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日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)から、行動の習慣化を支援するサービス"Habit Rules"(http://habitrules.jp)がローンチされました。微力ながら私も開発をお手伝いさせていただいています。

JMAMは数多くの企業研修を手がけておられますが、すべての研修がそうであるように、研修で学んだことを参加者が職場で継続して実践していくことをいかに支援できるかが課題の一つになっているそうです。研修と実践のギャップ問題ですね。

この課題を解決するために、今回、開発されたのが、行動の習慣化を目的にした汎用的なプログラムです。新入社員研修であれ、安全管理やコンプライアンスの研修であれ、リーダーシップの研修であれ、昨今話題の働き方改革の研修であれ、研修で学んだことから、職場で実践することを具体的な標的行動として選び、目標を設定し、継続して実行するためのモチベーションなどの環境を調整し、記録をとってフォローアップし、それぞれが成果をあげるための方法をPDCAサイクルで見つけられるような仕組みになっています。弊著でいうなら『使える行動分析学』(ちくま新書)で解説している"じぶん実験"の応用編です。

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"Habit Rules"のワークブックも完成しました。さすが『能率手帳』のJMAM。ブログでお見せできないのがとても残念なくらい、カラフルでプロフェッショナルな出来映えです。あちこちに細かい気配りの後がみられます(行動の記録には"塗り絵法"のアイディアも活用されています)。

JMAMでは既存の研修に"Habit Rules"をモジュールとして組み込んだり、"Habit Rules"をメインにした研修プログラムを組み立てていくことを計画しているそうです。

経営者や人事関係者にとって研修と実践のギャップを埋めることは、生産性を高め、競争力をつけていくために必須です。"Habit Rules"はこのブレークスルーに貢献できると信じています。

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全校で取り組む「3つの大切」〜児童の「できた!」を引き出すポジティブ支援〜

去る2/24-25に開催された徳島県特別支援教育実践研究報告会の目玉はなんといっても、これでした。

「とくしま支援モデル」充実事業の一つとして展開された、東みよし町立加茂小学校の先生方と子どもたちによる取り組みです。アドバイザーは畿央大学の大久保賢一先生。

シンポジウムでは大久保先生によるSWPBSの解説の後、自らこの実践に積極的に関わって頂いた校長先生と、中心的な役割を果たして下さった特別支援コーディネーターの先生から、プロジェクトの背景や具体的な方法、成果に至るまで、とてもわかりやすく話題提供して下さりました。また、その後、フロアからの質問に、会場にいらしていた東みよし町の教育長さんが回答して下さるという、嬉しいハプニングもありました。

一番に感心したのは「あったかことば」です。SSTやSELでも標的となる行動ですが、学級内のロールプレイに終始し、効果測定も質問紙を使った自己評価に頼るのがほとんどです。

加茂小では「あったかことば」を木の葉に見立て、大きな幹の絵を掲示板に貼り付け、児童一人ひとりが見つけた「あったかことば」を一つひとつ短冊のように幹につけていくように促したそうです。「あったかことば」で枯れ木に花を(緑のはっぱを)咲かせましょう!という発想ですね。

子どもが「あったかことば」を考え、木の葉を模した紙切れに書き、それを貼れば、木に緑が茂っていくという、とても自然な内在的強化随伴性が組み込まれた取り組みです。子どもたちはあれよあれよという間に、「あったかことば」を考え、葉っぱをつけ、すぐに幹が見えなくなるくらいになったそうです。

同時に「いいところをみつけたよ」という課題も進めます。授業中や休み時間などに、友だちのいいところをみつけたら、それを「あったかことば」で伝えるように促すのです。それを先生たちが見つけて褒め、記録し、「目指せ!みんなで800枚」というシートにシールを貼っていきます。「あったかことば」を考えるだけではなく、実際に声かけする行動を強化する随伴性であり、測定も一緒にしてしまっているわけです。

「3つの大切」として、他にも、「チャイムがなるまでには自分の席に座る」、「登校時に挨拶する」、「朝礼でてきぱきと整列する」などが全校標的行動として設定され、それぞれ成果をあげています。整列にかかった時間なんて、半分くらいになってます。こうした成果を子どもたちに視覚的にフィードバックしながら進めているところも素晴らしいと思いました。先生に褒められるという理由のみで何かするのではなく、学校がよくなっていくこと(加茂小では「学校によい風をふかそう」というメタファーを使っています)を動機づけに使っているのです。

