日本の高校生は意欲が少ない?

日本の高校生は“享楽的で、「人並み」意識が強く、意欲が少ない----。こんな日本の高校生像が、日本、米国、中国、韓国の4カ国の高校生の生活意識に関する調査結果から浮かび上がった”(asahi.com)。

少し前に新聞や雑誌を騒がせたこの調査の集計結果を読んでみた。『高校生の友人関係と生活意識−日本・アメリカ・中国・韓国の4ヶ国比較ー』(財団法人・日本青少年研究所)から単純集計結果がダウンロードできる。

報道されたように「あなたは(ママ)現在、大事にしていることは何ですか?」という質問項目では、「(1) 希望の大学に入学すること」 に○をつけた高校生が日本、米国、中国、韓国では、それぞれ、29.3%、53.8%、76.4%、78.0%、「(2) 成績がよくなること」に○をつけたのが、33.2%、74.3%、75.8%、73.8%と、日本とそれ以外の3つの国では大きな差が見られている。

別の質問項目でも、たとえば、「あなたは次のことにどのくらい関心がありますか?」という質問で「勉強や成績 」に「関心がない」か「あまり関心がない」とした生徒の割合が、日本の26%に対し、米・中・韓ではそれぞれ、12.1%、6.5%、11.8%だったり、「宿題が出されたら必ず完成すべきだと思うか?」という問いに「全くそう思わない」か「あまりそう思わない」との回答が日本の19.8%に対して、米・中・韓ではそれぞれ、4.8%%、12.8%、22.2%だったり(韓国は意外にも日本と同じくらい高い)、総じて、学校における勉強行動への低い強化率、あるいは強化の機会さえも設定されていない様子がうかがわれる。

今の高校生って、いわゆる「新しい学力観」で育った世代だと思うのだが、テストの得点などで成績をつけなくなったせいで、頑張って勉強すれば成績も上がって誉められるし、自分も嬉しいという“体験”が減ってしまっていないだろうか? スポーツの世界も同じで、運動会のかけっこで順位をつけなくなったという話を聞くたびに、この国の教育はどこへ向かって行くんだろう?と暗澹な気持ちになってしまう。

日本の高校生に“意欲”がないように見えるなら、それは環境が彼ら・彼女らの意欲を促進していないからだ。個人攻撃の罠に陥ることなく、どこに問題点や改善点があるのか、見つけていなくちゃね。

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