2010年11月アーカイブ

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オムロンのスマイルスキャンがTIME社のThe Five Worst Inventionに選ばれたそうな。webページをみる限り、第一位だ。

 スマイルスキャンはカメラに向かって微笑みかけると「笑顔度」を100点満点で採点してくれるシステム。しかもリアルタイムで得点が変わる。

 笑顔認証つき携帯がでたときに、きっとこういう機能をカスタマーサービス向上のための従業員教育に使うシステムができるだろうなと思っていたら、まさにそのような使い方をマーケティングしてるようだ。ファーストフード店に導入して売上げが伸びたとか、就活の面接練習に採用している大学もあるとか。

 やってみるとわかるけど、カメラに向かって微笑んでと言われても、そう簡単にできるものではない。どうしても不自然になる。そのへんがわかっているカメラマンだと「笑って下さい」とは言わずに「口をあけて歯を見せて下さい」とか言う。もっと優秀なカメラマンだと何も言わずに面白い会話を展開しながらどんどんシャッターを切り、自然な(奇跡の?)一枚を手に入れる。

 微笑むという行動の制御変数はいまだ完全には明らかにされていない。赤ちゃんはくすぐると微笑むし、サルなどでは相手に危害を加えないというサインとして「微笑む」らしいから、無条件刺激によって誘発される無条件反応という側面もあるはずだ。一方、発達の過程ではソーシャルスキルとしての挨拶や「作り笑い」に近い微笑みまで、さまざまな機能をもった微笑みがオペラントとして学習されていく。

 社会的学習としての微笑みの習得には必ず他者が介在する。どんな状況でどんな微笑みをすればどんな強化がどれくらいあるかには大きな個人差・条件差があるから、微笑みの頻度や形態にも大きな個人差が生じる。それを、標準的な基準を用いた強化随伴性を機械的に導入して、画一的にトレーニングするという不自然さが、もしかるすと栄えあるワーストワンに選ばれた理由なのかもしれない(TIME社のwebサイトには選出理由は公開されていない)。

 実は笑顔の訓練というのは、たとえば発達障害をもった子どものソーシャルスキルトレーニングの一貫として、あるいは従業員教育として、行動分析学の研究にはときどき登場してくる(たとえば、Cooke & Apolloni, 1976)。行動分析学の研究では標的行動を具体的に定義する。「笑顔」についても、

  • 目が細くなる
  • 目尻が下がる
  • 口角が上がる

などの基準で定義する(おそらくこうした基準はスマイルスキャンでも採用されているのではないかと推測される)。

 ソーシャルスキルトレーニング(あるいは従業員訓練)では、訓練者が上記のような基準に基づいて「笑顔」を判断し、フィードバックする。あるいは被訓練者に鏡を持たせ、自分でチェックさせることもあるだろう。スマイルスキャンのようなシステムを使えば、訓練者のコストを削減できるし、被訓練者自身の判断に任せなくてすむ。

 システムが「ゲーム的」になっているところも重要だ。他者から「笑って」と言われて笑うのは、上述したようにかなり不自然で「嫌悪」的な状況になりやすい。鏡で自分の顔を見続けるのも、多くの人にとっては苦痛な状況である。ところが、人という元々微笑みを誘発する刺激が介在しない状況で、表情を変えた瞬間に数値が変わるというゲーム的な状況には、こうした嫌悪性を低減させ、かつ、得点の変化による即時の強化や弱化や消去を可能にし、それによって練習の回数を増やし、練習を継続させることに有効に働くものと予想できる。

 さらに、微笑みというのは、ずっと微笑んでいるよりも、表情の変化の中で現われる方がより効果的だと思われる。たとえば、ファーストフード店で注文をとってもらっているときも、ずっと平坦に微笑まれるより、目があったときに(より)微笑むとか、代金を手渡したときや商品を受け取るときにニコっとしてくれた方が、より自然である。客にとって自然なコミュニケーションの文脈の中で社会的刺激として機能するということだ。