県の教育委員会が支援するプロジェクトですが、取り組みそのものは先生方による主体的な活動です。会場にいらしていた先生方の様子からは、たいへんだけど楽しみながら、なんといっても子どもたちの成長に喜びながら、取り組まれていた様子がうかがえました。

本プロジェクトについては、おそらく大久保先生がいずれ詳しい報告をして下さると思いますが、概略であれば、徳島県がリーフレットを作成していますので、そちらをご参照下さい。プロジェクトに使われた指導計画書などの書式も含め、以下のURLからダウンロードできます。

http://manabinohiroba.tokushima-ec.ed.jp/?page_id=58

来年度の展開もじつに楽しみです。

参考までに:学校全体で取り組む スクールワイドPBS の資料

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昨年に引き継ぎ、徳島県が取り組んでいるプロジェクトの報告会のご案内です。

今年度も、幼稚園、小・中学校、特別支援学校で、専門家アドバイザーの支援を受けた事例研究が行われました。そのポスター発表に加え、奥田健次先生のご講演や、大久保賢一先生と東みよし町立加茂小学校の先生方が始めた日本版SWPBS(School-Wide Positive Behavioral Support)のシンポジウムが行われます。私からは、小学生向けの教材開発や教員向けのeラーニングについて報告させていただきます。

この週末はちょうど入試にあたるらしく、徳島市内のホテルはかなり満室に近い状況のようです。県外からの参加は難しいかもしれませんが、かなり鮮度の高い情報をご提供できると思いますので、興味のある方はぜひ、参加をご検討下さい。参加費無料ですが、会場の都合で定員があり、先着順です。申込みはこちらから

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日本能率協会マネジメントセンターが刊行している『人材教育』という業界誌の今月号に、昨年末に取材を受けたインタビュー記事が掲載されています。

なかなか入手できない雑誌ではありますが、お目にふれる機会があれば、お読みいただければ幸いです。

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 弊著『部下を育てる! 強いチームをつくる! リーダーのための行動分析学入門』(日本実業出版社)の中国語版が台湾で出版されました。

 表紙からはまるでかつての宝島のようなムック本的印象を受けますが、ぱらぱらと頁をめくった限り、中身はそのまま訳されているようです。なんといっても中国語が読めないので、留学生のゼミ生に頼んで内容を確認してもらおうと思います。

 検索したら、このECサイトから注文できるようです。日本から注文できるかどうかは不明です。

 先週の土曜日に上越教育大学特別支援教育実践研究センターセミナーの講師を務めて参りました。題目は「学校や地域で教師を支援して子どもの学びを促進する--事例研究を中心とした研修システムの構築と維持--」。

 2時間の講演の前半に、徳島で取り組んでいる県の事業徳島ABA研究会の活動について話をし、後半は配付させて頂いた質問シートに書いて頂いた質問に答える形で進めようと思っていたのですが、導入部に時間をかけすぎ、脱線も多く(笑)、前半に90分近くかけてしまいました。それでも52人の方から百近くのご質問を頂きました(感謝です)。セミナーの残り時間で回答できなかったもののうち、ここで回答できそうなものについて以下、大ざっぱで申し訳ないのですが、ご回答いたします。


Q: 通常学級の先生方に行動分析学を学んでもらうのは大変ではないですか?

A: 通常学級での指導に必要で重要な知識や技術と、特別支援学校での指導に必要で重要な知識や技術には大きな違いがあります(もちろん共通点もたくさんあります)。たとえば、SWPBIS(学校全体でのポジティブな行動支援)で先生方に学んで頂く内容は、基本は行動分析学にあるといっても、たとえばサマースクールの内容とは随分違います。私も通常学級や学校で授業改善のコンサルテーションをすることがありますが、ほとんどの場合、行動分析学については教えません。むしろ、教室環境や指示のタイミングや教材の工夫、児童・生徒に取り組んでもらう演習の組み立て方など、その場で先生方ができる方法を助言します。なぜなら、通常学級でコンサルが必要になるようなケース(学級運営が上手くいっていない、学習内容の理解が不十分など)は、そういう違いを作るだけでも改善されることが多いからです。つまり、あくまでゴールは子どもの学びであって、そのためにどれだけ何を先生方が学ぶ必要があるかは、そのゴールを達成できるかどうかで決まってくるということです。


Q: SWPBISとは何ですか?

