体育科教育「若手研究者が描く体育科教育の未来図」に寄稿しました

秋も深まった10月下旬、大修館書店の「体育科教育」誌で、「若手研究者が描く体育科教育の未来図」という特集が組まれました。

私も、「私たちベテラン研究者は若手研究者のために何をすべきか」という論考を寄稿させてもらいました。ここでいうベテラン研究者とは、科研費の若手研究に応募できなくなった研究者=40歳以上の研究者を指しています。

1.若手の状況はかくも厳しい

2.ベテラン研究者の学会参加を考える

3.専門学会を通じた若手研究者支援

4.研究発表を通じた若手研究者支援

5.多様性のある体育・スポーツ科学に

という5つの見出しで、原稿を構成しています。

もしかしたら、「偉そうなこと書きおって」と大ベテランの先生に怒られることもありそうだなと思いつつ(汗)、これからの次代を担う若手に思いをはせて、書きたいことを書かせてもらいました。これも、新進気鋭の敏腕編集者、大修館書店の阿部恭和さんのおかげです。阿部さん、ありがとうございました。

私がとくに思いを込めた終盤の記述を、以下に引用させてください。

-----ここから-----

私たちベテラン研究者には、体育・スポーツ科学の研究者が活躍する場を開拓することが期待されます。そして、一方的に開拓することだけでなく、他の領域の研究者から体育・スポーツ科学が開拓されることも必要だと考えています。つまり、他領域の研究者が体育・スポーツ科学に参入してくることに期待したいと思っており、他領域の学会でそう発言しています。

この私の発言に対して、「自分たちの研究領域を守らないでどうする」と、体育・スポーツ科学の大ベテランの先生に注意されたことがあります。

しかし、他の領域が開拓してこようと思わないような領域に、果たして未来はあるのでしょうか。

最近、体育・スポーツ科学領域は、もっと多様性のある領域にならねば存続できないのではないか?と思うことが増えました。体育・スポーツ科学に多様な人たちがいることは、体育・スポーツ科学が継続して発展するために必要なことではないかと感じています。

そして、体育・スポーツ科学の中に多様な人材資源があれば、これから社会状況が変化しても、体育・スポーツ科学はその変化に適応できるでしょう。体育・スポーツ科学の研究者は、他領域の研究者から学ぶ機会が増えることで、よりいっそう成長できるはずです。

さらにいえば、体育・スポーツ科学が多様な価値観を持つことが許容すれば、体育・スポーツ科学に参入してくる人・とどまる人が増え、体育・スポーツ科学は安定して広く発展してゆくのではないでしょうか。

若手研究者支援を通じて、私たちベテラン研究者は、体育・スポーツ科学領域を、さらに強くて一体感のあるチームに変容させられるはずです。

-----ここまで-----