学校見学:久里浜養護学校

筑波大学附属久里浜養護学校に見学に行ってきました。学部生3名、大学院生7名。総勢11名で到着した我々を、副校長の馬場先生が暖かく迎えて下さいました。

元々は国立特殊教育総合研究所の附属校として昭和43年に設置された伝統ある学校ですが、平成16年に日本初の自閉症をもった幼児・児童のための学校として改組されました。学区域が日本全国であり、教員も全国の県教委から派遣されてやってるくるという特色があります。

幼稚部・小学部あわせて18学級、50名の子どもが在籍していて、そのうち数人が寄宿舎で生活しています。小学部では構造化のアイディアを取り入れ、カードをつかったコミュニケーション指導(必要な子どもには一人ひとりカードをまとめた「コミュニケーションブック」がつくられていました)、スケジュールの視覚化、ワークシステムを使った自立課題、教室の物理的構造化などが取り入れられていました。また、教員との一対一の個別指導場面では、数字の弁別や発話訓練などが離散試行型で行われていました。

教室を観察して気がついたのは、とても片付いていること。県立の養護学校などに行くと、教員の机の回りやロッカーの上などに、教材や遊具やその他いろいろなものがかなり乱雑に置かれていたり、壁には子どもたちの作品などが、やはりどちらかというバラバラに掲示されていたりすることも多いのですが、この学校にはいわゆる教員の机が見当たらず、とても片付いていました。自閉症の子どもたちによっては、不用意に注意をそらす刺激が少ないという意味で、動きやすい環境になっていると思われます。

残念ながら、とても短い時間の見学だったので、教員の方々と話しをする機会がなく、それぞれのお子さんにどのような個別指導プログラムが設定されているのかは、よくわかりませんでした。それから、せっかくの構造化のアイディアも、幼稚部ではほとんど導入されておらず(“緩やかな”構造化だそうです)、むしろ小学部になるほど構造化のレベルが上がっているのが気になりました。幼稚部では個別指導の時間も少ないそうで(週に数時間)、自閉症児への介入として早期の集中療育プログラムの有効性にエビデンスがみつかっていることを考慮すると、不思議な流れだと思いました。

筑波大学の附属校となり、筑波の先生方との交流も盛んになったそうなので、これからは増々、最新の研究成果を取り入れていかれるのではないかと期待します。

来る2/9(金)には、オリンピック記念青少年総合センターにて「自閉症児のための教育課程の研究開発」の研究発表会が開催されるそうで、私も立ち寄ろうと思っています。

見学にいったみんなで海岸を見下ろすテラスから記念写真を撮ろうと思ったのに、またまた忘れてしまいました(残念)。

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