2017年7月アーカイブ

恋人のいる大学生アスリートは幸せか?

Arai, H. (2017). The effect of romantic relationships on collegiate athletes' lives with special attention to gender differences. European Journal of Physical Education and Sport Science, 3(7), 38-50. (本文)

という論文を発表しました(全文英語)。

「アスリートは恋愛せず、競技に集中すべきだ」という人もいますし、「恋愛しているときの方がパフォーマンスは良い」という人もいます。スポーツ雑誌やドキュメンタリー番組のテーマとして、アスリートの恋愛は扱われることがあります。

そこで、わが国の大学生アスリートを対象として研究を行いました。分析の結果、交際相手がいる方が、主観的幸福度は高いことがわかりました。さらに、男子アスリートにおいては、交際相手がいる方が、競技生活と日常生活間がポジティブに影響し合っていることがわかりました。女子アスリートでは、交際相手との関係に満足しているほど、主観的な幸福度が高いと示されました。

端的に言えば...男子アスリートは、交際相手がいること自体が幸福度と関連しており、女子アスリートは、交際相手との関係性が幸福度と関連しているということになります。

今後も私たちの研究室では、アスリートの人生を総合的・全体的に考えて研究を行い、その成果を国内外に発表していくつもりです。

日本心身医学会でシンポジウムを行いました

6/16-17に札幌で開催された、第58回日本心身医学会総会ならびに学術講演会に参加して、シンポジウム「スポーツ心理学と心身医学の協働によるブレークスルーの探索」を実施しました。
スポーツ心理学がさらに発展するためには、心身医学の知見を活用することや、 日本心身医学会の先生方と緊密に協働することが必要だと思います。そこで、このシンポジウムを企画し、開催させていただきました。
土屋裕睦先生(大阪体育大学)には、スポーツをめぐる最近の動向をご紹介いただいた上で、日本スポーツ心理学会の現状と課題、そして、心身医学とスポーツ心理学との協働の必要性・方向性を提示していただきました。
立谷泰久先生(国立スポーツ科学センター)には、わが国のトップアスリートに対する心理サポートの仕組みや、臨床心理士および心療内科医・精神科医と協働で心理サポートを行った事例についてご報告いただきました。
精神科を専門とするスポーツドクターである井上誠士郎先生(石金病院)には、アスリートの心理的な問題を扱っている「スポーツメンタル外来」での実践と、精神疾患・精神障がいのある方のフットボール実践である「ソーシャルフットボール」の取り組みをご紹介いただきました。
意見交換の時間では、勝つこと・強くなることだけが,スポーツ現場で求められているわけではないということ、スポーツが持つ教育的・発達的・健康的な機能を置き去りにすることなく、 幅広いスポーツの可能性について対話することができました。
本シンポジウムにご参加くださった五十数名の先生方に感謝申し上げます。そして、本企画の実施をお認めくださった会長の坂野雄二先生、本企画を陰で支えてくださった金澤潤一郎先生をはじめ、大会事務局の皆様にお礼申し上げます。

追記:本シンポジウムの詳細は、冬に刊行予定の学術雑誌「心身医学」をご覧になってください。

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