2022年5月アーカイブ

東京2020大会の開催直後において、開催都市である東京都民は、大会の開催をどう考えていたのか。大会直後に収集された貴重なデータを分析した論文が採択されました (「原著」ではなく「フォーラム」という投稿区分です)。

荒井弘和・樋口匡貴・伊藤拓・中村菜々子 (2022). 東京2020大会の開催直後における大会開催に対する東京都民の認知 スポーツ産業学研究, 32 (印刷中)

本文より:
40%弱の対象者が,開催後においても中止を望んでいた.大会が成功に終わったとしても,大会の中止を望む層が一定数存在し続けることは,将来のオリンピック・パラリンピック競技大会の招致活動に対して警鐘を鳴らしていると考えられる.

2030年に開催される冬季大会を、札幌市が招致する流れができていますが、オープンな議論を行ったのか、甚だ心許ないと感じています。本研究の知見が、招致について議論しようという流れに寄与することを願っています。

なお、私たちの研究グループでは、科研費や日本心理学会の研究助成を原資として、継続的にCOVID-19に関する研究を行っています。以下は、研究成果の一部は、以下のとおりです。

樋口匡貴・荒井弘和・伊藤拓・中村菜々子 (2022). 東京都在住者における新型コロナウイルス感染症の予防行動およびその関連要因の変遷:第1回緊急事態宣言および第2回緊急事態宣言期間中を中心とした検討 Journal of Health Psychology Research (印刷中)

樋口匡貴・荒井弘和・伊藤拓・中村菜々子・甲斐裕子 (2021). 新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言期間における予防行動の関連要因:東京都在住者を対象とした検討 日本公衆衛生雑誌, 68, 597-607.

荒井弘和・樋口匡貴・伊藤拓・中村菜々子 (2021). 東京2020大会の開催延期決定直後における大会開催に対する東京都民の認知 スポーツ産業学研究, 31, 261-266.

2022年4月26日にオンラインで開催した座談会「五輪は戦争を止められないのか?今後の五輪の行方は?」を荒井弘和チャンネルで公開しました。
戦争の時代、五輪はどうあるべきか。目の前のスポーツ現場で、私たちがやるべきことは何か。 三人で熱く語り合いました。ご登壇くださったお二人に感謝します!

【あらすじ】
24:15 今後の五輪の行方は?

【登壇者】
荒木 雅信(ソチ2014パラリンピック選手団・団長、日本福祉大学大学院招聘教授)
宮嶋 泰子(スポーツ文化ジャーナリスト、一般社団法人カルティベータ代表理事)
荒井 弘和(司会)