A: SWPBISはSchool-Wide Positive Behavior Intervention and Supportの略です。この記事これらの本や資料をご参照下さい。


Q: 集団での事例はありますか?

A: web公開している事例の数は少ないですが、セミナーで紹介させて頂いたように、クラスワイド(学級全体)、スクールワイド(学校全体)の取り組みが行われています。徳島県ではセミナーでご紹介した事業の前に行っていた取り組みの成果がwebで公開されています。
 今年度の成果報告会でもこのような取り組みについてシンポジウムが企画されていますので、興味がある方は参加されてはいかがでしょうか。日時は2月24日、25日です。参加申込みなども含め、詳しい情報はいずれ「徳島県特別支援まなびの広場」で広報されますので、そちらをご参照下さい。

発達障がいの可能性のある子どもを含めた集団指導の充実や子どもたちの『できる』を学校全体で支援する取り組み

追記:上記のプロジェクトについては徳島県立総合教育センター研究紀要に報告書が掲載されています。


Q: 徳島県の事業で事例研究を担当する巡回相談員の専門性は?

A: 本事業で事例研究に関わっている巡回相談員の多くは、特別支援学校の教員で、これまで徳島ABA研究会のサマースクールに参加したり、所属校で事例研究を自ら行ってきた先生方です。


Q:徳島ABA研究会の立ち上げ時にはどんな人が何人くらい集まったのですか?

A: 研究会を立ち上げる2-3年前から徳島県内のいくつかの当時養護学校で一緒に事例研究を行っていた先生方が中心でした。最初のサマースクールのスタッフは3人でした。2年後は15、3年後は25人になりました。


Q:徳島ABA研究会の目的は最初からサマースクールという研修の実施だったのですか?

A: はいそうです。ただし、サマースクールはそれだけで終わるのではなく、その後の(9月以降の)事例研究の準備という位置づけで、今もその基本路線は変わっていません。研修のための研修ではなく、実践のための最低限の研修です。ちなみに、設立当時は事例研究の実施を支援するために月例の研究会も開催していましたが、各校にサマスクや事例研究の修了生が増え、校内での支援体制も整ってきたこと、月1回でも各校から集まるのは負担が多すぎることなどの理由で止めました。セミナーでもお話ししましたが、負担が大きすぎることや役に立っていなさそうなことはきっぱりさっぱり止められるところが自主的な研修会のメリットの一つですね(公的な研究会も本来はそうであるべきだと思いますが)。


Q: 徳島の先生方は研修への参加意欲が高いのですか? どうすれば主体性をもって研修に参加してもらえますか?

A: これはセミナーでもお話ししましたが、まず、研修への意欲より、子どもさんの学びへの意欲の方が重要だと思います。その上で、研修が子どもさんの学びに直接役に立つように作られていれば、そういう先生方は自主的に、意欲的に参加します。事例研究を中心にした研修の重要性がここにあるのです。


Q: 教員が「やらされている」のではなく、自らやるようにサポートする工夫は?

A: 事例研究への参加は公募制(自分で手を挙げる機会だけを作る)で、でもその後のサポート(専門家に相談する機会、学校内で相談し、支援してもらえる環境)なども整え、最終的に、手を挙げた教員も、その指導を受ける子どもさんも(そしてそのご家族も)、みんなが"勝てる"ようにするということに尽きると思います。子どもの学びは時に遅々として進みませんから、それを目に見える形で抜き出し(記録とグラフ化)、それを関わっている人たちみんなで喜べる環境設定が重要です。


Q: 記録の取り方について教えて下さい。

A: 記録を簡易化する方法は弊著『使える行動分析学--じぶん実験のすすめ (ちくま新書)--』をご参照下さい。原則は、書く文字数が最低限になるようにすること、その場で記録が終わることです(撮影したビデオを後で見返したりせずに)。セミナーでご紹介した事例研究データベースには多彩な記録の実際が掲載されていますので、実践例はそちらをご覧下さい。


Q: シェイピングゲームなどの演習を実際に行ってみたい。教材の改善がどのように行われるのかを知りたい。

A: サマースクールに参加し、次の年はスタッフとして関わることをお薦めします。 実は、ここ数年、徳島県外からそのように関わる人が増えています。他県への"水平展開"の鍵になりそうな気がしています。なお、スタッフとして参加した人には、サマスクのマニュアルや教材を自由に使っていただけることになっています。


