上あるらしい(ただいま資料を取り寄せ中)。

江戸っ子の「粋」を守るために、あえて文章化はしなったというから、いったいどうやってこのルールを普及させ、行動をマネジメントしたのか(ほんとうに庶民の行動がこのルールの支配下にあったのかどうかも含めて)、とても興味深い。

でも確かに自分が子どもの頃にはまだこうした粋な習慣が残っていたように思う(そんなに昔じゃないけど)。

イライラしてすぐにキレる人が多く、街で出会う人と人の関係が殺伐としている現代、ぜひこの江戸しぐさを復活させたいなぁと思う今日この頃です(巨大パフォーマンスマネジメントプロジェクト)。

以前書いたように、大学院の演習ではセルフマネジメントのプロジェクトを教材にして、標的行動を決めたり、問題行動の原因を推定したり、記録をとって判断するスキルの習得を目指している。

同時にABC分析の集中トレーニングもやっている。ABC分析は一見とても単純なのにも関わらず、奥が深い。役に立ちそうなのになかなか習得できず、受講生にとってはフラストレーションがたまる課題になっている。

教え手としては、ときどき(つ〜か、かなり頻繁に)「え、なんでこんな簡単なことがわからんの?」と個人攻撃の罠にはまりそうになる。

支援ツールとしてABC分析チェックリストを作ったこともある。でも、「行動は死人テストをパスしていますか?」とか「結果には環境の変化が書かれていますか?」など、どうも表層的なチェックに終わり、より本質的な、行動分析学的思考の支援ツールには至らなかった。

今学期の演習ではしつこいくらいに練習していることもあり(これは受講生の9割が希望したため)、ABC分析の下位行動かもしれないと思える思考レパートリーがいくつか見えてきた。

たとえば、こんなエピソードのABC分析。

夕食後、食器を台所に運んでもついつい洗うのを後回しにしてしまう。それで食器がたまっていき、台所が片づかない。ほんとはきれいにしたいのに....

(やってみますか? ABC分析)

以前書いたように、大学院の演習ではセルフマネジメントのプロジェクトを教材にして、標的行動を決めたり、問題行動の原因を推定したり、記録をとって判断するスキルの習得を目指している。

同時にABC分析の集中トレーニングもやっている。ABC分析は一見とても単純なのにも関わらず、奥が深い。役に立ちそうなのになかなか習得できず、受講生にとってはフラストレーションがたまる課題になっている。

教え手としては、ときどき(つ〜か、かなり頻繁に)「え、なんでこんな簡単なことがわからんの?」と個人攻撃の罠にはまりそうになる。

支援ツールとしてABC分析チェックリストを作ったこともある。でも、「行動は死人テストをパスしていますか?」とか「結果には環境の変化が書かれていますか?」など、どうも表層的なチェックに終わり、より本質的な、行動分析学的思考の支援ツールには至らなかった。

今学期の演習ではしつこいくらいに練習していることもあり(これは受講生の9割が希望したため)、ABC分析の下位行動かもしれないと思える思考レパートリーがいくつか見えてきた。

たとえば、こんなエピソードのABC分析。

夕食後、食器を台所に運んでもついつい洗うのを後回しにしてしまう。それで食器がたまっていき、台所が片づかない。ほんとはきれいにしたいのに....

(やってみますか? ABC分析)

北京の前にソウルで遊んできたので、飛行機のルートは関空→インチョン→北京(Korean Air)。

インチョン−北京便の乗客は、ほとんど韓国人か中国人だったと思う。驚いたのは着陸後、まだ飛行機が停止してもいないのに、機内のあちこちから携帯の電源をonにした音が聞えてきたこと。中には通話を始めた強者もいる。

日本の国内便なら直ちに乗務員からクレームがつくところだけど、まったくお咎めなし(ちなみに羽田ー徳島線で、到着後、席から立ち上がって搭乗口に歩いていくところ(2mくらい手前)で電源を入れて怒られたことがある)。

最初は、なんだこの韓国人たち、常識がない!と怒りに近い感情を抱いてしまったけど、よくよく考えると、ほんとに危険なら乗務員も止めるはず。もしかして着陸後には携帯を使っても運転に支障はないのかな。

だとすれば「常識」だと思っていたルールも万国共通の常識とは言えなくなる。日本の国内線であそこまで厳しく叱るのは、もしかして他人の迷惑にならないようにというエチケットのためなのかも(だとすれば少々大げさな気もしないでもない)。

異なる文化や社会に住む人たちの行動だけを見て、それをその人たちや国の「性格」として自分勝手に評価するのは慎むべきだろう。特にそれだけで卑下したりするのは最悪だ。異文化の行動の差異の裏には、必ず行動随伴性の違いがあるはず。それを見つけていくのは楽しいし、相互理解にもつながるだろう。

中国人の路上での「つばはき」にもきっとそれなりの行動随伴性があるはず。

北京の前にソウルで遊んできたので、飛行機のルートは関空→インチョン→北京(Korean Air)。

インチョン−北京便の乗客は、ほとんど韓国人か中国人だったと思う。驚いたのは着陸後、まだ飛行機が停止してもいないのに、機内のあちこちから携帯の電源をonにした音が聞えてきたこと。中には通話を始めた強者もいる。

日本の国内便なら直ちに乗務員からクレームがつくところだけど、まったくお咎めなし(ちなみに羽田ー徳島線で、到着後、席から立ち上がって搭乗口に歩いていくところ(2mくらい手前)で電源を入れて怒られたことがある)。

最初は、なんだこの韓国人たち、常識がない!と怒りに近い感情を抱いてしまったけど、よくよく考えると、ほんとに危険なら乗務員も止めるはず。もしかして着陸後には携帯を使っても運転に支障はないのかな。