 だとすれば、訓練すべきは平坦な微笑みではなく、微笑みと通常の表情を繰り返すこと、かつ、それを瞬時に行えるようにすることであり、微笑みの流暢性を上げることが重要になると言ってもいいだろう。だから、おそらく、スマイルスキャンのようなシステムを使うときも、微笑みと通常の表情の繰り返し速度を上げることを目標にすると、より効果が上がるのではないかと思う。流暢性がある行動は自然にも見えるし、訓練場面から実地場面への般化を促す工夫の一つにもなると思う。

Cooke, T. P., & Apolloni, T. (1976). Developing positive social-emotional behaviors: A study of training and generalization effects. Journal of Applied Behavior Analysis, 9, 65-78.

iOS4からiPhoneにもユーザー辞書を編集(単語登録)できる機能が追加されたが、Macのことえりユーザ−辞書との同期はお預け状態。

「こうし」や「けんし」や「ずいはんせい」などなどの単語が変換できないと不便なので、以下の手続きでことえりの辞書を読み込みました。

  1. ことえりのユーザー辞書をテキストファイルで書きだす。
  2. エディターで編集。くずみたいのも登録されちゃってるので削除。あと、""をタブに変換(これが必要条件かどうかは未確認)。
  3. iPhoneをMacにつなぎ、iTunesの「情報」のタブで「アドレスブックの連絡先を同期」にチェック。
  4. この状態で一度同期をかける。
  5. Macのアドレスブックをあけると、「辞書登録」というグループができているので、ここにメニューの「ファイル」「読み込む」で、先ほどのことえりのユーザー辞書を読み込む。
  6. このとき、「よみ」を「名の読み」に、「単語」を「名」に割り当てる。
  7. 間違って読み込んじゃったら、アンドゥききます(焦らない)。
  8. アドレスブックの「辞書登録」に単語とよみがそれぞれ読み込まれたことを確認する。
  9. もう一度iTunesでiPhoneを同期させる。
  10. これでOK。

自己責任でお試し下さい。

自動で同期できるように早いとこアップデートして欲しいもんだぜい。

1歳半を過ぎてバッテリーの持ちが悪くなってきたiPhone3G。朝バッテリー満タンでスタートしても夜帰宅するまで持たなくなる日が出始めた。

試しに地下鉄乗ってる間は(往復で1時間ちょっと)「機内モード」にしてWiーFiも切ってみたら、うそみたいにバッテリーが持つことがわかった。

だけど、いちいちロック解除して、「設定」アプリを立ち上げて、機内モードをフリックするのは、行動コストがかかりすぎて弱化される(維持しない)。

地下鉄に乗っていることを自動的に感知して(何回か電波を探しても見つからないときに)、自動的に「機内モード」にするモードの追加、もしくはワンフリックで省エネモードをONにし、ワンフリックでOFFにするアプリが欲しいな。

 「iPrompts」というのは構造化のアイディアを組み込んだシステムのようだ。スケジュールとか作れるみたい。

 「Proloquo」はPECSのようなコミュニケーション支援に使えるシステムのようだ。ただ、カードじゃないから「交換」というプロセスがない。どうやって教えるのかな(特に学習の初期段階に)。

 商品名が思い出せないんだが、昔、カードを通すと音がでるおもちゃ(知育玩具?)があった。馬の絵が描いてあるカードをすっと通すと、「うま」という声が出るわけ。

 とてもシンプルなゲームだけど、自閉症の子どもたちには大人気だった。それに、遊びながら、勝手に音声摸倣している子どももけっこういた。

 だから、画像を提示し、少し遅延させて音声を提示することで、摸倣(エコーイック)から命名(タクト)を自動的に教える簡単なシステムの効果を検証したことがある(島宗・竹内, 2003)。同じような実験をiPadとか使ってやったら面白いかも。

 この種のシステム開発はシステム屋さんに任せておくと技術先行で使いにくいものになりがちだ。ユーザーテストを繰り返し、シンプルで使いやすいものにするのが一番だと思う。おそらく、音声や画像の質(聞き取りやすさ、見やすさ)、そして、生活に関連する物や事柄や動作や状態など、とにかく使える材料を幅広く、数多く取り揃えることが重要だと思う。

