人の力

先週の土曜日には鳴門教育大学特別講座『学校でここまでできる!一人ひとりの子どもを伸ばす特別支援教育』が開催されました。

前年度を大幅に超える170人の教員が参加し、千葉県発達障害者支援センターの土屋立先生のご講演をお聞きし、37件の事例研究についてポスター発表が行なわれました。

土屋立先生のお話で印象的だったのは千葉県全域(人口:600万人以上)の発達相談をわずか1.3人のスタッフ(土屋先生常勤1名+非常勤0.3人)で受付けているということです。年間のケース数は900以上に及ぶそうです。確かに自閉症だけも発生率からすれば県全体で1万人以上の方がいらっしゃるわけで、あたりまえといえばあたりまえなのですが、たいへんな仕事です。

県民のニーズに応えるために、千葉県では来年度から専任のスタッフを県予算で1名増員するそうです。これも全国では珍しいそうで(県から委託されている法人の持ち出し予算でまかなっているところが多いから)、福祉・教育サービスを充実させる行政として他県でもぜひ見習って欲しいと思いました。

もちろん、単に頭数を揃えたり、ハコモノ行政的に立派な建物だけに予算をかけても仕方がないわけで、仕事ができる人の確保が最重要事項でしょうね。土屋先生のお話では、たとえば自閉症スペクトラムの問題を社会全体の問題としてとらえるための枠組みをまず考え、それをもとにデータを集め、地域の福祉や教育のシステムとして、どこに改善の余地があるのかを見定めて行く、システム志向的な視点からの分析が欠かせないと思われます。そして、TEACCHの構造化なり応用行動分析といった個人への支援手法がそれに上乗せされて行くという構成です。

徳島県にも発達支援センターが設置されるようです。千葉県に負けない素晴らしいシステムになるといいですね。

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