だとすれば「常識」だと思っていたルールも万国共通の常識とは言えなくなる。日本の国内線であそこまで厳しく叱るのは、もしかして他人の迷惑にならないようにというエチケットのためなのかも(だとすれば少々大げさな気もしないでもない)。

異なる文化や社会に住む人たちの行動だけを見て、それをその人たちや国の「性格」として自分勝手に評価するのは慎むべきだろう。特にそれだけで卑下したりするのは最悪だ。異文化の行動の差異の裏には、必ず行動随伴性の違いがあるはず。それを見つけていくのは楽しいし、相互理解にもつながるだろう。

中国人の路上での「つばはき」にもきっとそれなりの行動随伴性があるはず。

nipro

何年か前、噛むとストレス度がわかるというガムが発売されて、測定マニアの私としては嬉々としたものだ。

残念ながらこの商品はあっという間に製造中止になってしまった(理由は定かではない)。

ニプロという会社から発売された「COCORO Meter」という測定器は唾液中のアミラーゼを測定するらしく、約1分でストレス度を「ない」「ややある」「ある」「だいぶある」の4段階で表示するという。

A:先行条件 B:行 動 C:結 果
P:プロンプト E:確立操作 未完了の仕事をする to-doリストにチェック(↑)
"ストレス"軽減(↑)
手帳のto-doリストに
未完了の項目あり

それを見ながら
「あぁ〜終わんねぇよ」

"ストレス"あり

の"ストレス"の部分を測ってみたくて仕方がない。

nipro

何年か前、噛むとストレス度がわかるというガムが発売されて、測定マニアの私としては嬉々としたものだ。

残念ながらこの商品はあっという間に製造中止になってしまった(理由は定かではない)。

ニプロという会社から発売された「COCORO Meter」という測定器は唾液中のアミラーゼを測定するらしく、約1分でストレス度を「ない」「ややある」「ある」「だいぶある」の4段階で表示するという。

A:先行条件 B:行 動 C:結 果
P:プロンプト E:確立操作 未完了の仕事をする to-doリストにチェック(↑)
"ストレス"軽減(↑)
手帳のto-doリストに
未完了の項目あり

それを見ながら
「あぁ〜終わんねぇよ」

"ストレス"あり

の"ストレス"の部分を測ってみたくて仕方がない。

青い財布は「金が流れていく」そうだ。テレビで風水の人が解説していた。私の財布はモンベルのブルー。どおりで貯金ができないわけだ。ちなみに赤い財布は「お金を燃やす」そうで、こちらもお金は貯まらない。貯めようとしたら黒い財布に変えるべきらしい。

バカな話。と一蹴するのは簡単だが、よくよく考えてみると、効果がまったくないとも断言できない。

血液型性格説にしろ、風水にしろ、こういう迷信的なルールを信じている人は、ふだんからルールについて考える頻度が高いはず。

買い替えた黒い財布を片手に夕食のおかずを買いに行くたびに「そうそう。黒い財布に変えたんだから、もう無駄遣いはしないわよ」(←主婦をイメージして下さい)とルールを自発し、これまではついつい無駄に買って腐らせていた安売り商品の購入を控えるかもしれない。

青い財布は「金が流れていく」そうだ。テレビで風水の人が解説していた。私の財布はモンベルのブルー。どおりで貯金ができないわけだ。ちなみに赤い財布は「お金を燃やす」そうで、こちらもお金は貯まらない。貯めようとしたら黒い財布に変えるべきらしい。

バカな話。と一蹴するのは簡単だが、よくよく考えてみると、効果がまったくないとも断言できない。

血液型性格説にしろ、風水にしろ、こういう迷信的なルールを信じている人は、ふだんからルールについて考える頻度が高いはず。

買い替えた黒い財布を片手に夕食のおかずを買いに行くたびに「そうそう。黒い財布に変えたんだから、もう無駄遣いはしないわよ」(←主婦をイメージして下さい)とルールを自発し、これまではついつい無駄に買って腐らせていた安売り商品の購入を控えるかもしれない。

ライブドアでも楽天でも、ネットビジネスの成功は、サイトにアクセスしたユーザーから、どれだけ購入行動を引き出せるかどうかにかかっている。

かつてはポータルサイト(トップページなど)に単純に広告を出すことで、購入行動につなげて、広告収入を稼いでいたが、現在では、検索連動型(googleなどで検索結果の右側に表示される広告)や価格比較サイト(ECナビ価格ドットコム)が中心になりつつある。個人でもアフェリエイトで相当稼いでいる友達もいる。

“suggested selling”の分析と同様に、確立操作が効いていることがわかっている好子をプロンプトするのが、まったくランダムに広告をだすよりも効果的なのは考えてみればあたりまえ。

アマゾンで、これまでの購入履歴や参照履歴をもとに、同じような分野の本や、「この本を買った人はこんな本も買っています」とプロンプトするのも同じ原理。

消費者にとっては、便利で嬉しいのと同時に、無駄遣い促される可能性もある両刃の刃だ。

A:先行条件 B:行 動 C:結 果
E:確立操作 P:プロンプト クリックして注文する (遅延後)
本が届く(↑)
アマゾンで『はじめての応用行動分析(最新版)』を注文したとき 『行動分析学からの発達アプローチ』がお薦めとして表示される
ライブドアでも楽天でも、ネットビジネスの成功は、サイトにアクセスしたユーザーから、どれだけ購入行動を引き出せるかどうかにかかっている。

かつてはポータルサイト(トップページなど)に単純に広告を出すことで、購入行動につなげて、広告収入を稼いでいたが、現在では、検索連動型(googleなどで検索結果の右側に表示される広告)や価格比較サイト(ECナビ価格ドットコム)が中心になりつつある。個人でもアフェリエイトで相当稼いでいる友達もいる。

