教師の仕事の醍醐味

山梨学院大学附属小学校トワイライトスクールの渡辺平太先生から、同学校の取り組みを伝えるDVDを送っていただいて鑑賞した(地元のテレビ局が取材し放映した番組集)。

「トワイライトスクール」とは山梨学院大学附属小学校の放課後解放事業だが、基礎学力の復習や補習だけでなく、虫取り教室や将棋道場、音楽、美術、スポーツなど、さまざまな活動を通して、一人ひとりの子どもの『夢』を見つけるサポートを提供しているという。とにかく選択肢が多く、その道の専門家の指導も受けられるとあって、TVゲームで遊ぶくらいしかないような近ごろの子どもたちの遊び環境からすると、ほんとうに贅沢な学習環境である。どんな子にも何か打ち込める特技がある。それを見つけて伸ばすのが教師の仕事だ!という正道をそのまま実践されているところが素晴らしい。

小学校のカリキュラムも同じである。TT(チームティーチング)やオープンルームなどは、先進校にはありがちな取り組みだし、よく指摘されるように、附属小学校というものは選抜の時点ですでに能力が高く家庭環境が豊かな子どもがスクリーニングされて入学してくるので、子どもたちが高いパフォーマンスを示すことには驚かない。

それよりなにより感動したのは、先生たちがほとんどゼロから授業を作っていること。これはとてつもなくたいへんな仕事である。それにも関わらず、先生方がそれを十分に楽しんで取り組んでいるところだ。

一人ひとりの子どもたちにどんな力をつけるべきか、どんなところを伸ばそうか、そのためにはどんな指導をすればよいだろうか、うまく指導できているかどうかはどうやって確かめられるだろう??

これが学校の先生の本来の仕事だ(と私は思う)。そして、これが教師という仕事の一番面白いところだ(と私は思う)。ところが公立学校の多くでは、決められた教科書を決められたペースで、だいたい同じように進めることがフツーになってしまっている。教師の仕事の醍醐味を味わえないでいる先生たちがいるのはとても残念な話だ。

この小学校にはオハイオ州立大学で学位を取られた遠藤清香先生も所属されていて、今後、特別支援教育のモデル事業も進めていくという話である。附属学校は地域の進学校の一つになってしまって、障害を持った子どもたちには縁遠い存在になってしまっていることがある。しかしこれは逆に言えば、子どもたちから障害を持った子どもたちと一緒に学び、遊ぶ機会を奪ってしまっていることになる。

山梨学院大学附属小学校の今後の展開に期待したい。

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