○島宗 理・竹内めぐみ(2003)自閉症児におけるパソコンを使った発語要求の指導:エコーイックからタクト、マンドへの移行を促進する 第41回日本特殊教育学会大会,ポスター発表,東北大学

Twitterfromsafari


 このブログの右カラムにTwitterでのツイートを表示させようと悪戦苦闘。

 Twitterのプロフィール作成メニューからブログパーツ用のコードが自動生成できるから、そんなに難しくない作業のはずなのに、どこをどういじっても表示されない。

 あちこち検索し、いろいろ試して、あっという間に2時間が経過。今日はボルダリングに行く予定だったのに。

 パソコンいじり行動はこういう行動の罠にはまりやすいから要注意なんだけど、油断してました。

 あきらめようと思った瞬間、ふと「何か」を感じてSafariを起動してみると.....え、表示されてるじゃん。

 まさかと思ってWindowsマシンも起動してみると、こちらはSafariでもIEでも表示されてる。

 どうやらMac版Firefox(3.6.12)との相性の問題みたい。

 ぐぐってもそういう情報が見つからないから、自分のブログ設定との相性かもしれません(ココログの上級者向けテンプレートをいじくってしまっているから)。

 とりあえず、今日はこれで終了。しばらく放置しておきます。

 右カラムが空白に見えてしまう方々へ > 本当は上の画像のように表示されるのですよ(くしゅん)。

Hoseifavicon

 心理学科のwebサイトのリニューアルに伴い、ここのところ停滞していた「webを使ったブランドづくり研究」の再開を検討中。

 まずは法政心理ネットにファビコン(fabicon)をつけてみました。ファビコンとはブラウザーのURLの左側に表示されるアイコンのことです。ブラウザーによっては「お気に入り」のページにも表示されるようになります。

 校章をファビコンに使うのは本家・法政大学のwebサイトでもやってないので、見つかると叱られるかもしれませんが、そのへんは「まずは利用者の使い勝手向上を第一義に考え、問題があれば後で対応」のgoogle的精神で無断借用します(大学関係者の皆さま、問題があればメール下さい)。

 作り方は簡単。ネットで検索すれば色々見つかります。今回はこちらのページを参照させていただきました。

 注意:ブラウザーによってはキャッシュをクリアしないと表示されないようです。

『後で読もうフォルダー』ってのがあって、気になった論文はここに入れておいて時間ができたときに読むことにしてる。

風邪ひいて病院に行って待合室で待つ時間や教授会が死ぬほど長引いてるとき(ナウ)。

行動分析学会の時に中島先生からいただいた記事にスーパーラットのことが紹介してありました。

ヒトと動物の関係学会の機関誌、2010年7月号(26巻)の巻頭言。タイトルは、「ネズミの心理学」とヒトの暮らし、です。

そう言えば、この学会、山本央子先生からもお話を聞いたような記憶があります(ベルギービールの影響で定かではないのだけれども)。

山本央子先生には、来月、アニマルセラピーの実習コースを見学させていただくことになっていて、これもめちゃ楽しみです。

 そのピアが先週ゼミの説明会を開催してくれました(今年初めてやる企画だったんじゃないかな)。

 開催前のピアのメンバーから質問されたので以下のように回答しました。説明会に参加できなかった人のために公開します(長いし)。

Q.今まで担当したゼミ生の卒論でおもしろいと思った論文はなんですか?

A. うちのゼミの場合、みんなが他にはない個性的な研究をやることになるので、テーマも結果も、少なくとも私にとっては卒論の9割以上が 「おもしろい」ものになってしまいます。なので、そのうち一つ二つを選ぶのは難しいです。法政心理学年報で卒論の要旨を読んで下さい。というか図を見て下さい。うちのゼミの卒論だと、ほとんどが、縦軸には何らかの行動を測定した数値、横軸には 何らかの条件が示されていると思います。つまり、どんな行動がどんな条件でどのように変わるのかをつきとめる研究になっています。卒論のテーマはゼミ生の興味次第なので、縦軸の値は、企業の在庫管理だったり、合気道の技やテニスのサーブだったり、インターネットのHPへのアクセスだったり、商品への印象や価格判断だったり、日本茶や紅茶の味覚だったり、勉強やダイエットの継続だったり...と、誰の何の行動かはいろいろです。そんな中で、強いて言えば、「あ、この行動はこんな条件でこんなふうに変わるんだ!」と はっきりわかった研究が特に面白い研究ってことになると思いますが、これもほとんどがそうなので、....ごめんなさいやっぱり一つ二つを選ぶのは難しいです。