“suggested selling”の分析と同様に、確立操作が効いていることがわかっている好子をプロンプトするのが、まったくランダムに広告をだすよりも効果的なのは考えてみればあたりまえ。

アマゾンで、これまでの購入履歴や参照履歴をもとに、同じような分野の本や、「この本を買った人はこんな本も買っています」とプロンプトするのも同じ原理。

消費者にとっては、便利で嬉しいのと同時に、無駄遣い促される可能性もある両刃の刃だ。

A:先行条件 B:行 動 C:結 果
E:確立操作 P:プロンプト クリックして注文する (遅延後)
本が届く(↑)
アマゾンで『はじめての応用行動分析(最新版)』を注文したとき 『行動分析学からの発達アプローチ』がお薦めとして表示される

ローソンで買い物をすると、ときどき「からあげクン、いかがですか?」と聞かれる。

この手の販促手法は“suggestive selling”(お薦め販売?)と呼ばれ、組織行動マネジメント(Organizational Behavior Management)の研究でも効果が確認されている手法である(文献参照)。

とはいえ、それは、レストランで食事を注文した客にワインなどを薦めるなど、すでに注文のあった(食べたいという確立操作が判明している好子)と組み合わせて強化力を発揮するような好子を薦めるプロンプトの場合だ。

たとえば焼き肉屋で焼肉を頼んだ客にビールを薦めるのであれば、十分成功が見込めるはず。

A:先行条件 B:行 動 C:結 果
E:確立操作 P:プロンプト ビールを
注文する
(遅延後)
ビールを飲みながら焼肉を食べる(↑)
焼肉を注文したとき 「ビールはいかがですか?」


ところがローソンの場合、すでに焼肉弁当や即席スープ、おやつのエクレアまで買おうとしている客に(私に)、堂々と追加のからあげクンを薦めたりする。

菓子パンを5つに野菜サラダをレジに持っていったときでも、からあげクンを薦められる(もう喰えないちゅうの)。

ローソンで買い物をすると、ときどき「からあげクン、いかがですか?」と聞かれる。

この手の販促手法は“suggestive selling”(お薦め販売?)と呼ばれ、組織行動マネジメント(Organizational Behavior Management)の研究でも効果が確認されている手法である(文献参照)。

とはいえ、それは、レストランで食事を注文した客にワインなどを薦めるなど、すでに注文のあった(食べたいという確立操作が判明している好子)と組み合わせて強化力を発揮するような好子を薦めるプロンプトの場合だ。

たとえば焼き肉屋で焼肉を頼んだ客にビールを薦めるのであれば、十分成功が見込めるはず。

A:先行条件 B:行 動 C:結 果
E:確立操作 P:プロンプト ビールを
注文する
(遅延後)
ビールを飲みながら焼肉を食べる(↑)
焼肉を注文したとき 「ビールはいかがですか?」


ところがローソンの場合、すでに焼肉弁当や即席スープ、おやつのエクレアまで買おうとしている客に(私に)、堂々と追加のからあげクンを薦めたりする。

菓子パンを5つに野菜サラダをレジに持っていったときでも、からあげクンを薦められる(もう喰えないちゅうの)。

血液型と性格との間に何らかの因果関係があるとは思わないけど、これだけ血液型信仰が広まると、その影響が生じることはあるかもしれない。

たとえばB型やAB型の人は「少し変わっている」というのがこの業界の定説である。

友達同士で旅行に行くという場面を考えてみよう。それぞれが別々の観光スポットに立ち寄りたいとする。こんなときには皆の要望ができるだけ通るように話し合って決めるというのが、日本的な集団生活のルールだ。

少なくとも昔は、幼少時からそうやって教えられてきた人が多かったから、自分のわがままを通すという行動は抑制された(わがままを言うと、「わがまま言わないの!」と消去・弱化された)。

でも、そんなとき「B型は少し変わっていて」「自分の意見を通す」という定説がこの仲間で共有されていたら。B型のBさんは、A型のAさんやO型のOさんに比べたら「私は○○へ絶対に行きたいの」と発言しやすいかもしれない。かつ、他の人も「Bさん、やっぱりB型ね。仕方ないわね」とあきらめやすいかもしれない。

血液型信仰によって、このように、血液型によって社会的な随伴性が異なれば、その結果、Bさんが少しわがままに自分の意見を言う行動は、次に同じような事態になってときに繰り返しやすくなる。そしてそのぶん、A型のAさん、O型のOさんには、ますます自分の意見を言う機会が少なくなっていく。

メディアに血液型性格論が横行して、幼い頃から友達同士で血液型と性格の関係について語り合い、友達の行動の「原因」を血液型で説明する行動が強化され続けられ、上記のようなやりとりが他のいろいろな生活場面で何百回、何千回と繰り返されれば、ありえないことでもあるまい。

A型のAさんやO型のOさんがわがままを言うと
A:先行条件 B:行 動 C:結 果
急にどこかに行きたくなって 「私、○○見に行きたい」 「わがまま言わないの」
行きたいところに行けない(↓)

B型のBさんがわがままを言うと:
A:先行条件 B:行 動 C:結 果
急にどこかに行きたくなって 「私、○○見に行きたい」 「仕方ないわね。さすがB型だわ」
行きたいところに行ける(↑)


もちろん、B型の人はA型やO型の人に比べてわがままである!と言っているわけではない。誤解のないように。
血液型と性格との間に何らかの因果関係があるとは思わないけど、これだけ血液型信仰が広まると、その影響が生じることはあるかもしれない。

たとえばB型やAB型の人は「少し変わっている」というのがこの業界の定説である。

友達同士で旅行に行くという場面を考えてみよう。それぞれが別々の観光スポットに立ち寄りたいとする。こんなときには皆の要望ができるだけ通るように話し合って決めるというのが、日本的な集団生活のルールだ。

