旅は修行だ(その4):Limited Hold 付きでスキャロップ

 知らない街を地下鉄で移動するのは楽しい。国や地域で異なる切符やカードの買い方や使い方を、まるでRPGに挑むように、あぁでもない、こうでもないと試しながら、路線図やチケットなどのアイテムをゲットしながら、正解を探していく。最初はまったく意味をなさない自販機の表示やボタンが、成功と失敗を繰り返すうちに「なるほど、そういう意味か」といった言語行動を伴って、弁別刺激と化していく。

Barmap

 三十路以前は路線バスにもチャレンジしていた。ワシントンD.C.では間違ってとても危険なエリアに向かうバスに乗ってしまったこともあった。タイ南部の田舎町で逆方向のバスに乗ってしまい、一日数便しかなかったため、そこで一泊してしまったこともあった。路線バスには高いリスクがつきものだ。

 バルセロナは地下鉄が整備されているということだったので、まずは路線図を入手した。切符の自販機は難解。案内画面は英語表示にも切り替えられるのだが(英国の国旗が英語表示というところはさすがヨーロッパ)、そもそも、どの駅まではいくらという、日本にはよくある、料金付きの路線図や表形式の教示がない。こういうときは、つくづく日本のシステムがよくできていて親切だと感じることが多いが、単に慣れているだけなのかもしれない。結局、旅行者向けの一日乗り放題的なチケットが買える選択肢を発見して、解決。

 ところでバルセロナの地下鉄(後でわかったのだけども、マドリードでも)では、車輌の扉はすべて手動で開閉するようになって、ドアにボタンやレバーのようなオペランダムがついている。レバーが旧式で、ボタンが新式のようだ。

Barsubnob

 日本でも地方ではこういう車輌に出くわすことがある。冷暖房の効率を上げるためかと思われるが、少なくともバルセロナの地下鉄の構内は、暖房が効き過ぎているのではないかと思うくらい暑かったし、朝から夜までいつでもけっこう混んでいたから、手動のメリットはあまり感じらない。他に何か事情があるのだろうか。

 さて、この手動ドア。強化スケジュールはFI的で、面白いようにスキャロップが生じていた。なんて書くと上から目線で冷静に観察しているかのようだが、自分がドアを開けるときにはハラハラもの。即時強化の弁別刺激がないので、ホームに到着し、停車するかしないかくらいのタイミングでカチャカチャと反応が始まる。初発で強化されないと(ドアが開かないと)、強化されるまで(ドアが開くまで)カチャカチャが加速していく。"ハラハラ" の原因はリミテッドホールドがついていること(ドアが開かなければ降りられずに出発してしまう)と、ノロノロしていると後ろからせかされるということがあるだろう。実際、後ろにいたおばちゃんの手が伸びてきたし。

 強化可能時を知らせる弁別刺激をつければいいのにと思っていたら、新型車輌のボタン式にはライトが点灯するものもあった。ところが、それでも反応は同じくカチャカチャスキャロップ。正確には言えないが、何回か押してみたところ、ライトが点いてるときに押してもドアが開かないことがあるようだ。カチャカチャスキャロップが反応クラスとして、レバー式ドアからボタン式ドアへ般化しているというわけでもないということか。

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