2010年12月アーカイブ

 『もしドラ』(最初聞いたときは「もしドラッカーが高校野球の女子マネージャーになったら」かと思ってた)は発行部数が200万を越え、2010年文句なしのベストセラーになったそうだ。「スーパージャンプ」で漫画の連載も始まり、柳の下のどじょう的な本も多数出版され、まだしばらく流行が続きそうな気配である。

 てなわけで、今回はちょっとふざけて(でも半分以上は真面目に)、もしドラッカーが行動分析家だったらという想定の元、週間ダイヤモンド 2010年11月6日号に掲載された特集『みんなのドラッカー:Part 6 ドラッカー名言集』(Pp. 74-81)を参考に、ドラッカー先生の名言を行動分析学から解釈し、翻訳してみようと思う。

 一応、シリーズ化宣言。でも途中で飽きるかも。

 自分は経営学者じゃないし、ドラッカーの専門家でもない。勘違いとか思い違いとかあったら、ごめんなさい(と、最初から謝っておく)。

名言〔第30位〕:「総体は部分の集合とは異なる」

解釈:会社を形づくる一人ひとりの社員の行動や社内の小集団(係・部・チームなど)の行動をマネジメントできたとしても、会社全体がマネジメントできるとは限らない。個人や小集団の行動を強化する随伴性が社内で矛盾したり(例:営業が納期を早めて受注することは、製造にとっては必ずしも好子にはならない)、相反したり(例:研究開発の予算をある製品に集中させることで、他の製品開発費が減る)するし、マネジメントしようとして部下の行動の随伴性を変えればそれに応じてマネジメントする側の随伴性も変わるという相互作用もあるからだ。経営者には、個人や小集団のパフォーマンスを最適化する随伴性を導入するだけではなく、社内のさまざまな随伴性を調整し、好子と嫌子の配分を決めていく仕事が期待される。すなわちこれは、科学というよりは工学の方法論なのである。

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 『アトウッド博士の〈感情を見つけにいこう〉』を読んだ感想を書き込んだ記事を見て下さったのか、監修の辻井正次先生(中京大学・浜松医科大学子どものこころの発達研究センター)からご丁寧なメールをいただきました。

 そして、この本のあとがきでも紹介されている、アスペ・エルデの会における研修会の案内もご案内いただきました。

 以下、メールのやりとりです(編集 by 島宗)。

辻井先生 > 全国で行っております。1月以降も10箇所ほど回りますので、お知り合いの先生方や、学生さん、親御さんたちにもご紹介願えますと幸いです。無料のセミナーです。発達障害に関わっている人や関心の高い方や、思春期のお子さんをお持ちの親御さんたちでもご参加いただけます。特に大学院生の皆さんなどにお知らせいただけますと幸いに存じます。生物学的精神医学などの最新成果の話も含めております。

島宗 > <感情をさがしに行こう>のワークを経験できるんですか?

辻井先生 > 感情の理解や調節など、ワークショップの内容を含みますし、社会的なやりとりスキル演習や親向けのペアレントトレーニングの導入もやってます。

 補助金を獲得されているため、一般(非会員)も無料で参加できるそうです。

 大学・大学院などでアスペルガー症候群をもった子どもさんの感情のマネジメントについて勉強、研究している人は、ぜひどうぞ(補助金で参加費無料は今年度限りのようですから、今がチャンス)。

 詳しくはこちらから。

Alohainstruction

 今は亡きアロハ航空の機内インストラクション。緊急脱出ハッチの前にある席に座ると渡されるやつ。

 ものすごい日本語だし、イラストも奥が深くて笑えます(一部紹介)。

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 命に関わるインストラクションなので無償ボランティアで校正しますよって搭乗員さんに申し出たのですが返事なかったっす。

 「なぜ説明する必要はない」

 倒産してもう2年くらい経ったと思うので、公開。

 (笑)

 ユーザーテストして下さいね。

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 昨日の日経新聞に掲載されていた広告をスキャンして貼付けました(なんか汚いけど,勘弁)。

 実は今年からすでに実施されていることなんですが,学費が大幅に値下げされました。これまでなぜかうちの大学院の学費は他の私立よりも高額だったのですが,時代に合わせて(?),減額。しかも都内の他の市立大学に比べても,かなりお得な価格設定となりました。