少なくとも昔は、幼少時からそうやって教えられてきた人が多かったから、自分のわがままを通すという行動は抑制された(わがままを言うと、「わがまま言わないの!」と消去・弱化された)。

でも、そんなとき「B型は少し変わっていて」「自分の意見を通す」という定説がこの仲間で共有されていたら。B型のBさんは、A型のAさんやO型のOさんに比べたら「私は○○へ絶対に行きたいの」と発言しやすいかもしれない。かつ、他の人も「Bさん、やっぱりB型ね。仕方ないわね」とあきらめやすいかもしれない。

血液型信仰によって、このように、血液型によって社会的な随伴性が異なれば、その結果、Bさんが少しわがままに自分の意見を言う行動は、次に同じような事態になってときに繰り返しやすくなる。そしてそのぶん、A型のAさん、O型のOさんには、ますます自分の意見を言う機会が少なくなっていく。

メディアに血液型性格論が横行して、幼い頃から友達同士で血液型と性格の関係について語り合い、友達の行動の「原因」を血液型で説明する行動が強化され続けられ、上記のようなやりとりが他のいろいろな生活場面で何百回、何千回と繰り返されれば、ありえないことでもあるまい。

A型のAさんやO型のOさんがわがままを言うと
A:先行条件 B:行 動 C:結 果
急にどこかに行きたくなって 「私、○○見に行きたい」 「わがまま言わないの」
行きたいところに行けない(↓)

B型のBさんがわがままを言うと:
A:先行条件 B:行 動 C:結 果
急にどこかに行きたくなって 「私、○○見に行きたい」 「仕方ないわね。さすがB型だわ」
行きたいところに行ける(↑)


もちろん、B型の人はA型やO型の人に比べてわがままである!と言っているわけではない。誤解のないように。
ネット通販「お届け」スピード競うインターネットの通信販売で、受注から顧客の手元に届くまでの配達時間を短縮する動きが広がっている.... 商品到着まで2,3日かかっていた本も24時間以内に配達可能にした(日経新聞, 2005.1.28)

物にもよるだろうが、買いたいときが欲しいときという原則は変わらないと思う。確立操作が働いているときだからだ。そして強化(好子出現)までの時間は短ければ短いほうがいい。これも対応法則などの基礎研究から実証済みのことである。

商品の価格競争で差をつけにくくなったら次の好子である時間へ。消費者にとっては嬉しい限りの市場原理だ。

A:先行条件 B:行 動 C:結 果
パソコンを買ったが使い方が分からない 24時間以内の配達を約束するオンラインショップで注文する 他よりも早く本を入手できる(↑)

ネット通販「お届け」スピード競うインターネットの通信販売で、受注から顧客の手元に届くまでの配達時間を短縮する動きが広がっている.... 商品到着まで2,3日かかっていた本も24時間以内に配達可能にした(日経新聞, 2005.1.28)

物にもよるだろうが、買いたいときが欲しいときという原則は変わらないと思う。確立操作が働いているときだからだ。そして強化(好子出現)までの時間は短ければ短いほうがいい。これも対応法則などの基礎研究から実証済みのことである。

商品の価格競争で差をつけにくくなったら次の好子である時間へ。消費者にとっては嬉しい限りの市場原理だ。

A:先行条件 B:行 動 C:結 果
パソコンを買ったが使い方が分からない 24時間以内の配達を約束するオンラインショップで注文する 他よりも早く本を入手できる(↑)

立ちション vs 座りション?

TOTOの調査によれば、洋式便器を使っておしっこするとき、今や男性の4人に1人が座って用を足しているという(日経新聞、2004.11.21)。

「掃除が楽になるから立ってするのはやめてよ」という奥さんからのプレッシャーで座らされる旦那さんが多いそうだが、少し可哀想な気もする。

もちろん、そこらじゅうに飛沫を飛び散らかしたままにする旦那さんの味方をするつもりはないのだが、「立ってするなら自分で掃除してよ」という奥さんには、小言によるマネジメントはほとんど成功の見込みがないことをお伝えしたい。夫婦関係がギスギスするだけですよ。

むしろ、旦那さんの掃除行動の随伴性を分析して、賢いマネジメントを試していただきたい。(ちなみに、そんなときに参考になるのがでご紹介した『うまくやるための強化の原理』です。)

ここでは便器製造会社か洗剤会社にむしろ逆説的な提案をしてみたい。

最近ではトイレのタンクなどに入れておく洗浄液が普及しているが、どうやらこうした洗剤にも限界があるらしい。それなら逆に、飛沫した小便が見えやすいように化学変化を起こさせるというのはどうだろうか?

飛沫した小便はそのときは目立たないが、長期間の蓄積をへて、洗剤でも落とせなくなるような汚れ(尿石)になるらしい。便器を掃除する行動とこの環境変化の関係を分析してみると、これが「チリも積もれば山となる型」であることが分かる。こうした随伴性では便器をふく行動は強化されない。

A:先行条件 B:行 動 C:結 果
汚れが目立たない 便器をふく 汚れをこびつかさなくてすむ(−)

だから、この問題の解決策は、便器をふく行動を強化する随伴性を新たに付加することである。たとえば小便が付着すると目立つ色(赤とか?)に変化するような素材あるいはコーディングを便器にほどこす。ただし、ペーパーなどでかんたんにぬぐい落とせるようにする。

そうすると随伴性はこう変わる。

A:先行条件 B:行 動 C:結 果
汚れが目立つ(赤い点々) 便器をふく 汚れがとれる(赤い点々なし)(↑)

奥さんから小言を言われるとカウンターコントロールによっていよいよ飛ばしまくる旦那さんも(そんな人はいないだろうけど)、随伴性がこのように整備されれば、自発的に掃除をしてくれるのではないだろうか?

