旅は修行だ(その3):一石二鳥か二兎追うもの一兎をも得ずか

 観光旅行が苦手だ。名所旧跡そのものに興味がないわけではない。教科書や映画でしか知らなかった歴史を現実を直視しながら辿ると、「なるほどなぁ」「まさか」「ということは...」と、思いがけないほど色々な事を考えさせられ、興奮することもある。

 苦手の源は観光客にある。集団でぞろぞろ歩き、大声でしゃべり続け、旅の恥をかき捨てて行く。展示物の前で解説文をゆっくり読んでいる側で、聞こえよがしに知ったかぶりを始めるおやじが現われると殴りたくなる。そもそも集団活動も苦手である。歩くのも、何かを決めるのも、平均よりかなり速い自分にとっては、足かせをはめられたような状態になる。強化率が落ち、行動コストが増え、結果、攻撃性好子が確立される。集団旅行には参加せず、観光地を回避するのは、これを自覚しているからである。

 ともあれ、今回は久しぶりの「修行としての旅」。どこかで苦手に挑戦しなくてはならない。

 そこでバルセロナではガウディの作品を見て回ることにした。元建築家志望としてはここははずせない。これが一日。もう一日はハイキングに。何しろスペインは知る人ぞ知るクライミング・ボルダリングのメッカである--ということを出発前日にネットで発見した。

Montserratnorte

 バルセロナから電車で1時間ちょっと行ったモントセラト(Montserrat)は岩山の中にある寺院が有名だが、実はこの周辺一帯がクライミングのエリアだというのだ。

Montserrat_barcelona_2

 今回は一人旅なので岩登りはできないが、こんな岩を見ながらハイキングできたら気分抜群に違いない。

 というわけで、土日のいずれかに市内ガウディツアー、もう片方でモントセラトでハイキングとなるわけだが、問題は天候。どうも雲行きがよろしくない。昨夜、ホテルにチェックインしてテレビを見ていた限り、すべてスペイン語の番組で推察するしかないのだが、週末はずっと曇り時々雨らしい。

 Yahoo! Españaでみても、やはり曇り時々雨。しかもスペイン全土にわたって雨マーク。地中海性気候はいずこに。

 9時まで待っても空はどんより曇り空。致し方なしと、今日はガウディツアーに決定。

 もちろん、このまま土曜は曇り時々晴れ(ただし夕方から大雨)となり、日曜は天気予報は相変わらず曇り時々雨のままなのに、空はずっと快晴となるとは、神のみぞ知ることなのであった。ただし、実はスペインの天気予報は当たらないというのが常識ということは、勉強不足の俺のみぞ知らぬことであったのだ。結局、雨に降られることを怖れてモントセラトには行けずじまい(悲)。

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