 行動分析学はテーマフリー、つまり、何の研究をしたいかは問いません(何でもいいです)。ただし、それを「行動」として特定し、測定 します(いわゆる「質問紙」は補助的にしか使いません)。そしてその行動を変える刺激や条件、変数を実験的に探索します(因 子分析など多変量解析の手法を使って統計的に探索することはまずしません)。どうして多くの卒論で変数の探索に成功し、かなりはっき りした結果がでてくるかというと、予備実験を重視するからです。本実験に入る前に「あれやってみよう、これはどうだろう?」と いくつかの変数の効果を試していき、「これかな?」と思った段階で本実験に入ります。そうやって、行動を変える変数を段階的に見つけ ていくところに行動分析学の醍醐味があるのです。そして9割以上のゼミ生がそういうプロセスで研究を進めていくので、結 局、どれもこれも私にとっては面白くなってしまうということです(何回も予備実験を繰り返さないとならないことを苦痛に感じるゼミ生 はいると思いますが、たぶん十年後に振り返ればいい想い出になっていることでしょう ^^)。

 最後に、うちのゼミでは、いわゆる「内的モデル」で行動を説明しようとはしません。代わりに環境と行動との関係性(行動随伴性)で 結果を解釈します。見かけはまったく異なる、幅広い種類の行動をすべて同じ「行動随伴性」で解釈してしまうところが面白いところなのですが、これはゼミ生というよりも私にとっての楽しみみたいです。
学生が学生を支援「ピア・サポート」法政大学では、新入生対象のよろず相談や、課外教養活動、ボランティア支援、キャリア支援、障がい学生支援など多様な場面で、学生スタッフが学生を支援する光景が数多く見られる。小中学校や高校で話題となることが多いピア・サポートを応用した取り組みで、文部科学省の「新たな社会的ニーズに対応した学生支援プログラム」(学生支援GP)にも採択された(日本経済新聞, 2010/10/25, 朝刊, p. 29)。

 知らなかった。うちの大学って「ピア・サポート」でGP採ってたんだ。

 心理学科では昔から「ピア・サポーター」が組織されていて、学生たちが主体的に勉強会などを開催しています(たぶん大学のGPとは無関係に)。

 たとえば自分は1 年生前期の心理学基礎実験という実験実習を担当しています。この授業では大学に入学してきたばかりのホッカホカの1年生が心理学の実験実習を行い、データを分析し、レポートを書きます(というか書く練習をします)。

 WordやExcelをいきなり使いまくることになるので、高校までにPCにあまりさわったこともないという学生さんは鳩が水鉄砲をくらったような状態になります。

 こんなとき頼りになるのがピアの勉強会。先輩が手取り足取り教えてくれるし、それをきっかけに友だちもできるみたいだし。

 実際、心理学基礎実験の授業評価に「ピアの勉強会をもっと開いて下さい」なんて要望が書かれていたりもします。

 昔だったら、先輩後輩のこういう人間関係は自然発生的に出来上がるものだったように思うのだけれど、今はある程度の構造はつくっておいて、でも運営は学生の自主性に任せて、ゆる〜く回すというのが機能するみたいですね。

「カラスは顔で男女を見分けているか?」という記事に杉山尚子先生からコメントをいただきました。スキナー箱でのカラスの表情弁別は慶應の渡辺先生と帝京に移った草山先生がやってらっしゃったはずだと。

さっそくCiNiiで調べると、動物心理学会の発表論文集にこの系統の研究がみつかりました。

YES。カラスの行動もスキナー箱で研究されていました。

YES。男女どころか「笑顔」と「真顔」の弁別もできるようです(口元を手がかりにしているらしい)。

YES(/NO)。動画を使った視線移動の弁別訓練も行われていましたが、表情の静止画より難しいようです(むしろ視線の移動と同期する頭の動きを手がかりにするみたい)。