Q: 行動分析学に特化するメリットとデメリットを教えて下さい。

A: 行動分析学では増やそうとする(あるいは減らそうとする)行動を具体的にして記録する方法や、行動を変えるための基本的な考え方とそれに基づいた技術が充実しているので、学習支援には使いやすい心理学です。知的障害や発達障害などがあるお子さんへの指導や支援のエビデンス(研究も実践も)も豊富にあります。それを学ぶのにそれなりの時間や労力が教員の負担になることがデメリットですが、これは何を学ぶにしても同じことなので、デメリットを上回るメリットがあるかどうかが問いになります。
 なお、徳島県の事業では、希望があれば登録されているアドバイザー以外の専門家も招聘できるようになっています(行動分析学以外でも)。ただし、あくまで事例研究をするための事業なので、そのような場合でも、指導目標を具体化し、記録を取り、記録に基づいて指導法を評価してもらうようになっています。


Q: 行動分析学についてネガティブなイメージを持っている教員に、どのようにすれば理解を促せますか?

A: 行動分析学を押しつける必要はないし、すべきでことでもないと思います。それぞれの先生方が何を大事にするかは尊重すべきです。なにより、ご自分で事例研究を進め、子どもさんの学習をどんどん進めましょう。そうすれば他の人はその方法や考え方に興味を持ってくれるものです。同じように、他の先生方が他のアプローチや考え方で子どもの学びに関し成果を出しているのなら、そこからどんどん学びましょう。「子どもの学び」に対してどれだけ共同戦線をはれるかが鍵になると思います。


Q: 行動分析学を一般の教員が取り入れるときに注意すべきことはあるか?

A: 指導目標が独り善がりにならないよう、保護者やご本人の要望や状況、周りの先生方からの助言などを十分に受け、必ず記録を取り、記録に基づいて指導を見直し、倫理的な配慮をすれば(例:"罰"は使わないようにする)、特に問題は生じないと思います。いずれも教育現場では常識的な範囲の話ですが、時に行動分析学どうこうの話ではなく逸脱してしまうこともあるので一応書いておきます。なお、日本行動分析学会では体罰に対する反対声明をだしています。こちらもご参照下さい。


Q: 行動分析学について正確に理解したいです。

A: 求める「正確さ」によります。学問的に研究者水準の理解を目指すなら、行動分析学の専門家がいる大学で学んで下さい。ただし、学校で教員として優れた仕事をするのにそこまでの理解は有益ではあっても必須ではないと私は考えます。サマースクールで学び、事例研究を積み重ねて行くことでも教員として必要な知識と技術は身につくと思います(もちろん、本来はそれを教員養成課程や教職大学院などで学べるようになって欲しいものです)。


Q: 応用行動分析学を通信教育で学べるところはありますか?

A: 星槎大学をお薦めします(特別支援教育なら特に)。


Q: ABAの資格はありますか?

A: 国際的な資格として「BCBA(Board Certified Behavior Analyst)」という仕組みがあります。日本の大学院を修了してから日本で受験できるようにする準備も進められています。詳しくは認定団体のwebサイトや下記論文をご参照下さい。

島宗 理・中島定彦・井上雅彦・遠藤清香・井澤信三・奥田健次・北川公路・佐藤隆弘・清水裕文・霜田浩信・高畑庄蔵・田島裕之・土屋立・野呂文行・服巻繁・武藤崇・山岸直基・米山直樹(2002)行動分析学にもとづいた臨床サービスの専門性--行動分析士認定協会による資格認定と職能分析-- 行動分析学研究, 17,174-208.


Q: 学校の文化は本当に変わりますか?

A: "文化"にも色々ありますが、今回のセミナーでご紹介した取り組みで変わるのは、子どもの成長や学びを具体的な行動として捉えたり、それを記録して自らの教育実践の改善に活かしたり、そのときに他の教員や専門家の意見を取り入れていくといった点です。地域や学校によっては、外部の人に(同じ学校の他の教員にも)自分の授業や指導を見せるのに否定的だったり、記録より"印象"を重視したり、指導目標を自分の考えだけで決めてしまったりする"文化"がまだまだ残っていると聞き及びます。私は、子どもたちが楽しくどんどん学び、それを先生たちも喜んでさらにどんどん教える文化が生き残ることを期待しています。