旦那さん・奥さんへの日頃の勤労感謝にささやかな提案でした。

立ちション vs 座りション?

TOTOの調査によれば、洋式便器を使っておしっこするとき、今や男性の4人に1人が座って用を足しているという(日経新聞、2004.11.21)。

「掃除が楽になるから立ってするのはやめてよ」という奥さんからのプレッシャーで座らされる旦那さんが多いそうだが、少し可哀想な気もする。

もちろん、そこらじゅうに飛沫を飛び散らかしたままにする旦那さんの味方をするつもりはないのだが、「立ってするなら自分で掃除してよ」という奥さんには、小言によるマネジメントはほとんど成功の見込みがないことをお伝えしたい。夫婦関係がギスギスするだけですよ。

むしろ、旦那さんの掃除行動の随伴性を分析して、賢いマネジメントを試していただきたい。(ちなみに、そんなときに参考になるのがでご紹介した『うまくやるための強化の原理』です。)

ここでは便器製造会社か洗剤会社にむしろ逆説的な提案をしてみたい。

最近ではトイレのタンクなどに入れておく洗浄液が普及しているが、どうやらこうした洗剤にも限界があるらしい。それなら逆に、飛沫した小便が見えやすいように化学変化を起こさせるというのはどうだろうか?

飛沫した小便はそのときは目立たないが、長期間の蓄積をへて、洗剤でも落とせなくなるような汚れ(尿石)になるらしい。便器を掃除する行動とこの環境変化の関係を分析してみると、これが「チリも積もれば山となる型」であることが分かる。こうした随伴性では便器をふく行動は強化されない。

A:先行条件 B:行 動 C:結 果
汚れが目立たない 便器をふく 汚れをこびつかさなくてすむ(−)

だから、この問題の解決策は、便器をふく行動を強化する随伴性を新たに付加することである。たとえば小便が付着すると目立つ色(赤とか?)に変化するような素材あるいはコーディングを便器にほどこす。ただし、ペーパーなどでかんたんにぬぐい落とせるようにする。

そうすると随伴性はこう変わる。

A:先行条件 B:行 動 C:結 果
汚れが目立つ(赤い点々) 便器をふく 汚れがとれる(赤い点々なし)(↑)

奥さんから小言を言われるとカウンターコントロールによっていよいよ飛ばしまくる旦那さんも(そんな人はいないだろうけど)、随伴性がこのように整備されれば、自発的に掃除をしてくれるのではないだろうか?

旦那さん・奥さんへの日頃の勤労感謝にささやかな提案でした。

機能的分析(行動随伴性の机上分析)を教えるのに、授業では『行動分析学入門』流ではなく、『パフォーマンスマネジメント』流の随伴性ダイアグラムを使っている。その方が短時間で簡単に理解しやすいからだ。

行動分析学の初歩を学ぶ上では有効だと思うのだが、それでもゼミ生までが「弱化」と「消去」を混乱するたびに、『行動分析学入門』流ダイアグラムの方が、概念の詳細で正確な理解には有効かもしれないと思い悩む。

たとえば、対面で指導中、課題が難しくてかんしゃくを起こしてしまう生徒の行動の機能的分析。

『パフォーマンスマネジメント』流ダイアグラムならこうなる。

A:先行条件 B:行 動 C:結 果
課題が難しいとき 課題を机の上から叩き落とす 課題をやらなくてもすむ(↑)

嫌子消失による強化である。この学習環境を矯正するための改善策をダイアグラムで書くところまではできるのだが、

A:先行条件 B:行 動 C:結 果
課題が難しいとき 課題を机の上から叩き落とす 課題をやらなくてはならない(↓)

この随伴性の名前は? と質問すると「弱化」という答えが返ってきてしまうのだ。

これが『行動分析学入門』流ダイアグラムなら次のようになる。

直 前 行 動 直 後
難しい課題あり 課題を机の上から叩き落とす 難しい課題なし(↑)

直 前 行 動 直 後
難しい課題あり 課題を机の上から叩き落とす 難しい課題あり(−)

行動の前後で環境が変化していないので消去であることがことがわかりやすいし、嫌子が出現していない(あるいは好子が出現していない)ので弱化ではないことも明白である。

よって、おそらくこのダイアグラムを使えば、「弱化」という答えは返ってこないだろう。

とっつきの良さをとるか、正確で厳密な思考力をとるか、考えどころである。

機能的分析(行動随伴性の机上分析)を教えるのに、授業では『行動分析学入門』流ではなく、『パフォーマンスマネジメント』流の随伴性ダイアグラムを使っている。その方が短時間で簡単に理解しやすいからだ。

行動分析学の初歩を学ぶ上では有効だと思うのだが、それでもゼミ生までが「弱化」と「消去」を混乱するたびに、『行動分析学入門』流ダイアグラムの方が、概念の詳細で正確な理解には有効かもしれないと思い悩む。

たとえば、対面で指導中、課題が難しくてかんしゃくを起こしてしまう生徒の行動の機能的分析。

『パフォーマンスマネジメント』流ダイアグラムならこうなる。

A:先行条件 B:行 動 C:結 果
課題が難しいとき 課題を机の上から叩き落とす 課題をやらなくてもすむ(↑)

嫌子消失による強化である。この学習環境を矯正するための改善策をダイアグラムで書くところまではできるのだが、

A:先行条件 B:行 動 C:結 果
課題が難しいとき 課題を机の上から叩き落とす 課題をやらなくてはならない(↓)