並列VI強化スケジュールを使って反応分化率を弁別の指標にとるこういう方法って、新生児や乳児の発達研究にも適用できる実験方法だと思うんだけど(箱に入れるって意味じゃないよ)、なかなかそういう研究がでてきませんね。

以下、参考文献です。

  • 草山太一・渡辺 茂(2004)カラスにおけるヒトの視線弁別 動物心理学研究, 54(2), 120.
  • 草山太一・渡辺 茂(2003)カラスにおけるヒトの表情認知 : 3次元模型・実際の人物を用いた検討 動物心理学研究, 53(2), 99.
  • 草山太一・渡辺 茂(2002)カラスにおけるヒトの表情認知 : 部分遮蔽の効果 動物心理学研究, 52(2), 126.

そういえば草山先生には2年前非常勤でお世話になりました。奇遇ですねぇ。

マクドナルドのおもちゃ禁止条例 米サンフランシスコ市の議会は9日、マクドナルドなどのファストフード店が子供向けメニューにおもちゃのおまけを付けることを禁じる条例案を賛成多数で可決した。 子供の肥満を減らすのが目的。計600キロカロリーを超えたり、カロリーの35%を脂肪分で占めたりするメニューにおもちゃを付けることは、来年12月から禁じられる(日本経済新聞, 2010/11/11, 朝刊)。

 高カロリー高コレステロールの食品購入をフィギュアなどの景品インセンティブで強化してきたファーストフードにとうとう規制。

 これまでも肥満をハンバーガーのせいだと訴訟を起こされたり(いかにもアメリカ的な話だったけど、結局はどうなったんだろう?)、マックばかりを食べ続けると体調がどうなるか検証する映画が制作されたり、なにかとスケープゴートにされるゴールデンゲートだったが、ついに行政までが介入したということだ。

 サンフランシスコ市の条例だから、他の都市での売り上げを多層ベースラインデザイン的に統制データに取れば、おもちゃ景品の実効果を逆反転法(BA法)で検討できそう。

 この機会にマクドナルドもより健康志向の、低カロリー低コレステロールで繊維質やビタミンが豊富なメニューをつくり、その購入を景品インセンティブで強化してみたらどうだろう?

 応用行動分析学の研究ではプロンプトやポスターでも効果があることがわかっているから(下記研究を参照)、強化の随伴性を導入すればさらなる効果が期待できることは明らかですよん。

Wagner, J. L., & Winett, R. A. (1988). Prompting one low-fat, high-fiber selection in a fast-food restaurant. Journal of Applied Behavior Analysis, 21, 179-185.

Dubbert, P. M., Johnson, W. G., Schlundt, D. G., & Montague, N. W. (1984). The influence of caloric information on cafeteria food choices. Journal of Applied Behavior Analysis, 17, 85-92.

Stark, L. J., Collins, F. L., Jr., Osnes, P. G., & Stokes, T. F. (1986). Using reinforcement and cueing to increase healthy snack food choices in preschoolers. Journal of Applied Behavior Analysis, 19, 367-379.

Mayer, J. A., Heins, J. M., Vogel, J. M., Morrison, D. C., Lankester, L. D., & Jacobs, A. L. (1986). Promoting low-fat entree choices in a public cafeteria. Journal of Applied Behavior Analysis, 19, 397-402.

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 見逃した人はこちらの記事から。

 ラットはまだ一匹も死んでいないというところもすごい。

 匂いの弁別訓練で火薬や結核と関連した物質を検知させるという。基本はクリッカートレーニング。

 確か、関西学院大学の中島定彦先生がタンザニアまで見学に行っていたはずだから、今度、詳しく話を聞いてみようっと。

 コメンテーターが「ノーベル賞ものですね」と言ってました。平和賞ならそうかも。科学の分野での授賞なら、やはりそろそろスキナー先生に。

 