以上です。たくさんのご質問、ありがとうございました。

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徳島県のプロジェクトとして昨年度から取り組んできた教員用eラーニング教材および児童向けのプリント教材が一般公開されました。飯泉知事の「カモンマニフェスト」にも記載されているプロジェクトです。

徳島県総合教育センター特別支援・相談課HP「特別支援まなびの広場」(http://kodomo-gakusyuukyouzai.tokushima-ec.ed.jp/)から、どなたでもログインできます。

教員用eラーニング教材には特別支援教育に関わる先生方の研修で使える(実際に徳島県総合教育センターや特別支援学校で使っている)webクイズが利用できます。行動分析学のクイズ問題も作成してありますので、ぜひご活用下さい。

児童向けのプリントは昨年度作成し、小学校通常学級の一斉指導場面で導入テストを終えた、アナログ時計を読むことを教えるプリントと、割り算を教えるプリントの二つが公開されています。いずれもかなり周到に課題分析を行い、スモールステップで無誤学習が進むように作成してありますので、こちらもご活用下さい。

なお、ログインには以下のIDとパスワードが必要です。県内と県外でIDを分けているのは、プロジェクトの評価指標として県内外別にアクセス数を記録し、改善につなげるためです。

今後も継続的に教員用、子ども用教材が開発され、公開されていく予定です。

追記:昨年度に行われた事例研究の成果もまとめて公開されました。

徳島県内の方
ユーザー名 tokunai
パスワード passtokunai

徳島県外の方
ユーザー名 tokugai
パスワード passtokugai

SpecialLecture20161210.jpg特別講義のお知らせです。武藤 崇 先生 (同志社大学)によるACTに関する講演です。法政大学市ヶ谷キャンパスでは現在古い校舎を順次建て替えているところですが、本講義はできたてほやほやの新しい校舎で開催します。

第三世代の行動療法と呼ばれる最新の臨床アプローチに興味のある方はぜひご参加下さい。

案内のPDFはこちらからダウンロードできます。

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 この言語行動の章はMalott先生たちのオリジナル版にはない日本語版独自の章で,故佐藤方哉先生が奮起して書き下ろしたものです。

 佐藤先生は,"黄色い本"(『行動理論への招待』,大修館書店)を読むとわかるように,記号を使って事象を記述,整理することに長けておられたのですが,記号については特に解説がないときもあり,そんなとき,我々学生は一種の知的謎解きに従事することになるのでした。

 さて,当該の節では,第三者からは観察できず,本人にしかわからない私的刺激("痛み"や"恥ずかしさ"など)のタクトを,第三者が教えられる理由が整理されています。本文には4つの具体例が示されていて,表にはそれぞれが記号で抽象化されていますが,記号の解説はありません。

1. 私的刺激と公的刺激との併存
 s が 私的刺激,Sが公的刺激を示し,& が併存を示します。
 第三者にはs(例:腫れた感覚)は見えませんが,併存するS(例:腫れ)が見えるので,"腫れてる"というタクトを強化できます。タクトをTactとし,第三者による般性強化("そうだよね"など)をRftとすれば三項随伴性はこうなります。
 s(腫れた感覚) & S(腫れ) → Tact("腫れてる") → Rft
 この結果,
 s(腫れた感覚) → Tact ("腫れてる")
 という弁別オペラントが自発されるようになるということになります。

2. 私的刺激と顕在的関連反応との併存
 s が 私的刺激,Rが顕在的関連反応,Sが公的刺激を示します。
 息苦しさ(s)があるときに,顔をゆがめて胸をかきむしる(R)と,その様子は第三者に見える(S)ので,"息苦しい"というタクトを強化できます。
 ちなみに,「≡」は左辺と右辺が「合同」であることを示す記号です。なぜ「=」ではないかといえば,左辺も右辺も数字ではないからだと思いますが,これは私の推測です。
 s(息苦しさ) → R ≡ S(顔をゆがめて胸をかきむしる) → Tact("息苦しい") → Rft
 の結果,
 s(息苦しさ) → Tact("息苦しい")
 という弁別オペラントが自発されるようになります。