 博士課程においては,学費の値下げだけではなく,「研究助成金」の名目で補助金がもらえます。うまくいけば学費の半分は助成されます。

 さらに心理学専攻では社会人入試と,いわゆる「14条特例」も始めました。

 社会人入試では入試科目で英語の代わりに研究計画のプレゼンを評価します(ただし,授業はすべて昼間開講です)。

 「14条特例」というのは,主に公務員(特に教員になると思いますが)を対象に,大学院の2年めは現場に帰り,現場で研究を進めて修士論文を書くという実践研究促進型の履修形態となります。詳しくはこちらのページを参照して下さい。14条特例は当然ながら社会人対象となります。

 自分の研究室では,たとえば応用行動分析学を使って発達障害児を対象とした支援・指導プログラムの開発を小中高校で取り組もうとしている先生とか,地域の教育・福祉行政サービスを担当しながら研究を進めようとしている役所の方に来ていただければ,学校や行政と協同で面白い研究が進められるのではないかと期待しています。

 春入試は来年1月29日(土),次の秋入試は10月を予定しています。

 詳しくは(ちょっとわかりにくいHPで申し訳ありませんが)法政大学大学院のwebページを参照して下さい。


ワークブック アトウッド博士の〈感情を見つけにいこう〉1 怒りのコントロール ワークブック アトウッド博士の〈感情を見つけにいこう〉1 怒りのコントロール
トニー・アトウッド 辻井 正次

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 秋の特殊教育学会のワークショップで紹介されていた、自閉症児の「感情」(不安と怒り)に焦点をあてたAttwood博士のワークブックを読みました。

 プログラムは明快で、子どもにも指導者にも取り組みやすいワークから構成されています。基本的には「感情」の状態(私的出来事)と強度、その感情を引き起こす刺激や環境を観察し、タクトすることを教え、そういう状況で自分がしがちな不適応行動と、その代わりにできるかもしれない適応行動のレパートリーをいくつか(できるだけたくさん)教えて(言語的に)、感情的になったときにそれを弁別刺激もしくは確立操作として、適切な行動を思い出す練習をするようです。ただし、リラクセーション以外の代替行動を練習する機会(ロールプレイなどで)は特につくらないみたいですね。

 RCTを使ったエビデンスもあります。論文も読んでみました(Sofronoff, Attwood, &  Hinton, 2005;  Sofronoff, Attwood, Hinton, & Levin, 2007)。この手の研究に共通する課題だと思うのだけれど、従属変数は質問紙による間接的な行動評定です。それと、個人差の分析がされていないので、これらの論文からは、このプログラムでは改善しない子どもたちにどのような対処が可能なのかはわかりません(プログラムのカスタマイズや調整も含めて)。それでもエビデンスがあるということはもちろん重要ですね。

 〈感情を見つけにいこう〉は「不安」と「怒り」の2冊がありますが、ワークはほぼ一緒。序文も同じなので、プログラムの概要のみ知りたければどちらかで十分だと思います。

 他にも関連する図書としてドーン・ヒューブナーの『だいじょうぶ 自分でできる心配の追いはらい方ワークブック』も読んでみました(こちらも「心配」と「怒り」のほとんど内容は同じ2編)。こちらは絵本仕立てになっていて、子どもがある程度は自分で読み進められるようになっています。ただ、「心配タイム以外は心配事を話したり、考えたりしちゃ、ダメ!」(p. 40)とあるなど、ネガティブな思考は考えないようにすると余計に考えてしまうという侵入思考の逆説的効果(木村, 2004)に逆行する要素もあり、首をひねってしまうところもあります。著者名「Dawn Huebner」でPsycINFOを検索しましたが、この本に関する研究は見つかりませんでした。

 最後に『これは便利!! 5段階表』。昔、徳島で障害者職業センターとコラボしていたときに、挨拶のときの声の大きさを指導するのに、こういう5段階表を使ってました。「気分」や「セルフコントロールの出来加減」(のコミュニケーション)にも使えるという事例集です。著者名で検索してみましたが、こちらもエビデンスとなるような研究論文は見つかりませんでした。

これは便利! 5段階表  副題 自閉症スペクトラムの子どもが 人とのかかわり方と感情のコントロールを学べる5段階表 活用事例集 これは便利! 5段階表  副題 自閉症スペクトラムの子どもが 人とのかかわり方と感情のコントロールを学べる5段階表 活用事例集
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 ACT的な「不安はそのままにおいておく」という要素は見当たりませんでした。まだまだこれからなのかな。

引用文献

木村 晴(2004)望まない思考の抑制と代替思考の効果 教育心理学研究, 52(2), 115-126.