この随伴性の名前は? と質問すると「弱化」という答えが返ってきてしまうのだ。

これが『行動分析学入門』流ダイアグラムなら次のようになる。

直 前 行 動 直 後
難しい課題あり 課題を机の上から叩き落とす 難しい課題なし(↑)

直 前 行 動 直 後
難しい課題あり 課題を机の上から叩き落とす 難しい課題あり(−)

行動の前後で環境が変化していないので消去であることがことがわかりやすいし、嫌子が出現していない(あるいは好子が出現していない)ので弱化ではないことも明白である。

よって、おそらくこのダイアグラムを使えば、「弱化」という答えは返ってこないだろう。

とっつきの良さをとるか、正確で厳密な思考力をとるか、考えどころである。

ずいぶん前になるが、地球温暖化防止のための京都議定書がようやく発効する見通しとなったという新聞記事を読んだ。ロシア政府が批准を閣議決定したからだ。

地球温暖化防止というと、環境問題に取り組む、きわめて倫理的・道徳的な話かと思いきや、ロシアが批准に賛成した理由は、まことに経済的な理由らしい。

記事によれば、ロシアはCO2排出権の巨大輸出国になるらしく、ようするに自国の利益になる条件が満たされたため、賛成したというわけだ。環境を守るとか、モルジブが沈むのを防ぐとか、そんな理由ではないわけだ。

A:先行条件 B:行 動 C:結 果
自国のCO2排出量が少ないとき 京都議定書を批准する 排出権を売ることができる(↑)

京都議定書が発効されると、日本は逆に排出権を買わなくてはならなくなる。にもかかわらず、発効を推進したのはなぜか? 

日本人ってそんないい民族だっけ?っと考えると、実は、日本はCO2排出量を削減するための技術を持っている国であることがわかる。省エネの技術では国際的にみてもピカいちらしい。

つまり、排出権を買わなければならないと同時に、長期的にみれば、そうした技術を輸出することで国益につながるのである。

A:先行条件 B:行 動 C:結 果
京都議定書が発効されると CO2排出削減技術や省エネのノウハウを売る 買ってもらえる(↑)

国を動かすには、倫理的・道徳的な随伴性では不十分で、経済的な随伴性を整備する必要があるということだろう。

ずいぶん前になるが、地球温暖化防止のための京都議定書がようやく発効する見通しとなったという新聞記事を読んだ。ロシア政府が批准を閣議決定したからだ。

地球温暖化防止というと、環境問題に取り組む、きわめて倫理的・道徳的な話かと思いきや、ロシアが批准に賛成した理由は、まことに経済的な理由らしい。

記事によれば、ロシアはCO2排出権の巨大輸出国になるらしく、ようするに自国の利益になる条件が満たされたため、賛成したというわけだ。環境を守るとか、モルジブが沈むのを防ぐとか、そんな理由ではないわけだ。

A:先行条件 B:行 動 C:結 果
自国のCO2排出量が少ないとき 京都議定書を批准する 排出権を売ることができる(↑)

京都議定書が発効されると、日本は逆に排出権を買わなくてはならなくなる。にもかかわらず、発効を推進したのはなぜか? 

日本人ってそんないい民族だっけ?っと考えると、実は、日本はCO2排出量を削減するための技術を持っている国であることがわかる。省エネの技術では国際的にみてもピカいちらしい。

つまり、排出権を買わなければならないと同時に、長期的にみれば、そうした技術を輸出することで国益につながるのである。

A:先行条件 B:行 動 C:結 果
京都議定書が発効されると CO2排出削減技術や省エネのノウハウを売る 買ってもらえる(↑)

国を動かすには、倫理的・道徳的な随伴性では不十分で、経済的な随伴性を整備する必要があるということだろう。

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久しぶりに仕事を忘れて小旅行。明日から3日間。九州方面に温泉三昧。

ふと愛車にETCを付けることを思いつく。確か高速料金の割引があったはずだし。

ところが○ートバ○クスやイ○ロー○ットに電話して聞いてみると、ETCは1時間ちょっとで取り付けられるけど、カードはクレジットカード会社に申し込みが必要で2~3週間はかかるとのこと。つまり、明日からの旅行には使えない。なんだこの強化の遅延は!! と思ったけど、冷静に考えれば遅延だけで「塵も積もれば山となる型」でも「天才は忘れた頃にやってくる型」でもないから行動は自発されるはず。

おかしいなぁと思ってダイアグラムを書いてみた。

A:先行条件 B:行 動 C:結 果
明日から旅行 ETCを取り付ける 明日からの旅行ではETCは使えない(↓)
来月行くかもしれない旅行では使えるかも(ー)

つまり、ETCカードの好子としての機能はあくまで「明日からの旅行」という確立操作による一時的なもの。来月以降にあるかもしれないし、ないかもしれない旅行については確立操作が働かない。

自分のように高速道路はたまにしか使わない人にETCを購入させようと思ったら、こういう「思いったら」の随伴性がうまく利用できるように、即時強化を提供しないと(店に行ったらすぐに使えるようになる)、普及は進まないとみたり。

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久しぶりに仕事を忘れて小旅行。明日から3日間。九州方面に温泉三昧。

ふと愛車にETCを付けることを思いつく。確か高速料金の割引があったはずだし。

ところが○ートバ○クスやイ○ロー○ットに電話して聞いてみると、ETCは1時間ちょっとで取り付けられるけど、カードはクレジットカード会社に申し込みが必要で2~3週間はかかるとのこと。つまり、明日からの旅行には使えない。なんだこの強化の遅延は!! と思ったけど、冷静に考えれば遅延だけで「塵も積もれば山となる型」でも「天才は忘れた頃にやってくる型」でもないから行動は自発されるはず。

