はるがきた:やんちゃな小犬の子育日記(24)扉の閉まったクレート内で安心して食事ができるようにする(番外編:電子オルゴールの誤算)

その1、その2の番外編です。

 せっかくリモコンをつけたので、宅配などの来客があったときにフィーダーが回っておやつが出てくるようにすれば、玄関で荷物のやりとりをしている間、クレートでおやつを食べてくれ、吠えも防止できると考えました。

 玄関のチャイム→(リモコンのスイッチをオン)→フィーダーが回り始め→クレートに入る→おやつが食べられる、という随伴性です。

 ただし、実験用のペレットフィーダーと違って、魚用餌やり機を改造したフィーダーでは「今でしょ」という瞬間にフードを呈示できません。フィーダーが回り始めてからおやつがあるまで遅延が生じます。そこで、フィーダーが回っているときには電子オルゴールで音楽を流し、これを習得性好子にしようと考えました。

 玄関のチャイム→(リモコンのスイッチをオン)→フィーダーが回り始め、電子オルゴールで音楽が流れる→クレートに入る→(音楽が流れている間は)おやつが食べられる、というふうに。

 そこでまずは電子オルゴールの音楽を習得性好子にするために、普段おやつを手からあげている"晩酌"の時間を使うことにしました。私が晩酌をしているときに足下にやってきて、お座りし、私の足を前脚でトントンしたら、おやつ一粒もらえるという随伴性が有効な時間帯です。

 晩酌を始めるとさっそく足下にやってきたので、電子オルゴール(曲はなぜか「ハッピーバースデー」)をかけてみました。

 すると、なんということでしょう(「ビフォー・アフター」のナレーション風に)、はるは急に驚いたような素振りで背中を丸め、その場から立ち去り、部屋の隅っこで猫のように丸まってうずくまってしまいました。こちらを恨めしそうな顔で見つめています(↓ こんな感じで ↓)。

Th_img_2353

 何が起こったのか最初はわかりませんでした。何をそんなに驚いているんだろと。でも、その日も、その翌日も、1週間経っても、2週間経っても、晩酌のときや食事の時間に、今まであんなに安定して自発していたおやつの要求行動が一切なくなってしまいました。

 それどころか、私が食事をしようとすると、部屋の隅っこに移動して、ふてくされたかのように寝転がってしまうようになりました。

 そうです。晩酌のときに足下に来る行動、おやつを要求する行動を弱化してしまったのです。それも嫌子出現による弱化です。げげげ。

 幸いにも、この弱化の効果は場面限定的で、それ以外の行動にはまったく影響を及ぼしておらず、今まで通りに暮らしています。

 全く意図していなかった弱化だし、可哀想でもあるし、独り晩酌も寂しいので、電子オルゴールの音の脱感作をしようかなと思いつつ、いったいこの弱化の効果がどのくらい続くのかという興味もあり、まだそのままにしています。

 3月の中旬に起きた事件です。その後、オルゴールは一度も流していませんが、5月も終わる今になっても、弱化の効果が持続しています。

 友達が来て一緒に食事をしていると、その友達には以前の方法でおやつを要求します。私にも、晩酌の場面以外(ベランダでとか、散歩中とか)では、おやつを要求してきていますから、般化ゼロ。ものすごく鋭角に場面限定的な効果のようです。

 一度ある嫌子によって弱化され、自発されていない行動が、その弱化に使われた嫌子を中性化するだけで復活するものなのかどうか。理論的にも興味があります。

 学校でジャイアンに大声で脅かされて不登校になったのび太に、ジャイアンの大声に対する不安反応をレスポンデント的に消去したり、ジャイアンの大声からの逃避反応をオペラント的に消去したりするだけで、登校行動は強化し直さなくても再び自発されるようになるのか、というような話です。

 また、別の文脈で中性化した(できたとして)電子オルゴールの音が、以前に弱化された文脈に登場したときに、どのような機能を持つのかもよくわかりません。

 セラピーでジャイアンの大声に微動だにしなくなったとのび太が、再び学校でジャイアンから大声で脅かされたときにどうなるのかというような話です。

 電子オルゴールをタオルなどでくるんで音を小さくして、ほとんど聞こえないようなところから少しずつ大きくしていこうと考えているのですが、そのためにはおやつを安定して食べる機会で、万が一失敗してもいい機会を新しく設定しないとなりません。

 またいずれ報告します。

SP 電子オルゴール SP 電子オルゴール

株式会社べりい通販部 
売り上げランキング : 175239

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

アーカイブ

法政心理ネット