3. 顕在的反応の非顕在化
 Rが顕在的反応,s が 私的刺激,Sが公的刺激,rが非顕在的(内潜的)反応を示します。「∧」は「かつ」です。
 本文と対応させると,恥ずかしくて赤面するとき,第三者からみてもわかるほどの赤面(反射)が Rですが,これは話し手本人にとっても見える(あるいは顔の火照りを感じられる)のでSです。と同時に,第三者には見えない顔が火照っている感覚(s)も生じています。順序を変えた方がわかりやすいかもしれません。
 (s(火照り感覚) ∧ S(赤面)) ≡ R(赤面)→ Tact("恥ずかしい")→ Rft
 という強化により,
 s(火照り感覚)→ Tact("恥ずかしい")が自発されるようになります。
 同時に,他者には見えない,赤面はしないが,少し火照るくらいの反応(r)は話し手にとっては併存しています(≡s)から,このくらいの弱い反応でもタクトが般化によって自発されるようになります。
 s(微少な火照り感覚)→ Tact("恥ずかしい")

4. 公的刺激へのタクトの拡張
 s が 私的刺激,SDが私的刺激と類似したその他の刺激ですが,その類似した特性に関するタクト(弁別オペラント)を制御しているのでSD(弁別刺激)と記号化されています。
 たとえば,「心が弾む」というタクトは,ボールが弾んでいる様子(SD)に対する「弾む」というタクトが,"うきうき"しているときの気持ち(s)と,弾んでいるという類似性から般化した隠喩的拡張タクトであると考えます。
 SD(ボールが弾んでいるところ)→ Tact(「弾む」)→ Rft
 から
 s ("うきうき")→ Tact(「心が弾む」)
 への般化です。

武藤崇先生(同志社大学)からのご案内を転載します。

高齢者ケアへの行動分析学の応用というと、和訳本もでていたピンクストン先生らの『高齢者の在宅ケア―家族に対する新しいアプローチ』(ミネルバ書房, 1992)がありましたが、その後、我が国でも少しずつ、実践が進んでいるようです(たとえば、宮 裕昭, 2011, 『要介護高齢者の不適応行動に対する応用行動分析学的介入の諸相』, 高齢者のケアと行動科学, 16, 53-63.)。楽しみな公開講座ですね。興味のある方はぜひご参加下さい。


タイトル:行動分析学的な高齢者ケアの実際:日米の違いをさぐる

講師:Michiko IWASAKI, PhD(Loyola University, Maryland)
 http://www.loyola.edu/academic/psychology/faculty-staff/faculty/iwasaki

内容:今回は,1)アメリカにおける行動分析学的な高齢者ケア(および家族ケア)
の実際,2)高齢者ケア(および家族ケア)における日本人と米国人の違いにつ
いてお話をいただく予定です。

日時:2016年07月23日(土) 13:00−16:30 (12:30 受付開始)

場所:同志社大学今出川キャンパス 良心館地下階1番教室
https://www.doshisha.ac.jp/information/campus/access/imadegawa.html
https://www.doshisha.ac.jp/information/campus/imadegawa/imadegawa.html?ryoshinkan_building#campusmap

参加費:無料

定員:100名(先着順)

申し込み方法:メールにて、以下の要領でお申し込みをお願いいたします。
・宛先:rc-west@mail.doshisha.ac.jp
・件名:【ケア日米】参加申し込み
・本文:1)お名前,2)ふりがな,3)ご所属と職名(あるいは学年),4)受
付確認メールの送信先

案内のPDFファイルはこちら → Iwasaki2016-kyoto2.pdf

【講師の先生のご紹介】

 Michiko IWASAKI (岩崎美智子)先生は,老年心理学のご専門で,認知症の人
に対する非薬理的な包括的トリートメントである"Seattle Protocol" (
http://depts.washington.edu/adrcweb/TeriPresentation061808.pdf)で有名な
University of Wahington で3年間(博士課程のインターンを1年間+ポスドク
を2年間)をお過ごしになった研究者です。特に,高齢者ケアに関する日米の文
化比較を主たる研究テーマになっている方です。

また,代表的なご研究は,以下の通りです。

Iwasaki, M., Pierson, M. E., Madison, D., & McCurry, S. M. (2015). Long‐
term care planning and preferences among Japanese American baby boomers:
Comparison with non‐Japanese Americans. Geriatrics & Gerontology
International, 4, doi: 10.1111/ggi.12601. [Epub ahead of print]

Iwasaki, M., & Brown, A. (2014). Qualitative application of the
acculturation model by Schwartz et al.: A sample of Japanese American
women. Asian American Journal of Psychology, 5(4), 325.

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