2021年6月アーカイブ

都民は東京2020大会の開催をどう考えたか?

2020年4月26日から6月2日にかけて、東京都民2,011名を対象に行った調査結果が公表されます。

荒井弘和・ 樋口匡貴・伊藤拓・中村菜々子 (2021). 東京2020大会の開催延期決定直後における大会開催に対する東京都民の認知 スポーツ産業学研究, 31, 261-266.

主な結果は、以下のとおりです。
・中止すべきと回答した者は、42.4% (男性42.0%,女性42.8%) であった。
・中止すべきという考えは、女性、もしくは、50代・60代の者に多かった。
・無観客などの体制を整備した上での開催を支持する回答は、27.6% (男性24.9%,女性30.3%) であった。

私はかねてより、コロナ禍においては「無観客開催すべき」と主張してきました。しかし、それすら難しい状況が訪れていると、言わざるを得ません。

どのような状況になったとしても、私たちスポーツメンタルトレーニング指導士は、アスリートたちに寄り添い続けたいと考えます。

アスリートのマスク着用

大学生アスリートを対象に、コロナ禍以前において、大学生アスリートを対象に行われた調査結果が論文化されました。

荒井弘和・榎本恭介・清水智弘・鈴木郁弥・所昭宏 (2021). 大学生アスリートにおけるかぜ症候群・インフルエンザおよび花粉症の罹患状況と対処行動 日本健康教育学会誌, 29, 189-197.

重篤な風邪 (インフルエンザなど) に罹患した際、16.2%のアスリートはマスクを着用しないと回答しました。一方、必ずマスクを着用すると回答したアスリートは53.4%にとどまりました。

しばらく先になると思いますが、コロナ後を見据えると、これらは重要な基礎データではないかと考えています。

「体育会系だった勤労者は精神的に優れている?」

これは、わが国において、100年にわたって根づいている論点です。
神話か、実話か。
この問いに答える論文が掲載されましたので、ご報告します。

荒井弘和・杉本龍勇・増田昌幸・釜野祥太朗・徳安彰 (2021). 大学時代に体育会系であった勤労者は精神的に優れているか?―東京都に位置する総合私立大学の卒業生を対象として― スポーツ産業学研究, 31, 165-172.

本研究によって、体育会系卒業生の方が、体育会系ではなかった卒業生と比較して、主観的幸福度とワーク・エンゲイジメントは高く、心理的ストレスは低いことがわかりました。
体育会系卒業生は社会で活躍できるという根拠が示されたと言えます。体育会関係者の方々は、この結果をぜひ周知なさってください (笑)。

補記:本研究は、スポーツ庁大学スポーツ振興の推進事業の成果です。