Sofronoff, K., & Attwood, T., &  Hinton, S.  (2005).  A randomised controlled trial of a CBT intervention for anxiety in children with Asperger syndrome.  Journal of Child Psychology and Psychiatry, 46(11), 1152-1160.

Sofronoff, K., Attwood, T., Hinton, S., & Levin, I.  (2007).  A randomized controlled trial of a cognitive behavioural intervention for anger management in children diagnosed with Asperger syndrome.  Journal of Autism and Developmental Disorders, 37(7), 1203-1214.

 大学院ゼミで対応法則(Matching Law)関係の論文を発表した研修生が何やら不安そうだったので、ゼミ生全員に聞いてみたら、なんと高校で「対数(log)」を勉強してこなかった人がほとんど(つか、全員)。

 調べてみたら、現在の指導要領では確かに対数は「数II」で教えることになっていました(もしかしたら昔も)。だから文系一路で進学してきた学生さんは、対数をまったく知らなくても仕方がないのですね(そういう意味では微積も)。

 実験実習で精神物理学の話をしていて、人間の感覚の大きさは物理的な大きさのベキ乗に比例するんだよ。だから、実験結果がこういう曲線になっても、片側に対数をとると、ほら、直線になって、刺激の物理的大きさから人の心理的反応が予測できちゃうんだよ、てな話をしても、どうりでピンと来ないわけです。

 学部生のときに、物理学の世界と心理学の世界を数式でつなげられることに感動してしまった自分としては、その感動を分かち合いたいんだけど、こりゃ無理な話だわな。

 さらに、なんと「高次方程式」や「座標や式を用いて直線や円などの基本的な平面図形の性質や関係を数学的に考察し処理する」、「点と直線」、「点の座標」、「直線の方程式」も数IIです。てことは、回帰直線、重回帰分析なんかも、きっとピンときてないんじゃないでしょうか。

 学部生・大学院生ともに、先習スキルを知っておくという意味では、大学における心理学教育に照らして学習指導要領を分析しておくっていう作業が必要そうですね。

 もちろん「指導要領に載っている」=「学んだ」=「維持してる」という夢の等式は成立しないことは重々承知ですが。

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 JRの車内吊り広告に「ポメラ」,「ピットレック」,「マメモ」,「リレット」が並んでた。

 「ポメラ」は衝動買いしてしまったなぁ(iPad買ってからは引き出しの奥に眠ったままだけど)。

 「マメモ」(手書きメモをデジタルで保存できるらしい。ちょっと欲しい),「リレット」(電子マネーの残高を確認できるらしい。う〜ん,これはいらない)も,面白そうな電子文具。

 でも,こうやって並べてしまうと,こんなの4つ持って歩くのは現実的じゃないし,それなら多機能スマートフォンを持つほうが"スマート"そうだと思ってしまうのは自分だけだろうか。

 「全部持ってると便利だよね」というメッセージを送りたいわけではないと思う。それにそうだとする逆効果だと思う。こんなふうに並べて広告しない方がいいのでは?と,キングジム愛好家のおせっかいな感想でした。

 (余談:電車内で写メ撮るのは怪しすぎるのであきらめました)


Pr

 The Psychological Record は相互行動心理学(Interbehavioral Psychology)を提唱したカンターが創刊した心理学の学術雑誌で、発刊当時はスキナーが実験的行動分析学関係の論文の編集を担当していました。

 今でも実験的、理論的な行動分析学の研究がよく掲載されます。JEABよりもトピックとしては幅広く、ちょっと面白い研究が多いです。

ここからどうぞ

佐藤方哉先生を偲ぶ会が、12月25日(土)13:30より、アルカディア市ヶ谷の藤の間で開かれます。先生が生前に教鞭をとられた大学の有志の呼びかけによるもので、本学会も発起人のひとつです。 会員のみなさま多数のご出席をお待ちしております。
(日本行動分析学会のwebページからの転載です)

■日時 平成 22 年 12 月 25 日(土) 開場 13:00

第1部 ご挨拶、ご功績を偲ぶスピーチ ご自身作曲の CD の演奏、映像上映

第2部 ビュッフェスタイルでの軽食により歓談

■場所 千代田区九段北4-2-25
アルカディア市ヶ谷(私学会館)7階「霧島」
         電話03-3261-9921

■参加費用 お一人様 8,000円(当日会場受付にて申受けます)