おかしいなぁと思ってダイアグラムを書いてみた。

A:先行条件 B:行 動 C:結 果
明日から旅行 ETCを取り付ける 明日からの旅行ではETCは使えない(↓)
来月行くかもしれない旅行では使えるかも(ー)

つまり、ETCカードの好子としての機能はあくまで「明日からの旅行」という確立操作による一時的なもの。来月以降にあるかもしれないし、ないかもしれない旅行については確立操作が働かない。

自分のように高速道路はたまにしか使わない人にETCを購入させようと思ったら、こういう「思いったら」の随伴性がうまく利用できるように、即時強化を提供しないと(店に行ったらすぐに使えるようになる)、普及は進まないとみたり。

nhkbs.jpg

とうとう全国放送まで進出してしまった.... (『徳島の熱い夏 阿波踊り』 NHK BS より)。

阿波踊りを始めて2年目。今年は舞台にもださせてもらった。
練習は4月の終わりくらいから。 本番の直前1ヶ月はほぼ毎日練習した。

なぜ、そこまで踊るのか?

よく聞かれる質問だけど、こればかりは山登りと一緒で「踊ってみないとわからないかも」。

踊る行動を強化している好子は人によってずいぶん異なることは確か。

観客に見られて、拍手されたり、反応が返ってくることが好きな人もいる。
自分なりに踊れること(技が決まるとか)が好きな人もいる。
音楽にのって体を動かすことが好きな人もいる。
連の仲間と踊りがピタッと合う瞬間が楽しいという人もいる。
(練習のときには)先輩から怒られないように踊ることもあるだろう(嫌子出現回避)。

こうした好子のどれか一つが踊りを強化しているというよりは、人によってバランスが違うということかもしれない。

自分の場合、単純に、音楽に合わせて体を動かして汗をかくことがもともと好子だが、桟敷で踊るうちに、次第に「見られること」も面白くなってきた。

カメラが近寄ってくると、緊張して目をそらしたりしちゃうけど、それでもたまに自分から観客に仕掛けたりもし始めた。

踊るうちに自分の行動も変わっていく....これもまた阿波踊りの面白さかもしれない。

A:先行条件 B:行 動 C:結 果
無表情にみているお客さん 技を仕掛ける 笑って手を振ってくれる(↑)

もっと阿波踊りの写真を見たいという奇特な人は こちらで。

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とうとう全国放送まで進出してしまった.... (『徳島の熱い夏 阿波踊り』 NHK BS より)。

阿波踊りを始めて2年目。今年は舞台にもださせてもらった。
練習は4月の終わりくらいから。 本番の直前1ヶ月はほぼ毎日練習した。

なぜ、そこまで踊るのか?

よく聞かれる質問だけど、こればかりは山登りと一緒で「踊ってみないとわからないかも」。

踊る行動を強化している好子は人によってずいぶん異なることは確か。

観客に見られて、拍手されたり、反応が返ってくることが好きな人もいる。
自分なりに踊れること(技が決まるとか)が好きな人もいる。
音楽にのって体を動かすことが好きな人もいる。
連の仲間と踊りがピタッと合う瞬間が楽しいという人もいる。
(練習のときには)先輩から怒られないように踊ることもあるだろう(嫌子出現回避)。

こうした好子のどれか一つが踊りを強化しているというよりは、人によってバランスが違うということかもしれない。

自分の場合、単純に、音楽に合わせて体を動かして汗をかくことがもともと好子だが、桟敷で踊るうちに、次第に「見られること」も面白くなってきた。

カメラが近寄ってくると、緊張して目をそらしたりしちゃうけど、それでもたまに自分から観客に仕掛けたりもし始めた。

踊るうちに自分の行動も変わっていく....これもまた阿波踊りの面白さかもしれない。

A:先行条件 B:行 動 C:結 果
無表情にみているお客さん 技を仕掛ける 笑って手を振ってくれる(↑)

もっと阿波踊りの写真を見たいという奇特な人は こちらで。

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某大学で見つけた注意書き。下水の蓋に貼ってあった。  こういう注意書きって、どれくらい効果があるんだろう? 効果があるとしたら、どうして効果があるんだろう? とフト考えた。  この鉄格子を灰皿だと勘違いして吸い殻を捨てに来る人はいないはずである(いないよね)。この辺りは、ちょうど講義棟の入口なので、授業に行く前に学生たちが立ち話していることが多い。吸い殻を捨てる輩は、ここでタバコを吸って、そのままここに落とすわけだ。  ちなみに、吸い殻は鉄格子以外のどこにでも落とせるのに、格子からわざわざ下へ落とし込むということは、モラルがないとされる彼らにとっても、吸い殻が道ばたに落ちている光景がある程度は嫌子として機能することを示している。

A:先行条件 B:行 動 C:結 果
タバコを吸い終えたとき 吸い殻を下水に落とす 吸い殻が見えなくなる(↑)


 ところが、吸い殻を持って帰るとか、ホンモノの灰皿を探しに行くという行動を強化するほどではないわけだ。  

 
A:先行条件 B:行 動 C:結 果
タバコを吸い終えたとき 灰皿まで捨てに行く 吸い殻が見えなくなる(−)

 となれば、果たしてこの張り紙に効果はあるだろうか?
 効果があるとすれば、このような張り紙が「誰かが見ている」→「見つかって怒られる可能性がある」という弱化の弁別刺激として機能した場合だろう。
 
A:先行条件 B:行 動 C:結 果
張り紙 灰皿まで捨てに行く 怒られなくてすむ(↑)