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 昨年末に自宅サーバーがぶっとんで急遽レンタルサーバーに引越したまま放置していた『行動分析学で問題解決!』のリンク切れコンテンツをおおよそ復旧しました。最後に残してた動画ファイルも復活。Xファイルにでてくる宇宙人の解剖ビデオやLOSTにでてくるDharmaのオリエンテーションビデオなみに低品質ですが、なにしろYouTubeよりはるか前の時代のことなのでご勘弁。当時、講義をネットで生中継したり、学会のシンポジウムを録画したビデオをQickTimeに変換してストリーミングしたりしてたけど、一番難しいのは結局、照明とか録音とかのアナログ的な技だったなぁ。

 コンテンツの一部を紹介します(順不同)。今にしてみれば特別支援教育の領域で活躍しているオールスターズ。所属は講演当時のものです。

題 目:「脱力系」応用行動分析と特別支援教育〜大学と学生を地域資源として今こそ『楽しい教育実践』を〜
講 師:望月 昭 教授(立命館大学)

題 目: 自閉症児にも分かる知的障害教育
講 師: 藤原義博 教授(上越教育大学 )

題 目: 『発達障害児者の“ことば”にならない“ことば”を理解して支援する』—問題行動を減らすための機能的コミュニケーション訓練—
講 師: 平澤紀子 先生(西南女学院大学)

題 目: コミュニケーションの指導と自立活動・余暇活動の支援 -「好きなもの探し」から「好きなもの造り」へ -
講 師: 井上雅彦 助教授(兵庫教育大学発達心理臨床研究センター)

題 目:障害児教育実践を楽しむための応用行動分析学的アプローチ 『考えて、試して、また考えて、また試す』
講 師: 奥田健次 先生(吉備国際大学・臨床心理学科)

題 目: 知的障害者のための就労支援
講 師: 志賀利一先生(社会福祉法人 電気神奈川福祉センター)

題 目:自閉症者の就労支援
講 師:梅永 雄二 先生(明星大学)

題 目:学級経営に生かす応用行動分析学-子どもが“わかる”“動ける”教室環境づくりから援助の仕方まで
講 師:加藤哲文 先生(上越教育大学・学校教育学部・発達臨床コース)

 閲覧したい方はここからどうぞ。

 ここ何年か(もしかすると十何年か)の政策で最も成功したのではないかと思われるエコポイント制度が終了(エコカー減税)もしくは限定(家電エコ)される。この政策のために確保した予算がなくなるからだが、つまり消費行動を促進させるのにそれだけ有効だったということだ。「内需拡大」がお題目状態で何をやってもだめ状態なのに、唯一の成功例を打ち切るのはまったく解せない。
 政府主導で特定の産業に補助金をだしてもりたてるのはうまくいかないし、無駄が多い。そんなことができるなら企業はどんなときにも成功することになるが、実際にはそうはいかないし、だいたい成功例がない。減税も一手だが、国策として促進したい産業に金が回るとは限らない(消費が拡散したり、貯蓄に回る)。国策として促進したい産業が提供する製品やサービスを購入する消費者の行動をインセンティブを与えて強化する制度は行動分析学から考えても有効な政策と言えるだろう。
 問題はどのくらいのインセンティブを用意すれば消費行動が実際に誘発されるかという点だが、マイレージやスーパーのポイント制度をみる限り、換金率はそれほど高くなくてもいい。むしろ、ポイントが確実にたまること(比率が明示された定比率強化スケジュール)と、たまったポイントが幅広い商品と交換できること、そして交換に手間がかからないことあたりが重要な変数だ。そしてシステム自体への「信頼感」を維持するために、交換比率は決して「改悪」してはいけない。このあたりのノウハウはトークンエコノミーシステムの研究や実践、カード会社の取り組みなどから、かなり累積している。
 だから例えば家電エコポイントなら、ターゲットとなる家電(たとえば燃費の悪い旧型冷蔵庫やエアコン、洗濯機)の全国での台数とそのうち何台をエコポイントで買い替えさせるかという目標台数を決定し、それにいくら費やすか(いくら費やすのであれば、CO2排出権や省エネ技術革新へのコストとして均衡するか)を計算して総額の予算を計算し、まずは最低限の換金率(たとえば楽天スーパーポイントを参考に100円で1ポイント)から始め、効果をリアルタイムでモニタリングしながら消費行動の頻度が低い場合には期間限定で換金率をあげるキャンペーンをする...など、企業がすでにやっていることを踏襲するだけでも、もっと有効に実施できそうなのだが。
 エコポイントは環境省・経済産業省・総務省の協同プロジェクトらしい。縦割をぶちぬくという仕事のやり方としても優等生だ。ぜひとも継続して改善して頑張って欲しいな。