■お申し込み
インターネット:このフォームにてお申し込みください。

電話:星槎大学横浜情報処理センター 045-979-0261
FAX:星槎大学横浜情報処理センター 045-971-2791
電子メール:info@seisa.ac.jp

Basi2010

 今年5月の国際行動分析学で招待講演を行ったオハイオ州立大学・地理学科の Lonnie G. Thompson 教授による論文と(氷河の消失とCO2の増加から地球温暖化を検証し,警鐘しています),この警告に対する行動分析学家からの提案が6つの意見論文として掲載されています。

 投げかけられているのは次の2つの問題:

  • 我々の行動と地球温暖化にどうやら関係がありそうだとわかっているのに,なぜ我々は有効な対応をとろうとしないのだろう?
  • どうすれば我々は対応をとることができるのだろう?

 COP16(第16回国連気候変動枠組み条約締約国会議)では米国と中国という二大排出国による反対により,京都議定書後の温暖化ガス削減に関する枠組みの決定が先送りされました。

 その米国の行動分析学家が提案する温暖化対策という意味でも興味津々。年末年始にかけて読もうと思います。

 この雑誌の最新号がダウンロードできるのは,おそらくこの問題の社会的意義の大きさによる特別な配慮だと思われます。興味のある方はぜひどうぞ。

 法政心理の大学院入試の用語問題には、心理学の基礎的な概念が出題されます(法政心理キーワード)。

 うちのゼミで試験勉強中の研修生の発表(勉強した用語をゼミで解説する)を聞いていて、こうした概念や用語を行動分析学から解釈していくのも面白そうだなと思いました。

 こうした作業は「翻訳」と呼ばれ、たとえば『行動分析学から見た子どもの発達』という本の中でシュリンガーは発達に関わるさまざまな概念を行動分析学から解釈しています(お勧め本)。

 気が向いたときにコツコツと書きためていってみようかなと。まぁ、自分にとってのメモみたいなものだから、正確さや妥当性はあまり信用しないで下さい。

 今回は知覚心理学から「マガーク効果」について。

マガーク効果

定義
 音韻の知覚が聴覚刺激だけではなく視覚刺激の影響も受ける現象のこと。たとえば/ba/と発音したときの音を聴覚刺激として、/ga/と発音したときの顔の表情を視覚刺激として、両方を同時に提示すると、/da/と聞こえたように感じる(心理学事典, pp.806-807) 。

行動分析学からの解釈
 音声と表情を組み合わせて提示すると、音声だけではなく表情による視覚刺激もエコーイック(聞こえた音を繰り返す)や象徴的見本合わせ(聞こえた音に対応する文字を選ぶ)に刺激性制御を持つようになる。これは言語習得の段階で聞き手が話し手の表情を観察しながら音声に適切に反応することで強化される学習履歴を考慮すれば、複合刺激の各要素、もしくは組み合わせが刺激性制御を確立する過程として解釈できる。
 刺激の過剰選択性の研究からすると、もしかすると自閉性障害をもった人だと生じにくいかもしれない。モダリティの異なる刺激の複合が刺激性制御を持つようになるのは音声と表情には限られず、たとえば味覚は視覚の影響を強く受けることはよく知られている(例:うちのゼミの研究でも、同じ紅茶の味覚評定がコップの色によって変化することがわかっている、など)。

 

行動分析学から見た子どもの発達 行動分析学から見た子どもの発達
Jr.,ヘンリー・D. シュリンガー Henry D.,Jr. Schlinger

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Animalassistedthepary

 学部2年生5人、大学院生1名と一緒に行ってきましたよ。山梨県、上野原にある、帝京科学大学。横山准教授(精神科医)のアニマルセラピーコース。今回は、「適性評価」の実習を担当されている山本央子先生から授業見学の許可をいただくことができました。

 午前中は講義、午後は実習ですが、山本先生の愛犬"さつこさん"が教壇の下に座っていて、講義中もときどきそっちに目が行っては、「かわいいなぁ」と心が癒されたような気持ちになります(山本先生のノートPCみてもこういう気持ちにはならないわけだから、やっぱり動物には何かしらの効果があるわけですよね)。

 アニマルセラピーとは動物を介在させてストレスを低減したり、生活の質を向上させる心理行動療法のことです。不登校や引きこもりなどの心理的な問題や小児がんのような医学的な問題における効果が検討されています。我が国にも自閉症児に馬やイルカと一緒に遊ばせるなど、民間療法の形で浸透しつつあります。