 データの裏付けがない話で申し訳ないのだが、どうも最近の学生さんには(あるいは大人でも?)、このへんの刺激が機能していないような気がする。「ここに吸い殻を捨てた人からは千円の罰金をいただきます」と、行動の結果をかなり明確に記述したルールでないと従えない(「ピンとこない」)人が多くなっているような気がするのだ。
   3学期が楽しみである。  
 ちなみに、下水に吸い殻を落とされるのを確実にブロックするのが目的なら、自分だったらホンモノの吸い殻を設置しちゃうだろうなぁ。
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某大学で見つけた注意書き。下水の蓋に貼ってあった。  こういう注意書きって、どれくらい効果があるんだろう? 効果があるとしたら、どうして効果があるんだろう? とフト考えた。  この鉄格子を灰皿だと勘違いして吸い殻を捨てに来る人はいないはずである(いないよね)。この辺りは、ちょうど講義棟の入口なので、授業に行く前に学生たちが立ち話していることが多い。吸い殻を捨てる輩は、ここでタバコを吸って、そのままここに落とすわけだ。  ちなみに、吸い殻は鉄格子以外のどこにでも落とせるのに、格子からわざわざ下へ落とし込むということは、モラルがないとされる彼らにとっても、吸い殻が道ばたに落ちている光景がある程度は嫌子として機能することを示している。

A:先行条件 B:行 動 C:結 果
タバコを吸い終えたとき 吸い殻を下水に落とす 吸い殻が見えなくなる(↑)


 ところが、吸い殻を持って帰るとか、ホンモノの灰皿を探しに行くという行動を強化するほどではないわけだ。  

 
A:先行条件 B:行 動 C:結 果
タバコを吸い終えたとき 灰皿まで捨てに行く 吸い殻が見えなくなる(−)

 となれば、果たしてこの張り紙に効果はあるだろうか?
 効果があるとすれば、このような張り紙が「誰かが見ている」→「見つかって怒られる可能性がある」という弱化の弁別刺激として機能した場合だろう。
 
A:先行条件 B:行 動 C:結 果
張り紙 灰皿まで捨てに行く 怒られなくてすむ(↑)

 データの裏付けがない話で申し訳ないのだが、どうも最近の学生さんには(あるいは大人でも?)、このへんの刺激が機能していないような気がする。「ここに吸い殻を捨てた人からは千円の罰金をいただきます」と、行動の結果をかなり明確に記述したルールでないと従えない(「ピンとこない」)人が多くなっているような気がするのだ。
   3学期が楽しみである。  
 ちなみに、下水に吸い殻を落とされるのを確実にブロックするのが目的なら、自分だったらホンモノの吸い殻を設置しちゃうだろうなぁ。

行動分析学MLでコラボネットのblog(『コラブログ』)の案内をしたら、さっそく岡山大学の長谷川先生からコメントをいただいた。

ずいぶん以前からweb日記を書いていらっしゃる長谷川先生によれば、投票システムでわかるランキングが好子として働くという。たとえばこんなシステムだ。(長谷川先生のweb日記はこちら

これに対して自分が考えたこと(MLでの返信):

この手の執筆行動がどのような好子で強化されているのかとても興味深いです。私の場合、必ずしも読み手のアクセス(「投票」など)だけではないような気がします(アクセスカウンターとか見ないし)。
 むしろ、日常ちょっと気になったことをそのままにせず、少しでも時間をとって考えて、意見や分析をまとめてみる。そのことで、何かしら筋の通った説明ができたり、あるいは説明がつかないことがはっきりしたりすることが好子として機能しているような気がします。
 webに残しておくと、他の人に読んでもらえる可能性があるというメリットももちろんありますが、手書きだと字が下手だから後で読めなくなるし、パソコンにローカルに保存しておくとファイルを紛失するしと、むしろセルフマネジメント的なメリットも大きいです。
 ただ、自己完結した考察だと深まらないし、それ以上の発展もないので、同じようなトピックについて一緒に考えてみるようなことが、blogのコメントやトラックバックという仕組みを使ってできたら面白いかなと考えているわけです。

そしていきなりの新企画は『今週のダイアグラム』!!

 

A:先行条件 B:行 動 C:結 果
何か腑に落ちないことに気づく 考えて文章にしてwebにアップする 考えがまとまる(↑)
webが更新される(↑)
後から読み返せる(↑)
他の人も読んでくれる(−)

 


行動分析学MLでコラボネットのblog(『コラブログ』)の案内をしたら、さっそく岡山大学の長谷川先生からコメントをいただいた。

ずいぶん以前からweb日記を書いていらっしゃる長谷川先生によれば、投票システムでわかるランキングが好子として働くという。たとえばこんなシステムだ。(長谷川先生のweb日記はこちら

これに対して自分が考えたこと(MLでの返信):

この手の執筆行動がどのような好子で強化されているのかとても興味深いです。私の場合、必ずしも読み手のアクセス(「投票」など)だけではないような気がします(アクセスカウンターとか見ないし)。
 むしろ、日常ちょっと気になったことをそのままにせず、少しでも時間をとって考えて、意見や分析をまとめてみる。そのことで、何かしら筋の通った説明ができたり、あるいは説明がつかないことがはっきりしたりすることが好子として機能しているような気がします。
 webに残しておくと、他の人に読んでもらえる可能性があるというメリットももちろんありますが、手書きだと字が下手だから後で読めなくなるし、パソコンにローカルに保存しておくとファイルを紛失するしと、むしろセルフマネジメント的なメリットも大きいです。
 ただ、自己完結した考察だと深まらないし、それ以上の発展もないので、同じようなトピックについて一緒に考えてみるようなことが、blogのコメントやトラックバックという仕組みを使ってできたら面白いかなと考えているわけです。

そしていきなりの新企画は『今週のダイアグラム』!!

 

A:先行条件 B:行 動 C:結 果
何か腑に落ちないことに気づく 考えて文章にしてwebにアップする 考えがまとまる(↑)
webが更新される(↑)
後から読み返せる(↑)
他の人も読んでくれる(−)

 


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