水曜日のダウンタウンにみる"ツッコミ"の多重制御


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図1. 収録環境が「お前が〜するんかい」に与える影響

 4月3日に放送された『水曜日のダウンタウン』,「ツッコミ芸人ならどんな状況でも一発でツッコめる説」の検証シリーズ。

 前回は『ダウンタウンのごっつええ感じ』のコントへのオマージュで,浜ちゃんの「お前が歌うんかい!」というツッコミを本人が再現に失敗。残念ながら録画が残っておらず,誰がツッコめたかわからない(確かフジモンはツッコめていたような気がする)。

 今回の結果は図1に示した通り。銀シャリの橋本は寿司屋で板前さんが寿司を食べてしまうきっかけでツッコめず(×),次長課長の河本は草サッカー試合で審判がフリーキックを蹴ってしまうきっかけでツッコめなかった(×)。

 続く陣内はハイキングフォーキングのゲップネタでアシスタントの女子アナが先にゲップするとすかさずツッコみ(○)。

 ところがタカアンドトシのトシはフラッシュモブのプロポーズで困惑し,時間がかかってのゆるいツッコみ(△),バイキングの小峠はバンジージャンプでスタッフが飛び込むのにツッコめなかった(×)。

 「お前が〜するんかい!」というツッコミは,その場で段取りのない人が何かすること("ボケ")を弁別刺激としたタクトであるが,実はそのボケとツッコミの関係性を笑う聞き手の制御を受けているマンドの機能もあるため(つまり多重制御),聞き手の存在という予告性確立操作がないと喚起されにくいと考えられる(図2)。

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図2. 「お前が〜するんかい」の多重制御

 芸人のネタ番組をスタジオ撮影していた陣内の優位性はそこにある。ロケ,しかもプロポーズという感動系コンテンツ収録だったトシにはこれが不利だった。前回の浜ちゃん,今回の橋本,河本はそもそも撮影現場ではないので予告性確立操作がまったくない状況だった。小峠はそもそもツッコミのベースライン水準が極めて高い芸人だけに期待できたが,高所であり,これから飛び降りるという状況が強い不安反応や緊張反応を誘発して(無条件刺激),拮抗反応となり,また,おそらくこれまで何回もバンジーロケはやらされていることだろうから,飛び降り地点の各種刺激は条件刺激,習得性確立操作として作用し,本人が後に語っているように,全体的なオペラント水準を下げていたのだろう(条件性抑制)。

 以上,半分本気,半分冗談でした。

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