山本先生の講義ではその長い歴史も紹介されました。キリスト教の信仰やあのナイチンゲールの著書にも動物を医療に使うことの意義が記されているそうです。

 これまではどちらかというと、正直、猜疑心しか持っていなかったのですが、今回、実習前に本を読み、もしかしたら、まだエビデンスが確認されていないだけで(そういう研究があまり行われていないから)、逆にしっかりした研究を進めて、効果のあるサービスとそうでないサービスを見分けられるようになることが重要ではないだろうかと思うに至りました。

 山本先生はとにかく動物の福祉を強調されていました。人間と同じように、動物にも刺激に対する感受性やストレス耐性に個体差があり、期待されている仕事で要求されること(例:子どもたちにやたらめったら触られまくる)が苦手な動物を無理してまで(訓練づけにして)使うのは望ましくないという考え方にはやたら納得。

 画像は「適性評価」実習の一コマ。自分も参加させてもらい、車いすに乗り、受講生の学生さんたちが連れてきてくれたワンちゃんたちを、クライエント役になってさわったり、声をかけたりしました。

 講義の間は気がついたこと、考えたことをTwitterでつぶやいてみましたが、実習中はさすがに無理でしたね。

 参考情報:

 動物介在療法(Animal Assisted Therapy)の効果をメタ分析した研究にはNimer & Lundahl (2007)があります。小学校なんかでウサギや鶏を飼育することも一種の動物介在活動(Animal Assisted Activity)に入るんじゃないかと思いますが、日本で行われた研究には藤崎(2004)があります。

  • Nimer, J., & Lundahl, B. (2007).  Animal-Assisted Therapy: A Meta-Analysis.  A Multidisciplinary Journal of The Interactions of People & Animals, 20(3), 225-238.
  • 藤崎亜由子 (2004)幼児におけるウサギの飼育経験とその心的機能の理解   発達心理学研究,15(1), 40-51.

 山本先生、横山先生、受講生の皆さま、貴重な授業を見学させていただき、誠にありがとうございました。

(日本行動分析学会のwebサイトから転載しました)

関係フレーム理論への招待

講 師:
  • Dermot Barnes-Holmes(National University of Ireland, Maynooth)
  • Yvonne Barnes-Holmes(National University of Ireland, Maynooth)
  • Ian Stewart(National University of Ireland, Galway)
会場:
【東京会場】
  • 2011年3月21日(祝) 9:30受付開始 10:00〜16:30
  • 目白大学新宿キャンパス内 10号館 10903番教室
  • 定員100名(先着順)
【京都会場】
  • 2011年3月26日(土) 9:30受付開始 10:00〜16:30
  • 同志社大学今出川キャンパス内 至誠館23番教室
  • 定員70名(先着順)
参加費:
  • 一般の方 5,000円
  • 学部学生・大学院生2,000円

概 要:
 本講演は,関係フレーム理論(RFT)の主唱者であるDermot Barnes-Holmes博士をはじめとする先生方をお招きしての初級者向けの講義です。RFTの基礎から,発達障害への応用,また,一般臨床への応用などについて各先生方にお話いただく予定です。RFTに興味をお持ちの皆様に有意義な機会となると考えております。ご興味のある方が周囲にいらっしゃいましたら,是非パンフレットをお渡し下さい。 (注:なお,本講演には日本語の通訳はついておりません。また,東京講演と京都講演は同一内容となります。) 参加申込みについて  専用フォームよりお申込み下さい。

 同時期にInternational RFT Meeting(ACT Japan年次ミーティング)も開催されます(3月22日(火)9:30〜17:00)。こちらについてはACT Japanのwebサイトをご覧下さい。

 3月のその頃は日本にいない可能性もありますが、もし参加することになったら(そしてそのときにまだTwitterでつぶやくことが継続していたら)生ツイート中継するかもしれません。

企画者の武藤先生から追加情報:RFTというと難しく感じるかもしれませんが、初学者むけの話をお願いしているので、学部生でもたぶん大丈夫でしょう、とのことです。

 チャレンジ、チャレンジ。

 

年末ジャンボ、26億円未換金 みずほ銀行は23日までに、昨年の年末ジャンボ宝くじ当せん券のうち、一等(2億円)5本、二等(1億円)4本、一等の前後賞(5千万円)25本の計26億5千万円分がまだ換金されていないと発表した(日本経済新聞, 2010/11/24, p. 34)。