「カラス、男女見分ける」 カラスは人間の男女の顔を見分けられる——。宇都宮大農学部の杉田昭栄教授(神経解剖学)と、宇都宮大と東京農工大の連合大学院博士課程に在籍するエチオピアの女子留学生ベザワーク・アフェオーク・ボガレさん(32)の研究結果を宇都宮大が発表した。11月1日付の米科学誌電子版に掲載される(日本経済新聞, 2010/10/31, p.30)。

 記事によると、実験ではカラスを被験体に、男女の顔写真をふたにした容器を使って、男性の写真をはったふたを選ぶと中の餌がもらえるように訓練したそうだ。何種類の顔写真を使ったのか、刺激般化が生じるかどうかをテストしたのか、強化随伴性を反転させてみたのか(女性の顔を選ぶと餌がもらえる)は不明。容器をどのように使ったのかも不明(この手の実験では「クレバーハンス」の問題を回避するために行動分析学ではスキナー箱などを使って人手が介在しないように実験をするのだが...)。

 ハトにピカソとモネの絵画の判別ができるのだから、カラスに男女の顔判断ができてもそれほど意外ではない。

 むしろ、「カラスは男女を認識しながら人間を攻撃する知恵がある」という杉田教授の解釈の方が〈意外〉かも。

 カラスが人の顔写真を手がかりに「男女」を弁別できることがわかったとしても、それが路上で人を襲うときの手がかりになっている保証はない。むしろ、背の高さや服装、単数か複数、カラスと対峙したときのリアクション(向かって来るか、遠ざかっていくか)、あるいは棒などの武器になりそうなものをもっているかどうか、などなどの方が、餌にありつけるかどうかの弁別刺激としては有効だと思われるからだ。

 女性でも(顔が女性っぽい人でも)カラスからの攻撃を撃退できる人はたくさんいると思いますよ。

 「だって、先生、実験に協力しれくれるって、20分くらいならともかく、1時間とか2時間なんて無理ですぉ〜」と、卒論の実験参加者を集めるのにへこたれそうなゼミ生に、ついつい「昔なんてそんなのあたりまえだったんだよ」って言ってしまった。
 今は千葉大の心理で教えている木村英治先生は自分の一年先輩なのだが、木村さんの卒論では、一日2-3時間、半畳くらいの真っ暗な実験装置に入りっぱなしでずっと光点をみつめていたし、自分の卒論では後輩に1セッション30-40分のレバー押しの実験を12-15セッションやってもらった。
 ゼミ生からはさっそく「今は昔と違うんですよ」と大反撃されてしまった。ただこの反撃はちょっと勘違い。昔はできたんだから今でもできるはず。「だからとにかくやりなさい」と言っているわけではなくて、昔と今はどこがどのように違うのかを考えれば今でもそのような実験にも参加してくれる参加者を集めることができるのではないか?だからあきらめないで「どこが違うんだろう?」って考えてみようよっていうきっかけを提示しているつもりなのだ。
 ちなみにこの手の勘違いはよくある。「なんでできないのかな?」という質問は彼らにとっては「そんなこともできないの?」とか「だめじゃん」とか「ちゃんとやれ」と等価らしいのだが(つまり嫌子なんですね)、自分にとっては、たとえばPCが起動しないときに「なんで起動しないのかな?」と自問自答して、電源ケーブルを確かめたり、ディスクを確認したりするのと同じ、問題解決のための弁別刺激なのだ。
 と、詳しく説明しようとしたら、もう帰ってしまった。
 ま、長年の学習履歴で形成された等価性だろうから、言語的説明だけですぐに機能がわかるとも思えない。急がなくてもいいか。
 (お、つぶやきっぽい、これ)

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