 我田引水になりますが、拙著『人は、なぜ約束の時間に遅れるのか』では「人が、なぜ宝くじを買うか」も分析しています。

 答えは「夢のため」。こう書くとあたり前のようですが、宝くじの購買行動を強化しているのは、まず当たることのないくじそのものではなく、当たったらこれ買おう、あれ買おうと思いをめぐらせる行動の機会だと分析しています。

 年末ジャンボ一等の当選確率は1千万分の1と言われていますが、夢をみる機会を得る確率は1.0ーー百分の百でハズレなし--です。

 そして、このように考えると、宝くじを買った人のうち、意外にも多くの人が抽選日をかなり過ぎてから当選確認をする理由もわかります。当選確認をすると、はずれていたことがわかるからです(夢をみる機会を失います)。好子消失による弱化です。

 未換金の高額当選があるということは、当選確認を先延ばししているうちに、くじを紛失してしまったり(くじそのものには好子としての価値がそれほどないということです)、次の宝くじが販売され、そちらを買ってしまったりして、結局、当選確認をせずにいる人たちがかなりの数いるということでしょうね。

Animaltherapy


 来週の施設見学に向けてにわか勉強中。『ヘンリー、人を癒す』の山本央子先生から『よくわかる!アニマルセラピー』をいただきました(補足:Amazonではなぜか売っていませんが、楽天、紀伊国屋、Livedoor、セブンネットショッピングなどでは取り扱いがあるようでした)。

 この本、『Research Methods in Applied Behavior Analysis』(Sage Publications, 2002)という、応用行動分析学の研究法の教科書をJon S. Baileyと共編したMary R. Burch先生の著書なんです(追記:Bailey先生とBurch先生はご夫婦だそうです。山本先生からメールで教えていただきました。そういえば神楽坂のBrusselsでお聞きしたような記憶が... ベルギービールの彼方に)。

 動物介在療法の概論書で、基本的な考え方から、動物の選び方や訓練法、介護施設や学校、障害者の施設、病院など、訪問先ごとの特徴や気をつけること、事例などが紹介されています。

 「アニマルセラピー」というと、動物のためのセラピーみたいに誤解されることがあるので「アニマル・アシステッド・セラピー」と呼ぶようになっているそうです。人のセラピーに動物の助けを借りるということですね。

 動物を介在させることで、怒りや不安を減らしたり、自発的な行動を促したり、動物とふれあう機会を好子につかって自閉症のお子さんかのコミュニケーションを促進したりと、いろいろなケースがあるようです。

 動物をさわったり(それで動物から反応があったり)、動物に話しかけたり(それで動物から反応があったり)することが好子として機能するであろうことは予想できるし、それを、他の様々な好子(おもちゃや、ゲームや、人のセラピストと遊ぶことなどなど)と同じように使うということは想像しやすいのですが、怒りや不安といった感情への影響はよくわかりません(直感的・常識的にはわかるのですが、行動分析学からどのように解釈できるのかはすぐにはわからないということです)。

 怒りや不安の低減という効果が行動分析学からどのように説明できるのか、見学から帰ってきたら考えてみたいと思います。

 Animal Behavior Society という学会から、Certified Applied Animal Behaviorist という資格がでてるんですね(へぇ〜。知らなかった)。

 来週末の施設見学がいよいよ楽しみです。

ヘンリー、人を癒す―心の扉を開けるセラピー犬 ヘンリー、人を癒す―心の扉を開けるセラピー犬
山本 央子

ビイング・ネット・プレス  2007-11-01
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「不登校は必ず治せる」「休ませれば休ませるほど、再登校は難しくなる」「待ちましょう、では困るのです」「ジャイアンはいるけど、それを乗り越えて学校へ行けるように支援する方法があるわけです」「学校に行きたくない、と言われたら…」(奥田, 2007)。

  • 講 師:奥田 健次 先生(桜花学園大学人文学部准教授)
  • 日 時:2010年12月20日(月)2時限 11:10〜12:40
  • 場 所:法政大学市ケ谷キャンパス 外濠校舎406教室

本講義は学部の授業「学校心理学」の特別講義として開催しますが、受講生以外の人の聴講も歓迎します。参加費無料。予約の必要はありません。

当日は生ツイートする予定(かも)。

奥田健次(2007)不登校の行動論的予防に向けての挑戦的提案(1) 子どもの健康科学, 7(2), 3-11.


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